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【初期研修医向け】今知っておけば収入に差がつく!初期研修医が後期研修医になる前に知っておくべきこと

この記事を読んでいる初期研修医のあなたは以下のような悩みを抱えているのではないでしょうか?

・どの科に進むのがいいのだろうか?
・どこで後期研修を受けるのがいいのだろうか?
・医師の収入の仕組みがよく分からない

これらは多くの初期研修医が一度は悩むことですが、解決されることがないままなんとなく進路を決めてしまう人が多いです。

私は現在精神科医として勤務しています。初期研修は地方中核都市の市中病院で行いました。
いわゆるハイポ病院で待遇も中の上程度と悪くはありませんでしたが、初期研修医の頃は私も上記の悩みを抱えておりました。

そこで自身の経験からこれらの悩みを解決し、進路選択を誤ることがないようにこの記事を書きました。

この記事を最後まで読むと、専門科の選択基準、医師の収入の仕組みが分かり、効率よく稼ぐことができる方法が分かります。

目次
1. 専門科は興味以外の条件を重視して選ぶべき
2. 医師の収入の仕組みを理解しておくべき
- 上手にバイトを活用すれば高収入に
- 寝当直と専門科外来を組み合わせて稼げ

専門科は興味以外の条件を重視して選ぶべき

皆さまはどのような基準で専門科を選んでいますか?

興味を持った科を選ぶべきと周囲は言いますが、人の興味は非常に変わりやすいものです。

専門科選びに迷っている方は、次のヒントを参考にしてみましょう。

✓業務とプライベートのバランスはどうか?
診療科によってQOMLは全く異なる。結婚、子育て、親の介護などライフサイクルに合わせて、どのように働きたいかをイメージする

✓診療科に適正があるか?
憧れだけでは仕事は務まらないもの。向いてないものは向いてない!自分の適正を把握しよう!

✓専門医取得の難易度はどうか?
内科など一部の診療科では、専門外のローテーションが必須。CPC症例必須など条件が厳しい!

どの診療科を選んでも構いませんが、興味以外に上記3点を事前に考慮することで選択を誤る危険性がグッと減ります。

なぜなら、興味以外の点を重視すれば、条件面では納得しているので、それほど苦痛なく続けられます。

私は精神科医をやっていますが、初期研修医の頃は救急科に進もうと考えていました。

俗にいう初期研修医の「救急科シンドローム」というやつです(笑)

正直、精神科にそこまで興味はありませんでしたが、自分に合った専門科を選択できたと自負しています。

【コラム】専門医は必要か?
専門医は取得しておくべきです。専門医というのは一種の身分証明書のようなもので、どのような形であれ、その診療科における最低限の知識と経験があることを示すことができます。もちろん、必須ではない場合もあるので自分の進む診療科の事情に応じて専門医を取得するべきかよく検討してください。

✓業務とプライベートのバランスはどうか?

  • 年間収入は2,000万円が目標

  • 激しい働き方は独身のうちだけにしたい

  • 若手のうちに結婚する可能性は低い

  • 母子家庭なので、親の面倒は自分がみなければならない

  • プライベートの時間はしっかり確保したい

✓診療科に適正があるか?

  • 手技は好きだが、手先は不器用

  • 患者さんとコミュニケーションを取ることは得意

✓専門医取得の難易度はどうか?

  • 精神科は精神保健指定医が最重要

  • 専門医は指定医があれば最悪なくても支障はなさそう

住めば都と言いますが、実際にやってみると外から見ているだけではわからない喜びや苦労があります。

それはどの専門科を選択しても同じですが、興味以外の条件を選ぶことで長く続けられます。

医師の収入の仕組みを理解しておくべき

医師の収入の仕組みはとても特殊です。
・初期研修医が終わったら給料が上がる
・先輩は年収2000万という話を聞いた
・バイトができるらしい

このような話を先輩から聞いていましたが、初期研修医の頃は報酬体系について全く理解していませんでした。

そこでここでは、次の2点について解説します。

・上手にバイトを活用して高収入を得る
・寝当直と専門科外来を組み合わせて稼げ

上手にバイトを活用して高収入を得る

後期研修医の給与(常勤先)は、ほとんど「地域」と「年次」で相場が決まっています。

高収入を実現するためには、バイトを上手に活用しましょう。

医師の収入= 常勤 + バイト(定期、スポット)

バイトには、「定期」と「スポット」の2種類があり、常勤先以外で外来や当直を行います。

定期:定期的に勤務するバイト(毎週XX曜日当直、毎週XX曜日午前中外来など)
スポット:1回きりで完結するバイト

大学病院は基本給が10〜20万円程度なので、バイトを医局が斡旋してくれますが、割りが合いません。

多くの後期研修医は、昼間の勤務後や土日にバイトを入れることで報酬を積み増していきます。

Point!
バイトの時間を如何に確保するかが大事!

どの診療科でも基本給は変わりませんが、定時帰宅、土日休みの診療科はバイトを含めた給与が高くなります。
また、常勤先によってバイト禁止の病院があるので必ず確認しましょう。

<勤務形態と月額報酬>
大学病院
毎週4日 8時間 25万

外勤(大学病院系列)
週1日 8時間+当直 45万

当直
週3日 夜間 60万

外来バイト
月1回 8時間 8万

オンコールバイト
月1回 夜間 4万

当直バイト(日曜)
月3回 日勤+当直 33万

これに加えてGWや年末年始等の長期休暇でバイトを受けていました。

合計すると月収180万円前後となるため、2,200万円程度の年収でした。

では、どうやって探して来ていたのか?
知りたい方は、無料相談を予約して頂ければお答えしますよ!


寝当直と専門科外来を組み合わせて稼げ

当直は救急対応のイメージがあるのではないでしょうか?

よくある後輩の質問
・バイトしたいけど次の日仕事だし、体力的に大丈夫だろうか?
・この間まで初期研修医だったのにいきなり大丈夫だろうか?
・そもそもどんな仕事をさせられるの?

結論から言えば、全く心配は入りません。

バイトは「業務内容」「必要スキル」「報酬」の3つで割りの良し悪しが決まります。
寝当直は概ね3〜5万円程度、専門外来だと半日4〜5万程度、救急当直ともなると10万を超える案件もあります。
報酬の高さだけであれば救急当直が最も高いですが、非常にハードで連投が効きませんし、それなりにスキルも求められます。専門外来もある程度経験を積んでからでないと難しいです。

そのため、医師免許さえあればできる寝当直(病棟管理)を如何に増やすかが重要になります。

年次がある程度上がるにつれて、専門外来を組み合わせることでさらに高額な報酬を得られます。

この記事を読むことで後期研修という専門家としての門出が素晴らしいものになれば幸いです。