自作詩『言葉とめどなく』

1.

幾度となく出会いと別れがあった

嬉しい出会いも悲しい出会いも

悲しい別れも嬉しい別れも

一期一会とはよく言ったもので

これからも人の力が私の形成に一役買うのだろう

出会い

そばにいてくれる人よ

フリマワシ振り回され

笑い合い涙し合い

目まぐるしい日々だ

どうか健やかであれ

そして

ありがとうと

これからもよろしくを

別れ

帰らぬ人よ

後は追わぬ

あなたが残した声すら聞かない

非礼を許せ

だが

私の弔辞を聞かないあなただ

ここはお互い様とさせてもらおう

それでは

さようならを

いつかの再会を望んで


2.

あの人のようになりたかった

あの人を追いかけ

早く成長しなければと

走って走って走って

気づいた

あの人が待ってくれるなどあり得ず

あの人も先へと進み続け

あの人に手が届くことはないと

憧れは憧れのまま

あの人にはなれない

気づき

立ち止まる

その場にしゃがみこんだ

しかし

思考を止めることはない

『自分に何ができるか』

憧憬は羨望へと変わり

終には嫉妬へと変貌すると聞く

私はあの人との思い出を黒く塗り潰したくなくて

でも羨ましいと思う一方で羨ましいと思われる世界

妬ましいと思う一方で妬ましいと思われる世界

もしも黒く濁ってしまったら

その時はまた一緒に遊んでくださいな

さあ

立ち上がらなきゃ

今誰かが転ぶ音がした

探して

あの人ならどうするだろう

怪我の手当てをして

この道の行き方を教えながら導いてくれるだろうか

ああ私にはまだそれはできない

この道のことに詳しくない

でも

「大丈夫?」

と声をかけるくらいならできるはずだ

それで何か変わる訳じゃないけれど

単なるエゴでしかないけれど

これが私の選んだ道だ


3.

なんて堅いんだ悲しみってやつは!

一体誰だこれを食卓に置いたのは!

ああまだ食べきれねえ

なんなら増えてる気がするぜ

悲しみを消化したら

詩に昇華できるって?

ふん

誰が上手いこと言えって言ったんだ!



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