3.11

2013年から続けている福島復興支援。2019年もフロカレでは活動を続けて参ります。

代表ブログ:今年も福島復興支援に行ってきました。

岩手、宮城、福島の3県を中心に死者は1万5897人、行方不明者は2533人。石巻では私立日和幼稚園の園児の遺族有志が、慰霊碑を建てるそうです。

先日、3.11を題材にした重松清の『また次の春へ』を読みました。一日も早い復興と、この歴史が風化せぬことを祈りつつ、その本のあとがきを少し引用いたします。日々の中にあるたくさんの足跡を、忘れないように。

枯れた雑草に覆われてしまった一軒ずつのコンクリートの土台を見るともなく眺めながら歩いた。
小さな花が手向けられているのを見つけた。まだ新しい。
月命日で訪れたのだろうか。近づいてみると、雪に靴の跡が残っていた。道路からわが家に入り、花おいて戻ってくる。その足取りがはっきりとわかる。滑り止めの溝が渦を巻くように刻まれているから、長靴なのだろうか。大ぶりの輪郭だから、きっと、おとなの男性だ。父親なのか、息子なのか、あるいは祖父なのか。
靴跡は、一人ぶんしかなかった。靴跡の主は今どんな暮らしを営み、どんな思いを胸に抱いているのか。靴跡を見たことでそれに触れた、などとは言えるはずもない。この家に住んでいた家族は自宅の建物を喪っただけなのか、もっと悲しい出来事があったのか、所番地をもとに調べればすぐにわかるのだろうが、だからこそ、やめておいた。
ただ、道路にたたずんでまま、迷惑して、手を合わせた。土台に入り込んで、一人きりの靴跡を消してしまう事はできない。雪が積もっていなければ、靴後は残らなかった。その意味では、幸運だったと言うべきだろうか。けれど、たとえ雪がなくても、目に見えない靴後は、いつでも、どこにだって、あるはずなのだ。
怖くなった。悲しい場所に置かれたため家の端は、悲しみを胸に抱えた誰かが訪れて、置いていったから、そこにある-----そんな当然のことにさえ気づかないまま、僕はこれまで、一体いくつの大切な靴跡を見逃して、あまつさえ、無遠慮にその上を歩きまわって自分の靴後を重ねてきたのだろう。

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