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重度のメン弱がVTuberオーディションを受けてみた話

【自己実現】を体現した職業

突飛な話だが、「青春」とは、25歳くらいまでのことを指す言葉なのだそうだ。通常、中高生やせいぜい大学生を対象に使われる言葉のように感じるが、その定義を知った時、自分もまだぎりぎり青春を謳歌できるだろうか と少し希望を持てたものだ。

というのも、学生時代に全くと言ってよいほど良い思い出がない。友達と呼べる存在は皆無だったし、やっていたことと言えば持て余した時間をたっぷり使ってゲームをするか、趣味でホラーゲームの配信をしていたくらいだ(結局ゲーム)。

本題に入るが、ここ2~3年のVtuber産業の成長はめざましいものだったと思う。2019年にはすでに数百億円規模の市場になっていたのではないだろうか。自分も元々のゲーム好きに加え、二次元美少女キャラ(それ以外の見た目もあるが)の皮をかぶり配信活動を行う という行為そのものに興味を持ち、2年前から大手企業勢の配信や、個人勢の配信も視聴していた。

面白いと思ったのが、(最近は減ってきたように思うが)美少女のガワで、ボイチェン等を一切使用しない男性の声で配信する人が個人勢に多くいたことだ。ゴリゴリの声で話す美少女が凄腕のゲーム配信をしている光景…今考えてもシュールだった。

そんな「なんでもあり」だったVtuber業界も、今や企業勢の一強状態になったように思う。まず宣伝力が桁違いで、デビューするだけでも無名の個人とはスタートラインがそもそも違うと感じた。

自分で言うのもなんだが…企業勢のオーディションを受けたものの、元々目立ちたがりな方ではないし、自分の声なんて大嫌いで気持ち悪いとすら思っている。趣旨は異なるが少し自分のことを書いた記事をアップしているので、機会があれば下記を参照してほしい。

それでも最終的に受ける決意をしたのは、タイトル通り、Vtuberが自己実現を体現した職業だと思ったから である。

人気のある企業勢たちは、誰もが楽しそうに配信をしていて、見ている人たちのことも楽しませている。自分が指す「自己実現」とは、自らの行いで自分も他人も幸せにすることであるため、Vtuberになれたら「青春時代」の最後に自分のことも少しは好きになれるかもしれない。さらに他の人も幸せな気持ちになってくれるなら、そんな最高なことはない!という精神で挑戦した。

初めてのオーディション

2020年初頭、Vtuberが好きな友人に、(おそらくふざけ半分で)オーディションを受けてみたらどうか と頻繁に打診されていた。前述したような内容を他人に話したことは一度もなかったが、かねてよりその友人は私の声をかわいいと褒めてくれており、さらに配信経験がありゲームが得意なことも挙げて「あきにはVtuberが向いている」と背中を押してくれていた。

昨年の目標に自己実現の方法を模索することを掲げていた自分は、それを機に本格的にVtuberになることを意識し始め、オーディション情報を検索するようになった。「落ちても諦めず何回も受けろ」「とにかくいくつもオーディションを経験しろ」といった内容の指南記事をたくさん読んだが、メン弱で心の体力がない自分には厳しかった。そのため、まずは一つ、できる限り丁寧に取り組んでみることにした。

結論から言うと、初めて受けた事務所の〇次選考(身バレ防止)に合格し、まだ選考中の身だ。詳しい内容については口外禁止のようだが、結果が出て落ち着いた頃にまた振り返りたいと思う。

なお、中身について一切言及しないのもどうかと思うため、大体どのオーディションにもある書類選考について書いておくことにする。

書類選考では、前述したようなマイナス面は一切記載していない。素の自分に自分語りをさせたらネガティブな言葉ばかり出てくるが、私という人となりを全く知らない選考側がそんな文章を見たらまず採用したいとは思わないだろうと思い、嘘にならない程度に、自分はポジティブで前向きに活動に取り組める人間であると印象づける文章を書いた。

嘘にならない程度に とは言ったが、本当にこんなネガティブ人間に務まる仕事なのかはまだ分からない。なにしろ、Vtuberになる上で一番必要な素養は「メンタルの強さ」なのだそうだから…。

中途半端な状態だが、やれるだけやってみようと思う。もしオーディションへの挑戦に迷っている人がいたら、こんな人間も受けているよ と応援できたら良いなと思う。それだけでも、もし不合格になっても全く意味がなかったとは思わないだろう(自己満足だが)。

自分も少しは変われるといいなあ。

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