Made In A Garage #3
出演者紹介の2 table
ギター/ヴォーカルとドラムの2人組である。音楽の傾向は、はっきりとグランジである。
諸兄が若ければ、ニルヴァーナを筆頭とするオルタナティブロックと言えばわかるだろう。歌詞/メロディーを重視し、アーティスト本人の心の揺れ、懊悩を、抒情をもって歌い上げる。
これは実は、日本のフォークと極めて互換性がある。中島みゆきが、さだまさしが、井上陽水が吉田拓郎が作り上げ、広まっていったフォーク。違いはグランジのギターはでかく、フォークはアコギのニュアンスで聞かせるというただそれだけ。近年のJPOPは、フォークでは若え衆には「エモくない」というので、あるいは、ラウドなギターでは歌詞が聞こえないというので、適度にギターを歪ませただけであり、心根は同じと見ていい。
そして、tableのボーダーラインは、ここにある。彼らは、ギターのボリュームを決して絞らない。だが、彼らの売りは歌詞とメロディだ。その両立を成立させるため、彼らは、愛を選択した。愛とは、恣意的なものであり、自分勝手なものであり、情熱的なものである。それゆえに、愛は、波長の合わないものには拒否され、合った者には抱かれる。否、そもそも音楽に愛を求めないものには、受け取られさえしない。
気づかれさえしない、愛。カート・コベインが好んで歌ったものである。tableは、それを採った。それも、たぶん選択という次元でなく、それしかできないという意味で。
俺は過日、偶然にもそれを感じる機会に恵まれた。そして、彼らはいつか絶対に呼ばなければと思った。tableの選択、譲れない意地こそがロックだと思ったからだ。
歌ものは好かん、J ROCKはどうも、と思っても、彼らのライヴは見るべきだ。歌詞とメロディの奥にある、tableの強固な一途を、体感できるだろう。
https://m.youtube.com/watch?v=tbD7FCCzArw
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