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【横浜FC】『Mr.パーフェクト 今のフリエに敵はなし』 J2リーグ 第23節 vs アルビレックス新潟

○スタメン

サウロミネイロ選手が出場停止のため、渡邉選手がスタメンに入りました。
インパクトメンバーには齋藤選手が復帰しています。



○スコア

横浜FC 2(1-0)0 アルビレックス新潟
前半19分 小川(横浜FC)
後半25分 渡辺(横浜FC)

○総評

スタメン発表の時点では、3-4-3のシステムが予想されましたが、蓋を開けてみると4-4-2に近いシステムで試合が進んでいました。
新潟の3トップに対して4人のディフェンスで対応することで、スペースを作らせず、前回の対戦時のような失敗を克服したと言えます。
敵地では0-3と何も出来ず大敗を喫しましたが、今回はそれを一括返済、そして利子を付けて返すという大盤振る舞いに成功しました。
そして、渡邉選手は安定のポストプレーで前線でタメを作り、試合を決定付ける2点目を決めてくれました。
まさに総力戦、横浜FCの意地とプライドが呼び込んだ勝ち点3と言えるでしょう

○同じ事は通用しません

今日の試合で新潟の狙いは明らかでした。
センターバックのガブリエウ選手と岩武選手を食いつかせ、その裏に出来たスペースにボールと人の両方を送り出そうとしていました。
しかし、この試合ではガブリエウ選手と岩武選手が食いつかなかったことによって、新潟は狙いとしていた形を作ることが出来ず、チャンスも少なかったのです。

33番高木選手(オレンジライン)は岩武選手の裏のスペース(白丸)を作りたい


高木選手は岩武選手を食いつかせるために、低い位置へ下がってパスを受ける


しかし、岩武選手は食いつかないため、横浜FCのバックラインは綺麗に横並びになり、スペースを与えない


仮に、この二人のセンターバックを食いつかせることが出来ていたら、前回の対戦時のように広大なスペースを使われ、多くのピンチを招いたはずです。
また、新潟の選手は数的優位または、数的同数の場面でしか仕掛けてこなかったので怖さも半減していたのも事実です。
矢印がゴールに向かうことが少なく、横浜FCの選手を食いつかせスペースを作ることに固執しすぎていたように見えました。
プラン通りに試合を進めたいという思惑があったと思いますが、そのプランがうまく実行できなければ机上の空論で90分を終えてしまいます。
さらに、なんとか裏のスペースを使おうと、ガブリエウ選手の裏にロングパスを通してチャンスを伺っていました。
仮にそのスペースにパスを通されていたとしても、ガブリエウ選手は対人にはめっぽう強いですし、ゴールから遠い位置でボールをキープされても横浜FCのディフェンス陣も余裕を持って対応できるのです。

新潟はガブリエウ選手の裏のスペース(白丸)を攻略したい


しかし、このエリアでパスを通されてもゴールまで遠いため怖さはない。また、ガブリエウ選手は対人プレーに強いため、簡単にパスも通せない

○頼りになります、千真さん

渡邉選手の特徴は安定したポストプレーにあると思います。
ディフェンスの選手や中盤の選手がラインを上げたり、試合を一度落ち着かせたいタイミングなどでフォワードの選手にパスを出すことシーンは珍しくありません。
その場面でしっかりボールをキープし、チームに安心感を与える、そんな地味だけど重要なプレーを出来るのが渡邉選手なのです。
この場面、カウンターからパスを受けた渡邉選手はしっかりとボールをキープします。
キープするだけでは終わらず、マークを外して右サイドへパスをすることでチャンスを演出していました。

渡邉選手はカウンターでパスを受ける


しっかりボールをキープ出来るため、余裕を持ってターンができる。


渡邉選手がゴールに向かってドリブルをしているため、右サイドのスペース(赤丸)が大きく空く


チームが苦しい時こそこのようなプレーがチームに安心感を生み試合を優位に進めるポイントとなるのです。
また、試合開始早々は渡邉選手へ縦パスが入ることで攻撃のスイッチになっていたように思います。
渡邉選手へパサが出ると、和田選手が素早くパスを受けられる位置までポジションを上げ、チャンスを伺っていました。



シーズン開幕前は多くの優秀な選手を抱えるチームに対し、楽観的な声が出ていたと思います。
しかし、シーズンが進むと怪我やコンディション不良、出場停止などが重なると戦力として薄く見えることもあります。
そのような不安を払拭するかのように、普段はベンチやメンバー外で準備する選手たちが吹き飛ばしてくれました。
これはチームとして雰囲気がいいことを感じられるポイントだと思います。
全員にチャンスがあり、そのチャンスを絶対にモノにしてやろうという気迫が感じられるからです。
次節はアウェイでの水戸戦ですが、勝って兜の緒を締めるではないですがチャレンジャーの気持ちを忘れず、ひたむきに勝ち点3を取りに行きたいです

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