AIに自分のお絵描き(人物・背景)を手直ししてもらった
AIお絵描き、大ブームですね! 私も前からやってみたくて、今描いてる漫画の背景を作ったり、あとは自分の絵をブラッシュアップするのに使えるんじゃないかと思ってたんですよね。ただ、とにかくサービスの種類が多くて、どれに課金したらいいのかわからず……。私がやりたいのは「img2img」という処理になるみたいですが、そういう用語すら知らなかった。
noteの記事など読んでいると、TrinArtというサービスがお勧めされていたので、無料の範囲で使ってみました。
ラフから完成絵を生成したもらうのはどうかな~という一枚目。
だいぶ違いますね。これはたしか、あんまりパラメータをいじらずに出力したものです。いい感じに色をつけてほしかったんですが、真っ白のまま出力されてしまった。色自体はクリスタの自動彩色とか使うといいのかな? お顔はだいぶ離れてしまったけど、首もとの彩色とか、シャツのしわが素敵ですね。とくにおなかまわりのシワがどっしりしていて好きです。AI絵のほうが、格段に「座っている」感がありますよね。まあ、ほんとはこのシャツみたいなの「革のベスト」なので、こんな柔らかそうなシワは入らないんですけど(元絵だとシャツの上に革のベストを着ている)。
すでに彩色した絵のほうが向いているかな?と思い、出来上がりが微妙だったお絵描きを一枚、読みこんでみました。
ほえー、こんなふうになるのか。
お顔の線が細すぎて、ちょっと私好みのイケメンとは言い難いですが、シャツの色味やシワ、顔まわりの色味などがこなれてて今っぽいなと思いました。なにより、髪! うまく描けない~と思っていた長谷部くんの髪がすごくかっこよく決まってる気がします。髪の立ち上がりの処理がきれい。AIすごいなあ。
ちなみに各数値はこれくらいです:
「img2imgの強さ」が、元絵をどれだけ反映するかにかかわるみたいなので、そこを中心に調整しました。
これくらいの感じに添削してもらえると、自分の絵に反映しがいがありますね。
元の絵の上に新しい絵を置いてちょこちょこ消して、好みの具合になるように調整しました。
ちょっと今風の絵になりましたね! 髪のうまさとシャツの適当さにギャップがあるのがなんか違和感ですかね。
AIがリタッチしてくれたものと自分の絵を見比べると、どのへんが下手なのかわかって面白いです。でも、まあ、自分の絵はこれはこれで味があって好きですが。
次~。
最近のお気に入りの一枚を添削してもらいます。
これは元の絵からあまり外さずに生成してくれました。勲章が肩から生えてたり、男性の手がドレスのひだとして処理されたりしてますが、髪の質感や服のシワは元の絵よりいい感じです。さすがAI、お上手ですね~。
見比べてみると違いがわかりますね。赤マル部分が、とくによくなったと感じる箇所でした。単にシワを増やしてリッチになるだけじゃなくて、軍服の肩あたりが明るく処理されてたり、女性のウエストあたりが影として濃く処理されていて、立体感が上がっているのがすごい。
AI絵の①をベースにして、おかしなところは置き換えたり、②の気に入った部分を切り貼りしたりして、リタッチしてみました。
研究のため、顔はあえてAI絵のほうを生かす感じにしてみましたが、目鼻部分は自分の絵柄にしたほうがいいかな。
もっと昔の絵はどうかな~
これが……こうなる↓
顔のみ、ちょっとだけ加筆しました。
シャツの皺やドレスのレース部分、髪の質感がマーベラス。顔まわりの光の表現とかも参考になる。表情もすてきだし……あ、ヒゲ生えてるのいいですね! そうなんですよ、デイはヒゲ生やす男なんですよ。この絵を生成した子とは趣味が合う、握手したい。
ちなみに、2019年に自分で仕上げた絵はこれ:
はー、昔の自分の絵をブラッシュアップしてもらうの、めっちゃ楽しい。そうだ、背景もやってもらおう。
おお、雰囲気は残しつつちゃんと建物っぽく描いてくれてますね。これは助かる。しかしドラゴン入れてほしいな~と思ってスクリプトにつけくわえたら、なぜか美少女が入ってしまい失敗。
あとは、描きかけで放置してたアイデアラフを形にしてもらうとか。(左が元の絵)
img2imgの場合は、プロンプトにそこまで注力しなくてもそこそこきちんとしたものを生成してくれるみたいですが、元の絵がラフすぎる場合はプロンプト欄に絵の説明をつけくわえると、絵の意図を汲んでくれる感じがします。
足もとにあるのは木の切り株なんですが、自分の絵だけだとわかってもらえなかったので、プロンプトで情報を補った形です。野菜カゴとかかなりかわいく描けてる。鳥とか右の鞄のほうはもうちょっと調整が必要ですが(カバンの位置がおかしいし、中に入っているものも変)、そのあたりは自分で描きなおせなくもないです。こういうヴィネット風のイラストはわりとAIは得意みたいなので、ほかにも描いてみたいですね。
このラフみたいに、AIで修正してもらったのを参考にしつつ細かいところを自分の絵に寄せていけば、作画の手間がはぶけたり、描きやすくなったりしそうです。
まとめ
10枚程度触っただけの感想ですが、人物だとやはり手の処理が微妙だなと思うことが多く、ここは自分で描いたほうが早そう。二人以上の構図は手がネックでうまくいかないことが多かったです。顔も好みがあるので、こちらも自分の絵柄を生かしたいところです。髪や服のシワ、肌の色などはAI絵のほうが圧巻のうまさだなと思いました。背景も、ラフが描ければかなりイメージに近いものが出力されるみたいです。
今回は生成されたものを加筆する形で仕上げたものが多かったですが、ラフの段階で生成したものを参考にしつつ描くとか、完成絵を自分で描きなおしたら画力が上がりそう。
使いかたによっては絵のクオリティをぐっと上げてくれそうですよね。今後は、仕上げに取り入れたりしてみたいです。あとは背景も描いてほしい! 欲望により忠実になるなら、ネームから即座に漫画を生成してほしい。そして疲れたときにはへし切長谷部の口調で励ましてほしいです。(←しつこく言う)
読んだ・参考にさせてもらった記事:
あとはどこのサービスに課金するかで、niji journeyも気になってるんですよね……。
追記
次の記事です。
その後の記事は、マガジンをどうぞ。
TrinArtはサブスク契約して、漫画の背景やカラーイラストの作画補助に使うようになりました。人物は今のところ、自分で描いたやつのほうが好きなのであまり使わなくなりました。
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