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「過去に囚われるな」と言うけど、その言葉に囚われなくてええねん!という話。

「過去に囚われないで、前に進もう」とか「過去を振り返ってても、何にもならないよ」みたいな言葉がある。

その言葉が生まれる時って、大きく【2パターン】あると思っていて。

例えば、私なら、自分の調子が良くて軽やかな時ほど「後ろを向いている暇なんてなさすぎるー!前だけ向いてガンガン進んでいくぜー!」みたいな無敵モードになります(笑)
そういう時は基本的に陽の気を放っていて、エネルギーの向かい方が”前一点集中”な感じ。
そこで放たれる「過去に囚われないで、前進しようよ♪」という言葉が、1パターン目。

もう1つは、本当は自分自身が過去に囚われていて苦しい。過去ばっかり振り返って前に進めなくて、もどかしくて、苦しくて、後ろ向きな自分が嫌で許せなくて、心がぐっちゃぐちゃ。
そんな自分や、周りに現れる他人が許せない時に放たれる「過去に囚われんなよ!早く前を見ろや!」という言葉。こちらは、怒りがベース。

(その状態を自分で受け入れて認めていたらいいけど、隠す人が多いよね。だから、いくら綺麗な文章や言葉が並んでても、嫌と言うほど”未消化の怒り”がプンプン噴き出しているのを感じる。私も自分のブログを読み直して、それを感じることがあります。悪いことではないけどね。)


同じ言葉でも、纏っている空気感が全く違う。180度違うと言ってもいい。
だから、前向きに捉えられる時もあれば、そうじゃない時もある。逆に「こんなに執着してる自分なんてダメなんだ…」と落ち込んだり。

そして自分事に引き付けて考えれば分かるけど、自分の状態によって発する言葉は変わるのも当然のこと。
めちゃ心苦しい時に「前へ進もう!」とか言っても、想いと言葉が一致しなさすぎて辛いしね。


だからね、何が言いたいかって、

「過去に囚われているかどうか」に囚われなくてOK

なんですね。

まぁ、大体この言葉に反応する時ほど”囚われている時期”なので、そんなに落ち込まんでええよ~ってこと。
逆に「囚わちゃダメ!前に進もう!」って自分を奮い立たせようとする時も、その頑張り方をすれば後がキツイので無理に奮い立たせないでええのよ~とも思います。


で、この言葉に出会ったら覚えておいて欲しいのは、あくまで「時期」という視点です。

易経の中でも「この宇宙にあるもの全ては流転している」と言ってるけど、人間もずーっと後ろ向きな訳ではない。過去ばかり振り返ってて一生終わったぜ!という人は居ないしね(笑)

人生という大きな波の中で、山もあれば谷もあり、緩やかな上り調子の時期もあれば、激しい変動を繰り返す時期もある。
(これは持って生まれた人生パターンによって時期の波の起こり方が違うので、一概に言えない。私は激動パターン型なので、調子の差がエグイです)

その中で、自分の過去を振り返って総括したり、過去を振り返ることで未消化だった出来事や感情を洗いざらい浄化していく作業が必要な時期というのも、あるんですね。


そういう「時期」は、過去にぐぃーんって引っ張られる。自分が嫌になるほど引っ張られるね。


あの時、あれがめっちゃ悲しくてさ!この時、これが嫌やったんや!とか、もう死ぬほど噴出する。ありますよね~あるある(機能不全家庭の人なら、尚更あるはず!)

そういうのって必要があって出てきているし、そのまま自分の心の奥底にしまい込んで後々バッコーンと大爆発して大事故(病気、ケガ、対人関係の不調和等々)起こすよりも全然いい。自分の為にも、周りにいる大切な人の為にも、被害が最小で済む。

なので、そういう時期に入っている人に対して「過去を振り返らないで、前に進みなよ!」という言葉は効力を持たない。むしろ「お黙りになって^^」って感じになると思うな。

なので、「時期」によって受け取り方が違うということだけ覚えておけばいいんじゃないかな。

★「過去を振り返らずに、前へ進もう!」が「うんうん、そうだ♪」と素直に思えるなら、どんどん進んで良し。明るく楽しく、ひたむきにやってく。

★「ええ、そんなこと言われても…」と感じるのなら、それは立ち止まるサイン。振り返って良し。気が済むまで、総決算して良し。外野の言葉はシャットアウトで良し。

受け取り方は、自分の人生の波のバロメーターですね。

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