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費用対効果を計算してみよう! チラシのデザイン料が適正価格かどうかわかる!

開業時やキャンペーン時にチラシ作るじゃない?

でポスティングした結果、何人かが反応して、実際にサービスを契約してくれたり、何かを買ってくれたりするわけだけれどさ。

みんなたちもやってると思うんだよ、そのチラシの集客数から反応率を割り出すってとこまでは。

でもチラシの効果でいったい、
いくら利益が出たのか?

ていうかそもそも、

デザイン料に対して、この集客率と利益率、
割に合ってるのか!?

みたいなとこまで効果測定してる人って、そんなにいないんじゃあないかな。

費用対効果ってやつさ。

なにげにこれ、課題じゃない?だってさ、デザイン事務所や制作会社にチラシの制作をお願いしても、費用対効果の出し方まではレクチャーしてはくれないはずなんだ。

もちろん、マーケティングに強い会社やなんかなら、その辺りも面倒みてもらえるんだろうけど、まぁ格安のデザイン料金が売りのデザイン事務所やフリーランスのデザイナーやらは、そうはいかない。

そもそも費用対効果の算出方法自体、
まったく知らない!

って場合も多いんだ。なんせデザイン事務所でそういったことを教わらないからね。僕だってそうさ。事務所時代に費用対効果の出し方なんて教わってない。

だけど考えてもみてよ。

お客さんがチラシを作る目的って、すばらしいデザインを求めてるんじゃあなくて、もちろん結果的にそうであるってのは良いことなんだけどさ、ゴールはそこじゃあなくてさ、

集客!そんで利益じゃない?

ってなると、作ったチラシの費用対効果は測定すべき、って結論だよね。

そんなわけで今回は、広告の費用対効果について簡単に、超初心者向けに解説したいと思ってるんだ。

ひと通り読んでもらえればさ、特にお店を始めたばっかしのビギナー経営者さんにとっては役に立つこともあるだろうし、もし君がデザイナーであれば、次回からお客さんに提案できると思うんだ。

まぁただ解説ってゆっても、だよ?僕もまだまだ勉強中の身なので、

「そこってもっと深堀りしてみては?」
「ちょっと見解の相違があるんだけど」
「あ、計算間違ってますwww」

みたいなのがもしかしたらあるかもしれないけれど、それらも含めてみんなたちとシェアして一緒に学んでいけたらいいなって思ってるんだ。

だから何か気になる部分とかあったらコメントもらえると、ありがたいって寸法さ!


CPAで「ひとりあたり何円」かかったのか、わかる!

じゃあまずはCPAから解説するよ。

CPAってのは「Cost Per Acquisition」または「Cost Per Action」の略称で日本語訳だと「顧客獲得単価」とかいうよ。

1件の成約(購入)、カッコよくいうとコンバージョンを得るために、顧客ひとりあたり何円かかったのか、これがCPAさ。読み方はシーピーエーでOK。

計算式は以下。

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簡単な例題でちょいと確認してみよう。広告費5万円かけて成約数が10人だった場合。

広告費:5万円
成約数:10人

50,000円÷10人=5,000円(CPA)

つまり、ひとり獲得するために5,000円かかった、ということになるよね。超簡単!すこぶる簡単な計算式だ。

デザイン費+印刷費=広告費で5万かかったフライヤー経由で、君のライブにオーディエンスが10人集まれば、それはひとり集客するために5,000円かかったことになるわけだね。

ちなみにこのブログでは広告費の内訳はデザイン費と印刷費のふたつだけ。

その他の打ち合わせ費用なんてのは含まれてないことにするよ。ここはあとから非常に重要になってくるんで覚えといてほしい。

じゃあもう少し例題を具体的にしてみるよ。

ひと月のレッスン料が1万円のミュージックスクールに、生徒が10人入会してくれた、そう仮定してほしいんだ。あ、入会金などはここでは考えないことにするよ。OK?

そうすると売上高(売上の合計)が10万円、になるよね?

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この5,000円(CPA)を「ひとりあたりの売上:1万円」と比較すると5,000円かけて、ひとりあたり1万円の売上だったらお得だ!

でもよくよく考えたらさ、売上ってのは人件費やらの原価を引いてない。つまりそれって利益じゃあないので、もっと正確に把握するためは、利益と比較してみなくっちゃあいけない。

ちなみに人件費を原価に含むか含まないかは、製造業と小売業で違ってくるんだけれど、ここではまるっと人件費とかも原価として考えるんでよろしく。

ということで、売上から原価を引いた利益のことを以降「粗利(あらり)」と表現するよ。原価には広告費を含めないので注意だ。

さて、さっきの例題をさらに細かく設定して、ひと月1時間のレッスンが2回。先生の時給は1,000円にしてみるよ。

1時間のレッスンが2回なので2時間。簡単にするため、この2,000円だけが原価としてかかったと仮定して計算するよ。

まぁちょっと安いけどさ。薄利多売だ。

10,000円(売上)−2,000円(原価)
=8,000円(粗利)

計算上、ひとりあたり8,000円の粗利になるね。

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ひとり成約してくれると粗利8,000円なんで、ひとりあたり8,000円まで広告費はかけていいことになるんだ。

つまりCPAの上限は8,000円。現状CPA5,000円ということは、3,000円利益が出るね。

仮にCPAが8,000円だと当然利益はゼロになる。

8,000円(粗利)−8,000円(CPA)=0円

だから最初みたくひとりあたりの売上1万円と比較してしまって、1万円まで使って大丈夫だな!と安易に考えちゃうと、CPAが1万円に到達した場合、実は2,000円の赤字になってるって寸法さ。

10,000円(売上)−10,000円(CPA)=0円

でも粗利で計算すると…

8,000円(粗利)−10,000円(CPA)=−2,000円

さて、ちょっと数値を変えて成約数が4人だとどうなるか?シミュレーションしてみようじゃない。

あ、関係ないけどよく「シュミレーション」って書いてる人結構いるよね。

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ひとりあたりの粗利8,000円に対してCPAが1万2,500円に!つまりこれは4,500円の赤字ってことだ。

しかし慌てなさんな!!

これはあくまで初月が赤字なだけで、その生徒が2ヶ月目も継続してくれるとどうなるか、これも計算してみよう。

1ヶ月目 粗利:8,000円
2ヶ月目 粗利:16,000円

CPAが1万2,500円に対してひとりあたりの粗利が8,000円×2ヶ月で1万6,000円ってことは、1万6,000円の粗利を得るために1万2,500円かかってるわけだから、3,500円の黒字だ!

つまり初月で退会されると赤字だけれど、少なくとも2ヶ月通ってもらえれば利益は出てるよね。

こんな感じでCPAの上限は、ひとりあたりの粗利を超えるか超えないか、そこがポイントなんだ。

…っていう訳じゃあないんだなコレがっ!!!


LTVで顧客がいくら利益を出してくれるのか、観測せよ!

実はCPAってのはその顧客が生涯でどれくらいの利益を出してくれるのか、ってのと比較するもんなんだよ。

例題でいうならば、ひとりの生徒が概ねどれくらい通ってくれるのか、半年なのか?1年なのか?それによってCPAと比較した時に、黒字なのか赤字なのか、変わってくるってわけさ。

この顧客ひとりに対しての利益をLTV(Life Time Value)っていうんだ。読み方はライフタイムバリュー。聞いたことあるかもしんないね。日本語で顧客生涯価値って訳されてるよ。

でもちょっと待ってくれよ?

生涯でどれくらい利益を出してくれるのか、それはつまり、例題のスクールでいうと、どれくらい通い続けてくれるのかなんて、何年もやってるベテランスクールならまだしも、開業したての頃は予測つかないんじゃないの?そう思うのは当然だよね。

そこは仮説を立てるしかない!

誰だってこれは予測つかないわけだからね。一旦仮でいいんで予測値で走らせて、そこから判断するしかないんだ。ってことでLTVを設定してみよう。

式はこれ。3つもあるぜ!!

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本来LTVは顧客ひとりひとり個別に算出するんだけれど、実際それは非常に難しい。だから顧客全体からの平均値を出すのが一般的なんだ。

もし個別に出す場合は1番の式。平均値で出す場合は2番か3番。

継続購買期間はスクールだと契約期間、だね。そのあたりは各自適切なワードに脳内変換してくれればOK!

例えば半年は通ってくれると仮定した場合、生徒ひとりあたりのLTVを3つの式で算出するとこうなる。

1番と2番の式

10,000円×1×6ヶ月=60,000円(LTV)
3番の式

(40,000円×6ヶ月)−(8,000円×6ヶ月)÷4
 =48,000円(LTV)

例題のスクールは1万円のコース1択しかない想定なんで、個別の値と平均値が同じ。故に結果は同じ値になるよね。レッスンも月2回の1セットのみなので購買頻度も1回として計算してるよ!

3番の式は売上高で計算するので、4人分の売上合計4万円×半年分。原価も同じく2,000円×4人分×半年分の合計なんで注意。

売上高24万円−原価合計4万8,000円で19万2,000円。これを4名で割るとLTVは4万8,000円。

1番と2番はLTVが6万円に対して3番だけ4万8,000円と金額が違うのは、売上ではなく粗利で計算してるから。売上6万円に粗利率をかけると4万8,000円になるんだよ。

この粗利率ってのは大事なポイントなんで、あとで解説するぜ!

さてLTVの計算式。どれを使うべきかなんだけれど、概ねみんなたちはきっと平均値で計算した方がやりやすいと思うんで、売上ベースの2番の式、これをこのブログでは使って解説するよ。

まぁ例題の場合は平均購買単価=購買単価なので平均値ってわけじゃあないんだけれどさ。


粗利率を出してLTVを活かしまくろう!

まず粗利率っていうのは、式はこれなんだけどさ。

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これってさっきの例題で考えると簡単なんだよ。ひとりあたり1万円の売上で、原価2,000円、粗利8,000円だったじゃない?それってつまりこういうことだ。

売上:1万円
原価:2,000円
粗利:8,000円

8,000円÷10,000円×100=80%(粗利率)

なので、粗利率は80%になる。1万円の80%は8,000円だよね。

ってなわけで、さっきのLTV6万円にこの粗利率をかけると、4万8,000円になるので、1番と2番の式は売上で計算、3番の式は粗利でそもそも計算してただけってことが判明するわけさ。

60,000円(1・2番の式の解)×0.8
=48,000円(3番の式の解)

さて、この粗利率が次のフェーズで重要なんだ。

その前にちょっとおさらい。さっきの4人成約したときの例題を再度使うから確認してほしい。

4人の生徒が半年スクールに通ってくれる想定でLTVも加えておくよ。LTVの式は売上ベースの2番の式ね。売上高と粗利に半年分の見込も入れておくよ。

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では次のフェーズ、目標CPAへ!


目標CPAでいくらまで広告費を使えるか、上限がわかる!

さっき出したLTV6万円。実はこれに粗利率をかけると、目標CPAが割り出せるんだ。目標CPAってのはCPAの上限ってことで、それ以内に収めましょうね、って数値さ。

CPAの解説では、ひとりあたりの粗利を超えるか超えないか、そこを上限としてたけどさ、実際のところもっと広告費ってのはかけられるんだ。

デザイナーとしては嬉しい誤算かい?

まず粗利率を求める式はこれだったね。

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これを例題にあてはめてみよう。

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半年の粗利の見込が19万2,000円なんで、粗利率は80%だ。ま、初月で計算してもこの例題だと粗利率は80%で同じなんだけれどさ。

192,000円÷240,000円×100=80%(粗利率)

この粗利率をもとに目標CPAを求めるんだ。つまりLTV6万に粗利率80%をかけると目標CPAが算出できる。式はコレ。

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式にあてはめると目標CPAは4万8,000円になる。

60,000円×0.8=48,000円(目標CPA)

この4万8,000円を上限として、これ以上広告費がかからないようにすればいいってことなんだ。

逆にいうと、現状例題ではCPAが1万2,500円なので、半年通ってもらう想定ならもっと広告費をかけても良き!っていう話なんだよね。

CPAの数値だけ見てると、どうしても粗利と比較して多いか少ないか判断しがち。だけど、LTVと比較すると、実はもっとお金かけてもいいんだ!ってのがわかるって寸法さ。

デザイナーにチラシを依頼する時、どんくらい費用をかけていいのか、これで見えてくるよね。

どうだい?この丸裸になる感じ。下にまとめるとこうだ。デザインの費用対効果がどんどんシダルマになっていくよね。

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説明上、順番が逆になっちゃったけれど、まずはLTVを算出して、それに対して目標CPAを出す、で、現状のCPAはどうなのかな?と比較するといいかもしれないね。

ここまでの計算式をまとめるよ。

・CPA(円)=広告費÷成約数
・LTV(円)=購買単価×購買頻度×継続購買期間
       ※全て平均で計算
・粗利率(%)=粗利÷売上×100
・目標CPA(円)=LTV×粗利率

ちょっとここらで休憩しよう。休憩がてら、2つの法則を紹介するよ。


1:5の法則、5:25の法則でちょっとアイスブレイク

新規顧客をガンガン取る、売上アップの作戦としてはいいかもしれないね。ただ、新規を獲得するには、既存の顧客を維持するためのコストの5倍、実はかかるっていわれてるんだ。

1:5の法則

って呼ばれてるやつだね。

なので、離脱しないでなるたけ長く通ってもらえるように努力する方が、新規を取るよりコスパが良いとされてるんだよね。くわえて、顧客離れを5%改善できれば、25%の収益が向上するともいわれてる。

5:25の法則

ってこれは呼ばれてるんだ。

なにやら法則だらけだね。まぁ新規は新規で大事なんで取っていくとしても、だ。顧客離れってのが一番やっかいだって話だよ。

ま、顧客が集まっても、すぐに離脱するんであれば、それこそなにかしら店舗側に問題有り、ってことだしね。

ってなわけでCPAとLTVについては概ねこれでバッチリ理解できたと思うんで次に進めるよ。僕みたく軽いディスカリキュア(算数障害)でもしっかり読めば理解できたはずなんだ。

実際はもっと複雑で、例えばスクールにしたって月2回のコースもあれば3回、4回もあるだろうし、1万円のプランの他にも2万円のプランとかさまざまなんで、客単価はまちまち。

それこそ物販や飲食しかり。だからこそ平均値を出して、それに照らし合わせて算出するってのが実際のところの運営になると思うんだ。

とりま超初心者でも簡単に理解できることを心がけたんでそれらの具体例は省いたわけだけれどさ。

さて、じゃあ次は、ROIとROASについて解説するよ。


ROIで広告の費用対効果をシダルマにしちゃおう!

ROI(Return On Investment)っていうのは日本語でいうと投資収益率とか投資利益率っていわれてるもんで、つまり投資対効果ってことなんだけれど、まぁざっくりここでは費用対効果、と表現するよ。

厳密には投資と費用は違うんだけれど、とりあえずこのブログではチラシなんかの広告の費用対効果の解説をしてるんで、馴染みのある費用対効果って表現を使うよ。

まぁ費用と広告費、これまた違うんだけれど、それはあとで説明するんでちょっとスルーしてほしい。

さてROIの読み方はロイ、って書いてるとこあるんでまぁロイなんだろうね。アールオーアイだと可愛げがないし、ロイと僕は読んでるよ。

つかROIってなんなん?これはまず式を見てもらった方が早いね。

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つまりは粗利から広告費を引いた金額を、かかった広告費で割ってるだけ。これでなにがわかんの?って話なんだけれど、その広告費でどんだけ利益を上げたかっていう利益率がわかるんだ。

でこの広告費、なんだけれど、この解説では印刷費+デザイン費のみを広告費と定義してブログを書いてるんだ。他の費用と分けて考えてる。かつ他の費用はこの式には入れてない。

本来であれば、だよ?広告費以外の費用も引かないといけないんだ。例えばそれは販管費など。

ROI(%)=(粗利−販管費−広告費)÷広告費×100

販管費というのはいろいろあるけど、とりま説明は省くよ。

とにかくROIは利益ベースで考えるので、広告に直接関係ない費用も引かないといけないんだ。つまりそれって、広告費以外の費用によってROIの数字が変動するってことになるんだよね。

チラシ作って広告費5万かかりました、利益に対してこれはどんくらいチラシ効果あったのかな?と軽く知りたいだけなのに、他の費用に左右されちゃうROIってのは困ったもんだよな。

子供が遊びで話す、スタローンとジャン・クロード・バンダムはどっちが強い?そのレベルで知りたいだけなんだよ。

まぁこれがROIの弱点つか難しいところだ。

とりまちょっと具体的な数字を入れて考えてみよう。いつもの例題を使って計算。ここは半年の見込ではなく、初月のみの数値から算出するよ。

(32,000円-50,000円)÷50,000円×100
 =−36%

粗利の3万2,000円から広告費5万円を引くと、なんと−18,000円。これを広告費で割るので、ROIは−36%だってさ!まったく。

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この広告の利益率は現時点では悪い、ということになる。まぁ5万かけて粗利が3万2,000円の時点で察するよね。

もちろん初月は、ってことなんで、仮に2ヶ月目はどうかというと、ROIは28%になる。

1ヶ月目粗利:8,000円×4人=3万2,000円
2ヶ月目粗利:16,000円×4人=6万4,000円

(64,000円-50,000円)÷50,000×100=28%

28%って、でも少ないよなぁ。利益出てないのかぁ。

そう思うかもしれないけれど、ROIの損益分岐点は0%なんで、0%を下回らなければ黒字、利益は出てるので、さっきみたくマイナスにならなければOK。

仮にROIが100%なら、それはとんとん、ではなくて、広告費に5万円つぎ込んだのと同等の5万円の利益が出てる、ってことなんだ。

とんとんてのは損得なしの状態。そうだな例えば君が200円の宝くじを1枚買って、200円当たったら、それは損得なしのとんとんだ。だけど400円当たったならば、宝くじ代200円をさっ引いて、200円得してるよね?

その200円を200円で割って100倍にしたら100%になるだろう?

ゆえにROIが100%つーのは利益出てる。とんとんじゃあない、ってことさ。

ここちょっと間違いやすいポイント。プラスのパーセンテージなら利益は出てるんだ。

なので初月でROIの値が低いから費用対効果がなかった、と判断するのはまだ早いかもしれないね。

特にチラシやなんかの広告は、WEBの広告より効果が出るのに時間がかかる。すぐに数値で反ってくるわけではないのでね。

広告を見てしばらく経ってからアクションすることってあるよね。興味はあるけど今じゃない。とりあえずこのチラシ、取っておこう!みたいなのって。

よく水道のトラブル系の会社であるじゃない?マグネット広告のやつ。

ああいう、捨てずに保管しておいてもらえる広告って、いいんじゃない?と思うんだけど、例えばピザ屋とかじゃやらないよね。やればいいのになって思うよ。

さて、CPAやLTVにくらべると少しばかしわかりにくかったかもしれないけれど、どうだろう?

「いちいち原価出して粗利を出さないとダメなんて
 めんどいんだけど!!」

なるほど。気持ちはわかるよ。

「粗利じゃなくてもっとこう、
 売上とかでわかる指標ないの?」

ふむ……

もしかしてアナタ、怠惰デスね?

いいでしょう。勤勉な僕が売上から算出する指標を紹介しましょう。それがつまり、ROASだ!


ROASが、震える

ROAS(Return On Advertising Spend)っていうのは日本語でいうと広告費用の回収率とか投下広告費用回収率っていわれてるもんだけれど、まぁ日本語でいうと難しく聞こえるよね。

ROASの読み方はロアス、って書いてるとこあるんでまぁこれもロアスなんだろうね。アールオーエーエスだと当然可愛げがないし、ロイと同様、僕はロアスって読んでるよ。

ROIは利益ベースだったけれどROASは売上ベースで算出するんで、粗利を出したりしなくていいんだ。楽だよね。

とりあえず、まずは式を見てもらった方がこれも早いかな。

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ね?単純に売上を広告費で割るだけ……デス!こっちの方が簡単でしょ?

広告費:5万円
売上 :4万円

40,000円÷50,000円×100=80%(ROAS)

ROASは売上から何も引かずに計算してるのでマイナスになることはないんだけれど(ROIはマイナスになることはある)、少なくとも100%より大きい数字であることを目指すべきなんだよね。

ここがROIの損益分岐点との違いだね。ROASは100%だと利益はマイナスになるんだよ。

一応、損益分岐点ってなんぞや?っていう人は、多くはないとは思うものの説明を軽くしとくと、α世界線とβ世界線の分岐、といえば君にも理解できるんじゃあないかね?損するか、得するか、その境界線ゼロ地点、だよ。

例題だと80%なんで利益は出てないねよ。広告費の方が見たまんな高いんだし。ROASが100%の時は広告費と売上がイコールになるときなんだけど、つまりこういうことだ。

広告費:5万円
売上 :5万円

50,000円÷50,000円×100=100%(ROAS)

5万円かけて5万円売り上げたんだから、とんとんじゃない?

いいやあくまで、ROASは売上なので粗利じゃない。だから100%だと利益はマイナスになってるんだ。

100%という数値だけ見ちゃうと悪くないんじゃない?って錯覚するんで注意だね。

だのでROASの損益分岐点って、単純に決めれないんだよ。売上にまったく原価がかからないっていうんだったら話はかわってくるけどさ。

とりあえず今までのをいつも例題に入れるとこうなる。

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初月は利益出てない感じだよね。2ヶ月目と、見込で書いてるように半年経過した場合の数値の変化とも比較してみよう。

1ヶ月目
------------------------
広告費:5万円
成約数:4人
売上高:4万円
粗 利:3万2,000円
------------------------
ROI:−36%
ROAS:80%
2ヶ月目
------------------------
広告費:5万円
成約数:4人
売上高:8万円
粗 利:6万4,000円
------------------------
ROI:128%
ROAS:160%
6ヶ月目
------------------------
広告費:5万円
成約数:4人
売上高:24万円
粗 利:19万2,000円
------------------------
ROI:284%
ROAS:480%

こんな感じになるね。

ROIとROASの式のおさらいだけれど、パッと見ると粗利で計算するか、売上で計算するかの違いしか見えないけどROIは広告費を引いてから広告費で割ってる。ROASは何も引かない。

ROI(%)=(粗利-広告費)÷広告費×100
ROAS(%)=(売上÷広告費)×100

ROIはどこまで原価とそれ以外の費用を引くかによって変動する。ROASは広告に由来した、つまり広告によって生まれた売上にフォーカスして算出してる。

だからROASの方が、広告のパフォーマンスを見るって部分に関しては、より適しているのかもしれないね。

ま、そのあたり詳しく知りたい人は各自調べてくれたまえ。このブログではなるたけ単純化してチラシの効果を数値で見えるようにしたいだけなので。

さぁこれまでの解説をおさらいしておこう。

CPA(シーピーエー)
・顧客獲得単価。
・顧客ひとり獲得するために何円かかったのか。
・CPA(円)=広告費÷成約数
・CPAはLTVからの目標CPAと比較する

LTV(ライフタイムバリュー)
・顧客生涯価値。
・その顧客が生涯でどれくらいの利益を
 出してくれるのか。
・LTV(円)=購買単価×購買頻度×継続購買期間
       ※全て平均で計算

粗利率
・売上に対する利益の割合。
・粗利率(%)=粗利 ÷ 売上×100

目標CPA
・CPAの上限値。
・目標CPA(円)=LTV×粗利率

1:5の法則
・新規獲得は既存の顧客維持のコストの5倍かかる。

5:25の法則
・顧客離れを5%改善できれば25%の
 収益が向上する。

ROI(ロイ)
・投資収益率、投資利益率。投資対効果。
 このブログ上では費用対効果。
・ROI(%)=(粗利-広告費)÷広告費×100

ROAS(ロアス)
・広告費用の回収率。
・ROAS(%)=(売上÷広告費)×100

各項目の計算式
・CPA(円)=広告費÷成約数
・LTV(円)=購買単価×購買頻度×継続購買期間
       ※全て平均で計算
・粗利率(%)=粗利÷売上×100
・目標CPA(円)=LTV×粗利率
・ROI(%)=(粗利-広告費)÷広告費×100
・ROAS(%)=(売上÷広告費)×100

オーケーだいたい理解した。費用対効果の出し方はわかった。そうみんなたちは思っただろう。でもこうも思ったはずさ。

で、どう管理していけばいいのさ?ってね。

そこでだ!

これらの数値を管理するツールを作ったんだ。

売上とか原価やらを入力すると、自動で費用対効果をスッポンポーンってシダルマに弾き出してくれるスプレッドシートをさ、作ったんだ!

とりまバージョン1.0ってことで、簡易的なもんなんだけれどさ、このブログで解説してきたことに関しては、まるっと網羅してる。

細かい分析をやろうとすると難しいかもだけれど、まずは費用対効果が数値で見れるおもしろさを感じてほしいんだ。チラシデザインの費用対効果がスケスケに見える化できてるってナイスデスね!

今後、機能拡張したりもするかもしれないので、もし使ってて気付いたこととか、こういう機能を付けてほしいな、なんて要望があったらよろしくデス!

ということでそのGoogleスプレッドシートを共有するよ。まずは使い方の記事にジャンプ!

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