落陽
大きな海のその向こうへ
赤く染めた太陽がまた
昨日の僕にサヨナラした
新しい朝を待ちわびていた
泣き虫だった幼き日も
心震えた少年期も
陽はまた登り繰り返した
僕らの影を大きく伸ばして
季節のせいにして
何万回も繰り返せば
僕らはきっと地球の一部へ
溶けてしまう
それでもずっと誰かにそっと
あなたは明日を与えてゆくのね
昨日という日は戻らないけれど
何万年も繰り返せばどこで
きっとまた
似たような日が訪れるかもね
そん時までじゃ
気長に待ってて
僕がこの世に生まれた日も
おじいちゃんって呼ばれる日も
陽はまた登り繰り返して
僕らの影を小さく縮める
季節のせいにして
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?