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フレンドフーズ代表、藤田の年頭所感「変化できる組織を目指して」

あけましておめでとうございます!
京都市左京区のスーパーマーケット・フレンドフーズです。

新年ひとつめのnoteでは、今後当店が大切にしていきたいことについてご紹介したいと思い、代表の藤田が社内に向けて発信した「年頭所感」を公開します(一部、社外秘部分は内容を変更しています)。

「おいしく、少なくとも体に悪くはない」品にこだわって全国から“ほんまもん”の食品を揃える当店の、不易と流行への考え方、また「進化」をどのように捉えているのか。ぜひお読みいただければと思います。

それでは、本年もどうぞよろしくお願い致します。

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皆様へ

あけましておめでとうございます。
家庭・仕事での生活においてはコロナの猛威を受け続け、事業においてはコロナの追い風を受けるようなこの数年間でした。2022年は、少しずつ日常を取り戻せつつあったように思います。年末年始も、それぞれに穏やかに過ごされた方も多いと思います。

 ゆっくり英気を養うことができましたか?
 心と身体が充足されていれば何よりです。

さて、私がフレンドフーズに入ってから4年ほど経ちましたが、ずっとフレンドフーズの不易と流行を考え続けていました。
不易とは、変わらないもの・変えてはならないもの。
流行とは、変えていいもの・変えなければならないものです。
 
昨年ブランドブックを作成しました。不易はブランドブックに集約していきます。
不易は、フレンドフーズの骨子であり存在意義です。忘れてはならないもの、もしくは、判断に迷った時に立ち戻れる場所です。
 
ただ、この数年間、とくにコロナ禍において社会構造の変化や技術の進歩を皆さんとともに体験してきたことで、不易といえども、加速する時代、変容する社会の時間の流れの中では、解釈を変えた方がよいようなものや場面もあるのではないかとも感じています。
 
例えば、「フレンドフーズは、マーガリン・ショートニングを扱わない」という社内基準。

 
以前は、マーガリン・ショートニングに含まれるトランス脂肪酸が身体に有害であるという理由でした。
しかし現在では、技術の進歩や企業努力で、マーガリン・ショートニングに含まれるトランス脂肪酸の量をバター以下に抑えているものもあります。
 
それでもなお美味しいかどうかよりも基準順守を貫き、原材料にまで遡って調査し厳選せよとすれば、多くの商品が基準以下となる可能性があります。そうして並べられる商品が減り、面白みもなくなり、やりすぎた無機質なお店になってしまうかもしれません。

そんなお店、誰も行きたくないのではないでしょうか。お客様はおろか、スタッフとしても面白くないのではないでしょうか。
 
ということは、不易であるはずの基準も見直してアップデートしなければ、矛盾や嘘をはらんでしまい、信頼の失墜どころか、フレンドフーズがフレンドフーズである意味や価値すら薄れないでしょうか。
 
ガウディの代表作、サグラダファミリアは、ずっと未完成です。
理由は一つが資金難、そしてもう一つが明確な設計図がなかったことらしいです。またサグラダファミリアは直線や直角が使われていない複雑な形状のため、当時の技術では相当難易度の高い工事だったようです。

ガウディの死後、残された1枚のスケッチと実験模型から弟子たちが図面などをおこしたようですが、それも内戦で焼失したみたいですね。もしその設計図が後世に残っていれば、近道で完成までたどり着いたのかもしれませんが。
 
フレンドフーズの設計図たる不易の部分は、先代の頭の中に未完成で発展途上な状態で存在し、その一端がベテランスタッフに口頭伝承されていた状態だったように思います。そして昨年、口伝をあぶりだして文語化したものがブランドブックです。
 
このブランドブックたる現状のフレンドフーズの不易は、サグラダファミリアのように、時代や技術の進歩も考慮した上で更新・アップデートをし続けることによって、一層不易なものになっていくと考えます。
 
サグラダファミリアには一応完成という概念があるようですが、会社・ビジネスにおいては、理想の実現のために未完成と認識し続けることは、一つの正解なのではないかと思う訳です。
そのためには、これまで以上に常識を疑い、過去からの積み上げ思考だけではなく、同時に目標からの逆算思考を以って(こちらの比率を向上させて)、変化することを自ら望んでいかなければなりません。
 
そうなると、チャレンジの回数も増えるでしょう。考えつくす前にとりあえず動いてみよう、やってみながら考えようというような行動量の増加が求められるでしょう。
自ずと、失敗も増えると思います。だから会社はチャレンジングな失敗を歓迎します。
失敗を失敗で終わらせず、次の成功の一手として考える思考もクセ付けていきましょう。
 
新しい技術やサービス、トレンドが続々と生まれ、さらに疫病によって変化を強制された数年間を過ごしてきた私たちは、次にやってくる大きな変化の波に対応できる柔軟性を身に着けられたでしょうか。
 
ダーウィンは種の起源、進化論の中で「唯一生き残ることができるのは、変化できる者である」と述べたとか。
 
私たちも変化し続けることで成長をし続けましょう。
 
・・・で、終わると見せかけて、しかし長く語りつくされてきたこの進化論も、近年においては、ダーウィン時代にはなかった知見を加えた進化論が展開されています。
 
突然変異は、たまたま生じた遺伝子のコピーエラーでおこるらしいです。で、それが遺伝し続けて新種になると。つまり「運」の要素が強い。遺伝子ガチャ感すごい。
 
でも「数撃ちゃ当たる」ではないですが、変化の可能性をたくさん求めれば求めるほどに、自分たちの生きる世界に適応するための耐性や、遺伝子を残せる可能性を上げることはできるんじゃないですかね。
 
チャレンジの数を増やして、変化の可能性を上げていきたいと思います。
そのように行動することに自分たちが慣れていくことで、本年以降が皆様と皆様の大切な人たちにとっての素晴らしい年月・時間になることを祈念し、年の初めの挨拶とさせていただきます。



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