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バットマンになって、図書委員になるのだ

こんにちは。映画を通して新たな視点を伝えるwebマガジン、フラスコ飯店でございます。

突然ですが店主は、いつか図書館を作りたいと思っています。と、今日はそういうお話。

将来的にやりたい事業は?次どんなことする? と聞かれると、最近はどこにいっても必ずそう答えています。……。いやいやいや、誤解ですよ誤解。こんなふうに書くと大層お金にジャブジャブ余裕があるように聞こえるかもしれません。家は当然豪邸で、お風呂の蛇口は純金製。威風堂々と厳かなライオンの口から湯船に温泉かけ流し。あとバブを1回の入浴につき3つも入れちゃう。パピコを一気に2個食べる。そんなレベルの大層な大富豪……と思われてしまうかもしれませんが、決してそういうわけではありませんよ。

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僕はしがないフリーのライター/ 編集者。稼ぎは全然少ないし、ボーナスも無い。関西の住みたい街ランキング1位の西宮北口……は高くてとてもじゃないけど住めなかったのでその隣の町に普通の賃貸を借りている。お風呂も普通ですよ。ライオンは居ません。動物といえば牛乳石鹸の牛がいるだけ。バブは特別な日にだけ、ぽとん、しゅわあ、の贅沢な音を噛み締めながら少しづつ大切に使うのです。パピコだってほら、もちろん君と半分にしますよ。

質素な暮らしと窮屈な財布事情は「フラスコ飯店」というメディアの編集長になってからもそれは変わりません。だってほら、こんなの自称ですから。「編集長」なんて言ったもん勝ちなのですから。試しにあなたもやってみてください。屋号は何だって構いません。ビーカー酒店でも試験管レストランでも結構。いつでもどこでも誰だって名乗ってしまえばその瞬間から編集長にメタモルフォーゼ。編集長としてのお金はいくらか頂いていますが、そうは言ってもバブの使用頻度は以前と変わりません。えらく質素です。そうだ、冷蔵庫だって5年ほど前に大学生の頃に先輩からもらったものをいまだに使っています。

少し話がそれましたが何が言いたいかというと、とにかく僕は普通の人だということ。普通以下の稼ぎの普通の以下の人間。でも僕はいつか図書館を作ろうと思っています。図書館。公共の利益のために知識をアーカイブし、そして知識が再生産される機会を待つ場所です。

公益を僕なんかが担おうなんておこがましいかもしれません。それは行政の仕事なのだから。正義感に駆られて勝手な真似をする。さながらブルース・ウェインですよ。さしずめ図書委員のバットマン。本のしおりはもちろんコウモリの形をしています。

だって仕方がないじゃないですか。このままでは日本の知的領域はゴッサムシティと化してしまうかもしれないのですから。

自己責任、自己責任、自己責任。自己責任、自己責任、自己責任。

正直もううんざりなのです。だったらもうわかりました、僕がみんなのぶんまで背負いましょう。と、大きく啖呵を切ったところで僕にはダムや堤防は作れないし、多くの被災者を家に招いたりはできません。(ましてや全員にバブでもてなすなんて!)富の再分配だって、なんならされている側に違いありません。手の平を返すようで恐縮ですが、僕は経済的にはブルース・ウェインではありませんから。

あ、いえ、「……ということでクラウドファンディングをします!」なあんてお金を無心するようなオチは用意していないので、安心してください。

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閑話休題。とはいえ僕が社会や世界に対して出来ることは本当に何もないでしょう。渦巻く現状に対して「個人」という単位はあまりに無力なのです。まして僕が、一度にたくさんの人を救うことはできない。誰一人として月に連れて行ってあげることすら叶いません。でも、せめて1冊の本くらいは。それなら僕にもできるかもしれない。

予定は未定で、別にいつ実現するかも分かりません。未定とはいえ予定は予定。いつかはきっと必ず。

愚痴っぽくなってきたので今日はもうおしまい。slack の厨房に戻って原稿を敲くことにします。本日は以上になります。

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文・フラスコ飯店 店主


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