寸平

少し長い文章を置く場所。 著作権が切れた英語の短編小説の翻訳とか、自分の意見とか。 た…

寸平

少し長い文章を置く場所。 著作権が切れた英語の短編小説の翻訳とか、自分の意見とか。 たまに誤字・脱字・衍字の修正をします。誤訳の修正は履歴を残します。

最近の記事

小児性愛者の子どもたちへ

分かりづらくなってしまいましたが、「小児性愛者かつ子ども」であって、「親が小児性愛者の子ども」ではありません。 また、「小児性愛者」と書きましたが、このようなアイデンティティを持っていない、ただ年下の未成年に惹かれるとか、世間からそう思われる、というような子も含めるつもりで書きました。 脱字などを修正しました(2024.9.7)。 あなたちは自分を好きになって良い 「子どもを守ろう」という人たちがいる。私もそう思う。全ての人が望むように生きられたら嬉しいし、子どもはそ

    • 『Araby』和訳

      著:ジェームズ・ジョイス 『ダブリン市民』より 「編集履歴」内で表記を間違えていたので修正しました(2024.9.7)。 アラビー  ノース・リッチモンド通りは、行き止まりになっていて、静かな通りだ──クリスチャン・ブラザーズ中学校から少年たちが下校する時間帯はその限りではないが。二階建ての空き家が、隣家から離れて、行き止まりの端にある四角い敷地に建っていた。この通りにある他の家は、まともな生活を気にして、その茶色い壁をぴくりともさせずに、互いをじろじろと見ている。

      • 『THE NIGHTINGALE AND THE ROSE』和訳

        著:オスカー・ワイルド 夜鳴鶯と薔薇  「赤い薔薇を持ってきてくれれば一緒に踊ってくれると彼女は言った。なのに庭のどこにも赤い薔薇など無い」若い学生は嘆いた。  常盤樫の木にある巣から夜鳴鶯は学生の声を聞いて、葉と葉の隙間から外を眺めて、何事だろうと考える。  学生は叫び、美しい瞳に涙を湛える。 「赤い薔薇なんて僕の庭のどこにも無い! ああ、こんなに些細なことで幸せは揺れ動くのか! 賢者の記した本を全て読み、哲学の秘奥を我が物にしていようと、赤い薔薇ひとつ無いだけで惨めな

      小児性愛者の子どもたちへ