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残り物には懺悔がある

深夜のコンビニ、棚の上の売れ残りたちがひそひそ話している。
塩にぎり「あ~あ一日中ここにいたのに買ってもえらなかったなぁ」
ネバネバサラダ「わたしだってそうよ。夕方来たお姉さんたち、歯にくっつくとか唇につくと痒くなるとか買いそうだったのにやめてったし。体にいいのにね」
三色弁当「値下げして売ったりしないのかしら」
天ぷらそば「値下げするより捨てる方が儲かるみたいだせ。ほら、恵方巻さん、可愛そうだったな、大量に捨てられて泣いてたよ。コンビニって変
だよな」
みんな「それなのにたくさん仕入れて店長には懺悔してほしいよね」

店長「こっちだって泣きたいよ。本部から値下げは慎むように言われててさ
確かに捨てた方が利益は上がるんだよ。みんな、ごめん!」

みんな「きゃ~~」
ゴミ袋にざらざらと入れられる。

トラックがコンビニ入り口に着き、多量のお弁当やサラダが運び込まれる。
朝が来てコンビニは賑わい始める。
店長「いらっしゃいませ~できたてお弁当いかがですか~」

         おわり(417文字)


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