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【コラム】ドイツ・進学先の決定要因

ドイツではほとんどの州において、小学校は1年生から4年生までとなっており(ベルリンとブランデンブルグ州は6年生まで)、その後は新たな進路を決める必要があります。そうした中、「ドイツの10歳児は自分の意志のみで将来を決められるほどの判断能力を有している」と言わんばかりの報道を見受けることがよくありますが、10歳児がそのような重要な決断を下せるわけがなく、進路先を実際に最終的に決めるのは当然のことながら、親です。

では、親は何を基準に、子どもの進路を決めているのでしょうか。そこには、親の教育レベルが深く関係しています。結論から言うと、親は、自分が通った学校(種)に、自分の子ども達も通わせようとする傾向があります。

ドイツ連邦統計局が2019年10月に発表した報告書によると、2018年にギムナジウムに通学していた子どもの親のうち、ギムナジウム卒業者は65.9%、実科学校卒業者は22.2%、基幹学校卒業者は6.22%でした。実科学校に通学した子どもの親の場合、ギムナジウム卒業者は32.2%、実科学校卒業者は38.0%、基幹学校卒業者は20.8%。そして、基幹学校に通う子どもに関しては、それぞれの割合は16.9%、25.0%、40.7%でした。

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たしかに、自分が通っていた学校種に子どもが入学するのであれば、時代が違うとは言え、親も勝手がある程度わかっているのだから、子どもが困難に直面した際、自らの経験を基にアドバイスすることができる、というメリットはありそうですね。自分の母校に子どもも通うとなると、なおさらでしょう。

それで思い出したのですが、僕が通っていたギムナジウムのホームページを見たら、当時大嫌いだった先生が今もなお教鞭を執っていることが判明。自分の子ども達が今、別の学校に通っていてよかった~(笑)。

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