飛行機のATAについて


飛行機のシステムや構造はATAという概念で分類されます。
Air
Transport
Association
の略です。

ATA00〜ATA115の数字で分類されております。
中には欠番もあります。
実際にみなさんが利用されるエアラインの場合、整備業務で利用するのは00〜99まで、ということが多いです。

例えば
ATA21
空調システム(エアコンや与圧)

ATA24
電気系統

ATA70〜
エンジン

といった具合に分けられています。

これはboeingもAirbus社も小型機も同じ分類です。

このATAという分類は、整備士やパイロットなどの飛行機を直接取り扱う人は頻繁に使います。

整備マニュアルはATA別(システム別)に、たくさんの手順が定められています。

例えば
電気系統の部品Aの交換をする際の手順を検索する場合、
まずATA24の項目を探し、
次にサブシステム(電気系統の中の更に細かな分類)を探し、
部品AのREMOVE(取り外し)とINSTALL(取り付け)のマニュアルを見つけます。

整備士はこのマニュアルに沿って作業を行います。

言うまでもなく乗員も飛行機のシステムを理解している必要があり、
整備士とパイロットとの間でコミュニケーションを取る際にも使われます。

またMELという
「システムに不具合がある状態で飛ばす基準」があります。

その管理ナンバーも
21-00-00のような番号になっており、
頭の部分にはATAナンバー
その次にサブシステム
その次は更に詳細
という風に構成されています。

200個程度あるMELの項目から、
不具合に応じて適切なMELを使う必要があるので、
ATAを知っていないことには、探すこともできません。

ATAは整備士になって遅くとも1週間で覚えておかなければ、職場で戦力外になってしまいます。

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