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いくつになったら・・・

「一番じゃなきゃダメですか?」、と言って顰蹙を買った議員がいましたが、やはり何事も始めたからには一番が大事です。一番になるために誰もが努力します。唯一無二の地位。スポーツなんかがいい例ですよね。必ず勝敗がはっきりとつきます。引き分けという結果もありますが、それはただ単にそのようなルールがあるからで、基本的には一番が一番です。

でも、勝ち負けではなく、世の中には二つを同時に眺めてみるとそれぞれの価値を深く理解できることがあります。対比することで一方を理解することができ、他方の意義が浮かび上がる。どちらも重要と言うことです。たとえば、左大臣と右大臣、衆議院と参議院、柿本人麻呂と山部赤人、金剛界と胎蔵界、「大瀧詠一☆鈴木茂を唄う」と「鈴木茂☆大瀧詠一を唄う」・・・  そう、音楽の世界ではオリジナルとそれに対するアンサーソングがあります。オリジナルが優れているからこそアンサーソングが作られ、それもまた良い作品となる。古くは「Oh!Carol」と「Oh! Neil」、「Back in the U.S.A.」と「Back in the U.S.S.R.」、「Are You Lonesome Tonight? 」と「Yes, I'm Lonesome Tonight」

さらに、二つでは思っていることが十分に伝わらないとき、三つで世界観を示すと言うこともありますね。世界三大夜景、三位一体、御三家・・・ プレゼン資料を作る際に言いたいこととして4項目だったり6項目を挙げる人がいますが、4つのうち二つをまとめて全部で3項目にしなさい、6つを5項目にしなさい、と必ずアドバイスをしています。奇数のほうが、それも3つなら、聴衆に刺さり忘れません。スティーブ・ジョブスのスタンフォード大学でのスピーチも、「これから3つのことを話します」、と冒頭で言っていますよね。

4つはやめなさいといつも言っていますが、どうしても4つ言いたいという人が世の中にはいるようで、世界4大文明、四季、四天王・・・ そう、忘れてはいけないのが日本が誇る世界的な経営学者・野中郁次郎先生のSECIモデル。

共同化(Socialization)、表出化(Externalization)、連結化(Combination)、内面化(Internalization)、の4つで、イノベーション創出のプロセスとして理解されています。

まあ、こう考えてくると、数にこだわると言うことは虚しくなっては来ますが、でも言いたいことをシンプルに表現すると言うことは大切です。子供にも分かるように説明する、なんて言うと聴衆を馬鹿にしたように受け取られがちですが、そうではありません。難しいことを平易に表現する、最近はやりのインフォグラフィックという手法なんかはこれの良い事例だと思います。

プレゼンの機会を与えられたら気負わずシンプルに。

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