ふるさと納税サイトを3つ立ち上げた地方創生のプロが、後輩たちを肉のトリコにした「肉の聖地」の話
今回は、もはや恒例となったふるさと納税の年末駆け込み需要にあわせて、おいしいお肉の話をしたいと思う。
50万円一(20万円+20万円)=10万円
何の計算式かわかるだろうかか?
これは、肥育業者の利益を単純化した計算式である。
私が聞いた2016年当時、
販売価格 ー 仔牛の値段 ー肥育にかかる値段(2年) =10万円の利益
2年もかけて仔牛を肥育し、その結果、利益が”たったの10万円”だ。
2022年12月現在、ご存知のとおり、飼料代や光熱費はぐんぐん値上がりしている。おそらくはもっと厳しい状況になっていることだろう。
はたして日本の畜産は持続可能なのか、素人ながら日本の畜産業の未来については憂慮せざるをえない。
私の知り合いは、和牛はもう日本では食べられなくなると言っている。
中国やその他アジアの富裕層に買ってもらうしか生き残る道がない、と。
農泊が目を覚ましてくれた2016年
2016年、ふるさと納税の仕事で私は全国各地を飛び回っていた。北は北海道羅臼町から、南は沖縄の与那国島まで。(南北から微妙にずれてますけど・・・)
そこで、いろいろな経緯があり、宮崎県小林市にある肥育業者のお宅でたまたま農泊させて頂くことになった。
その時、その方の玄関に飾ってあったポスターというかメモのことが今でも忘れられない。ひときわ胸を打つメモだった。
一次産業を生業とする方の矜持をみた気がする。
信念は住む場所を選ばないとはまさにこのことだと思わされるものだった。
だが、それ以上に震えたのが、その肥育業者さんが育てた牛の旨さだった。「おおお」と震えた肉の旨さよ。それ以上は何も言いますまい、という感じになった。
幸せな牛はモーモー鳴かない
製販一貫体制などこだわりポイントはいくつかあるが、いちばん心に残ったのは、こちらの飼育舎はものすごく静かだったことだ。農泊している間、鳴き声らしい鳴き声はほとんど聞かなかった。
聞くところによれば、牛が鳴くのは何か訴えたいことがあるときで、それはお腹が空いていたり、水が飲みたかったり、ストレスがある時なのだそう。
つまり、鳴かない牛はストレスが少なく「幸せ」に暮らしている状態ともいえるとのことだった。
なるほど、そんな幸せな牛の命を頂戴できるのだから、我々も自然と幸せな気持ちになれるのだなーと納得させられた。自然と感謝の気持ちがこみあげてきたのを覚えている。
後輩による聖地巡礼へ
ふるさと納税の仕事で全国各地を飛び回っていた関係で、後輩が旅行にいくときいつも「美味しいお店教えてください」と言われていた。
そして、南九州に行く後輩には必ず「とにかく少し遠くてもここに行くべし」と強くおススメしたのが、この肥育業者の方が直営している以下のお店だった。
ビーフクックくらぞの(倉園牧場直営)
https://www.niku.love/
訪問した後輩は、10人が10人ともリピーターとなった。また、紹介するときはいつも「肉の聖地」として教えていたので、「先輩、また聖地巡礼してきました」みたいな会話を繰り返すようになった。
後に聞いた話だが、コロナ前はお忍びでVIPも来ていたとか。また、都内の一流店がここの牛肉をつかっているとのことだった。納得。
冷蔵で手に入っていたお肉
ちなみに2016年頃はなんと、そんなお肉が、ふるさと納税で、しかも「冷蔵」で手に入っていた。恥ずかしながら僕はその時まで知らなかったのだが、お取り寄せの肉は冷蔵が抜群にうまい。
まだそこまで認知が高くなかったからなのか、かなりの部位の肉が「冷蔵」で取り寄せできたので、僕は何度も利用させていただいた。
しかし、嬉しくもあり悲しくもあるのだが、近頃は人気が出てしまい、ほとんど【冷凍】になってしまった。
もちろん、【冷凍】でも美味しいことに違いはないが、冷蔵にはかなわない。
あの感動を味わうにはやはり現地にいくしかない。
興味がわいた方は、ぜひ足を延ばしてお店まで行かれることをおすすめする。一方、なかなか行く機会がつくれないという方は、ぜひお試しでふるさと納税してみるのが良いと思う。冷蔵が最良だとは言ったものの、【冷凍】でも抜群においしいことには変わりはない。
ということで、今回はなんのことやらお肉の宣伝のような話でした。
年末のふるさと納税するときのご参考にでも。
小林市のふるさと納税サイト(「倉薗牛」)
https://furusato-kobayashi.jp/
ビーフクックくらぞの(倉園牧場直営)
https://www.niku.love/