私と彼女の出会い
もうやめよう、そう思っていた。
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私と彼女の出会いは、女性限定のマッチングアプリのようなものだ。
男女のマッチングアプリほど公開される情報が細かくないし、友達づくりでやっている人もたくさんいた。
では、なぜ当時ストレートだった私がそのアプリをやっていたのか。
興味本位。
一言で説明するならこれだ。
大学での出会いもあり、セクシャルマイノリティについてはある程度知識があった。
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長年付き合った彼氏と別れ、同性に恋をして、大学を卒業し、社会人になった。
まったく恋愛面での出会いがなかった。
なにを思ったか、女性にならモテるのかな、なんて考えたりして、本気でやっている人には本当に申し訳ないが、興味本位でアプリを入れた。
2週間くらいやって、あぁ、私はやっぱり違う、と思った。いい意味で言えば、私が関わった人は個性的な人が多くて、ついていけなかった。
もうやめよう、そう思っていた時、彼女を見つけた。
唯一、普通に、友達のようにやりとりができた。
楽しかった。けれど2.3日たったところで、彼女から、もうこのアプリをやめようと思ってる、と言われた。
そして、私には恋人がいる、と言われた。
けれど、私と話すのが楽しいから、よかったらLINEを交換したい、とも。
*
あぁ、神様。どうしても私には出会いを与えてくれないんですね、そう思った。
けれど、彼女以外やりとりを続けていた人はいなかったし、私ももうやめようと思っていたし、純粋に楽しかったし、いいよ、と言った。
すごくすごく不純な動機だけど、もし、もしも今の恋人と別れる、なんてことが起きたら…繋がってさえいれば、可能性はゼロじゃないし…なんて思ったりもしたし。(最悪)
そうして私たちはLINEを交換して、私はアプリを消した。
けれどその後、コロナだったから、すぐに会う、ということもなかった。それに、友達、だし。
LINEで2ヶ月程やりとりを続けた。電話をしたこともなかった。
暖かくなってきた4月。初めて会うことになった。
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