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長男落第騒動の顛末


いよいよ一巻の終わりか?


長男はまだ高校1年生。

でもフランスでは、高1の終わりに進路を決めなくてはなりません。

先生達による進路選定会議のようなものが一昨日ありました。


成績がぱっとしないのに、進学コースを希望している長男。

「勉強したくないんだから、その進路にこだわらんくてもいいんじゃない?」

と何度か言っても全く聞く耳を持たない我が息子。


そんな彼にとっては運命を決める大切な日でした。

極度に心配症な夫は

「希望の進路は全て却下されても不思議ない」

の悲観的予測のもとに転校先まで調べだす始末でした。

それくらいマズイ状況だった訳です。

困った母親?

白状しますが、

子供の進路について本当に不思議な程興味が湧かない困った母親、

それが私です。​


日本と教育システムが違い過ぎる。
夫が熱心すぎて出る幕がない。
自分の時のことを考えると親も似たような感じで放任されていた。

などなど原因は色々あります。


それと高校時代、

学校から勉強勉強と死ぬほど言われて、

模試ばかり受けさせられ、その後就職難での苦労を経て、

「結局志望校に進学できでも、就職では男性であることの方が数倍有利なんだ」

と実感したという怨念、被害妄想(?)もかなり混じってると思います。


あの偏差値表と毎日にらめっこした高校時代で、私の性格はひん曲がりました。

偏差値表の下の方に載っていた大学を心のどこかで馬鹿にする嫌らしいものの見方が定着したとも思います。

卒業してから何十年もたった今でも、

「○○さんは何大卒」

と真剣に話題にする人だって珍しくないですからね。

いい大学卒業しててもその後ボケっと過ごしてたら頭だって悪くなる。

大学受験で脳の状態は固定されてる訳でもない。

なのに

「学歴=優秀さのバロメータ」

という一定の世代にはびこっている困った妄想が、今の社会に与える被害は結構大きいような気すらします。

フランスは学歴社会

フランスに来て驚いたのですが、フランスは日本以上の学歴社会でした。

高校卒業後の進学先は就職試験がない大学よりも、

高等専門大学校という選抜試験があるエリート育成校の存在感が大きく、選抜試験のために、フランス人の若者も猛勉強しているようです。

俗にいうエリートはいくつかの学校を卒業している人が珍しくなかったりします。

いわゆる学閥みたいなものも存在するようです。

どこの学校を卒業しているかがものすごく重要なんだな、と日常生活でひしひしと感じる場面があります。

だから高校の時に決まる進路で、今後の人生を大きく左右すると必死になる親が結構沢山いるという訳です。


理解不能な男のプライド

心配症の夫から長男の進路について散々最悪のシナリオを聞かされており、

「希望が却下されたら、がっかりしている長男の気持ちにまずは寄り添おう」

と自分に言い聞かせたこの数日間でした。


それなのに、

長男なんと無事第二志望の進路には進めそうです!

夫から

「場合によっては転校」

と最悪のシナリオを話されていたのでほっとしました。

がしかし!!!!

この結果に本人は納得しなかったのです、驚くべきことに!

選定会議の結果を見直してほしいと父親経由でお願いするんだそうです。

勉強してないのに、

勉強嫌いなのにプライドが高いのか、

世間なめてるのか、

「凄いなこの子」

と内心呆れる私です。


男の子の思考回路、女の私には正直理解不能です。

「そんな申し立てして却下されたらまたがっかりするんじゃ」

と気が気でないのですが、

結果が悪くても、そこから学べることは多いはず。

これから起こることはすべて本人にとって最善と信じて、

子供が一生懸命頑張ろうと思えるような勇気づけができる母親でありたいなと思います。


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