家系図の末端に生きる人間として果たしている役割

私は「まずは自分がラクになればいい」と思って、自分の内側を癒す旅（過去の傷や未完了な感情をプロセスしていくこと）を始めたけど、それをしていく中で感じるのは、

自分は家系の末端にいる存在なのだなぁ…

ということ。

去年の夏、自分が最も触れたくなかった、触れることが怖かった記憶や感情の蓋を開けて癒された時、すごく神秘的な体験をした。

イメージとしては、傷付いてボロボロになっていたハートチャクラが勝手にじわりじわりと回復していくような感覚。

外側の何かヒーリングを使ったわけじゃなく、身体の内側の自然治癒力みたいなものが勝手に発動してじわじわ～～～って、傷が溶けていったような。

その時、一瞬で理解した。

うわ、これは私の傷だけじゃない。
先祖代々受け継いできた負の感情みたいなものを、私の身体で今、全て溶かしているんだ‥‥

脳天を撃ち抜かれるような、衝撃的な気付きだった。

子どものようにめちゃくちゃわんわん泣きながら、身体の中で起きているプロセスから理解した事の大きさに、本当に驚いた。

血脈レベル、魂レベルで癒されるとはこういうことなのか…と肌で感じて「こりゃ、体験せんと分からんわ…」とも思った。

お墓参りに行ったわけじゃないのに、ごっそりまとめて先祖供養したような感覚にもなりました。

そんな風にして、自分の傷を癒しているようで、自分だけの傷じゃなかったんだなと思うことが多々ある。

自分が持っていて苦しかった思い込みにしろ、様々な事情から吐き出せなかった思いにしろ「ああ、これは絶対に両親も長年持ち続けていたやつだ」と感じるんですよね。

そして、
両親が長年持ち続けていたということは、両親の両親もまた持っている。これがいわゆる”負のカルマ”とか”世代間連鎖”と呼ばれるもの。

これが苦しかったんだろうな、これが言えなかったんだろうな、
だから”目に見えない負の遺産”として家系図の末端にいる私にまで引き継がれてしまったんだろうなぁ、と。

両親の生き方や在り方を善悪のジャッジ抜きにしてただただよく観察してみると、あまりに引き継いでいることが多い。

「え、これって、私の人生と関係なくね？」とか「いやいや、私こんな風に生きたいんじゃないんだけど…」と思うようなことが無意識的に流入している。

その事実に、自分の内側にかなり意識的になってようやく気付く。

それほどまでに、脈々と受け継がれている未完了な想いや在り方は目に見えずとも確かにエネルギーレベルで存在し続けているんだなぁと思う。

だけど、それは救いのない話ではない。自分が家系図の末端にいるからこそ、

今の私がどうしたいのか

によって、行く末を決めることができる。

このまま次世代に引き継ぐのか、子どもがいるなら子どもにそのまま生き写しにするのか。

はたまた、自分の代で何としてでも断ち切ろうとするのか。
もうこんな連鎖は御免だと心底感じて、変わろうとするのか。

どちらが良いとか悪いとかではないけど、その差は大きいのだろうなぁと思う。

私はその点、後者でありたいし、その想いが非常に強い。

もうこんな生き方は御免だ！同じことを繰り返すのはもうこりごりだ！
今世で絶対にどっかしら決着をつけてやるまでは死ねない！！みたいな……燃え盛る執念に近いものがあるのです。

よっぽど、どこかの過去の人生で後悔したことがあるのかもしれないなぁと感じながら、私はその執念を自分の内で受け止めている。

ここまで命のバトンリレーを続けてくれたご先祖様には感謝する。そのリレーがなければ、私という命は存在しないからね。

ただ、引き継いだ中身に関しては、私の代でごっそり変えます。
・・・ハイ。異論は受け付けません（笑）

上手く行かないかもしれないし、傷だらけになるかもしれんけど、それでもやってやる。

そうじゃなきゃ、今世生まれてきた意味がないやんか！！ぐらいまで私は思う。……ね、執念に近いですよね。

でも、誰かに理解してもらえなくて大丈夫。私が一番、理解してる。
その執念を果たすために、今の私が出来ることは既に始めているから。

そう、何が言いたいかって、

自分が傷を癒すことや同じ課題から学びを得て乗り越えることで、
自分だけじゃない家族や家系にも水面下で影響を及ぼしているのだよということ。

あなたが癒されることで、あなたの家族もきっと癒される。

あなたが慣れ親しんだ古いパターンを打ち破ることで、
きっとあなたの子どもやあなたに関わる人の無意識も水面下で変わる。

変わるということ、痛みを伴う変容というのはなかなか一筋縄では行かず、短時間でどうにかなるものでもなく、難しい。

挫折しそうにもなる。血反吐吐くほど辛い人だっている。

だからこそ、人一人が根本から癒され変容することには、ものすごいパワーがある。

そういう意味で、今生きている人たちの在り方は全て、目に見えない部分で繋がっていて特に家系には大きな影響を及ぼしているのだと思う。
良い部分も、悪い部分も、全て筒抜けでね。

フィレンツェのとある教会にて