効果的かつ効率的な勉強方法#5「論文の型」

こんにちは、タケです。
会計士試験では論文式の試験がありますが、特に会社法や民法などの法律系科目を苦手にされている方は多いかもしれません。
私も、最初の頃はすごい苦手でアレルギー反応が出ていました。暗記に走りたくなる衝動に駆られます。
しかし、ある時から法律系科目を好きになっていました。なぜ好きになってきたかと言うと、論文の「型」が分かってきて、論点に対する理解も深まってきたからだと思います。
今回はこの「型」について書いていきます。

「型」とは

論文式試験は、論理的なことを文章で書く試験ですが、論理的に書くためには、一定の項目を決まった順番で書いていく必要があると考えています。
私はこれを「型」と呼んでいます。

「型」の中身

私が考える「型」とは、
「①原則論とその趣旨→②不都合な事→③例外を認める趣旨(必要性と許容性)→④当てはめ」
です。

例えば「救急車はなぜ信号を守らなくていいのか。」という問題があったとします。
※「型」を説明するための一例として書いただけですので、正解かどうかは横に置かせて下さい。

①原則論とその趣旨
すべての車は信号を守らなければならない。なぜなら、交通の安全を確保しなければならないからである。

②不都合な事
原則通りに救急車が信号を守ると、遅れて助からない人が出てくる。

③例外を認める趣旨(必要性と許容性)
救急車は人命救助の為に信号を守らず急ぐ必要性がある。また、救急車はサイレンを鳴らし、赤信号を通行する際は大きなアナウンスを流すため、救急車の存在は周囲に強く認識されることから、交通の安全は確保される。故に救急車が信号を守らないことは許容される。

④当てはめ
人命救助を最優先する救急車は、信号を守ることよりスピードを優先させる必要がある。また、救急車が信号を守らずに走行をしても、その存在を周囲に強く認識させることにより交通の安全が確保される。よって、救急車は信号を守らなくても良いと解する。

「型」の使い方と注意点

いかがでしょうか。
法律系科目に限らず、どの科目のどの論点も基本的にはこの「型」にはめられるのではないかと推測しています。問題によっては①〜④を部分的に聞いてくることがあると思いますが、「型」により全体像を押さえておくと、必要なところだけ取り出して解答できそうです。

「型」の中で抜けがちなのは、①原則論とその趣旨、だと思います。ともすれば当たり前のことですので、省略してしまいがちです。
しかし、原則論があるから、例外があって、例外の趣旨もあるので、すべての大もとである原則論は必ず押さえなければならないと考えています。

終わりに

学問や法律は人間が作ったものですので、必ずその目的があるはずです。なぜ、学問や法律があるかと言うと、原則論だけではうまく行かないことがあるので、そこをうまく行かせるための方法として存在しているのだと思っています。
論文式試験は、その辺りの理解を問うものだと思いますので、自ずと「型」が決まって来るのだと推測しています。

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