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日本史のぬかるみに足をとられてその4 織田信長の周りの女性編

はじめに


 織田信長といえば、戦国時代に天下統一の基礎を作った人ですが、その周りにも大きな力を持った女性がいました。そんな女性の本を紹介します。
 ただ、残念なのは、織田信長の長女で、徳川信康の妻となった徳姫が主人公の本はまだ見つけていません。信康が殺された後、どんな人生を送ったのか、気になりませんか。見つけたら追加で出します。あるのかな?
 徳姫の子供の熊姫は、徳川秀忠の娘の千姫の話に出てきますが。
 

1.正室の帰蝶さん


◎『帰蝶』
 諸田玲子:著 PHP研究所 PHP文芸文庫
(織田信長の正室であった帰蝶さんの物語です。本能寺の変の本当の話、本能寺の変の後の人の動きなどが詳しく書かれていて面白かったです。帰蝶さんは本能寺の変では死んではいないという話になっています。京都の阿弥陀寺に信長の墓があるとか・・・。)

◎『岐山の蝶』
 篠 綾子:著 集英社 集英社文庫
(織田信長の正室の帰蝶さんの話です。なぜか途中から京に出て、商売をしたりしています。さらに生き別れの姉などが出てきています(この人は小説を書くための架空の人物のようですが)。展開が他の物と違うような気がします。でも、なぜか、本能寺の変の時に信長の所にいたらしいという結末になっています。)

2.妹のお市さん


◎『流星 お市の方』(上下全二冊)
 永井路子:著 文藝春秋 文春文庫
(織田信長の妹のお市の方の物語です。上巻では、織田信長の尾張統一までの苦労の様子が描かれています。日本史などではサラッと簡単に尾張を統一したような感じですが、相当の苦労をしてきていることが分かります。下巻では、天下統一までの道のりと、本能寺の変後の話になっています。お市の方は、本能寺の変後、なぜ柴田勝家と手を組んでしまったのでしょうか? 徳川家康と手を組むという選択肢もあったはずなのですが、家康の年齢の割に老けた顔が気に入らなかったのでしょうか? 
 もしも、徳川家康とお市さんが組んでいたらどうなったのでしょうか? 茶々さんは皇族対策で、天皇家などに嫁がせていたかもしれません。そうなると、秀吉の天下統一も、小田原攻めも、家康の関東進出も、秀頼誕生も、朝鮮出兵も、関ヶ原の合戦も、大坂の陣も、無かったかもしれません。そうなると、家康が天下を統一した後は、駿府(今の静岡市)に幕府を開いて、日本の首都は駿府になっていたかも? 江戸のあたりは北条家が大規模な新田開発を行って、一大穀倉地帯となっていたかもしれません。そして、日本は農業立国として穏やかな国になっていたかも? 実は、日本史の大きな転換点だったのでは? などと勝手に考えるときりがありません。)

3.次女の冬姫さん
◎『冬姫』
 葉室 麟:著 集英社 集英社文庫
(織田信長の次女の冬姫の物語です。蒲生氏郷の妻となり、太平の世を作り上げるために、「女いくさ」をした女性の話です。)

4.織田信長の本


◎『織田信長』(全四巻)
 山岡荘八:原作 横山光輝:作画 講談社 講談社漫画文庫
(織田信長は、なぜ尾張の国中を走り回っていたのか? そのあたりの理由も詳しいです。信長の生涯を手軽にかつ詳しく知るには良い本です。)

◎『織田信長の経済学』(コミック戦国大名)
 小和田哲男:監修 一峰大二:作画 勁文社
(平成4年に発刊された、ちょっと古い本ですが、織田信長の闘いに対する先見性や、楽市楽座に代表される経済政策に関する説明などを、漫画で解説しているなかなか良い本です。国力を上げる経済の回し方を、考えるヒントにもなると思います。)

※扉の写真
 JR静岡駅のコンコースに時々出ている、広告を募集する広告。

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