フランス語の歴史その1(覚え書き)

(覚え書きです。参考程度に……)
一大集団であったインド・ヨーロッパ語族は、西へ移動しながら、少しずつ一部の集団が置き去られるかたちで分岐していったようである。

原インド・ヨーロッパ族
↓ ー(分岐)→ バルト・スラヴ族
↓ ー(分岐)→ ゲルマン族
↓ ー(分岐)→ ケルト族
↓ ー(分岐)→ オスク・ウンブリア族
ラテン族

以下はラテン語が形成されていく過程を追ってみた。

インド・ヨーロッパ語
①モード(法):直接・接続・願望
②アスペクト:(直接法のみ)完了・未完了
③テンス:なし?**
④ヴォイス(態):能動・中間*
⑤性・数:「生物・無生物(中性)」「単数・複数・双数」
⑥格変化:主格・対格・属格・与格・奪格・位置格・助格・呼格
⑦同格に置かれる不変化詞は「前置詞・接続詞・副詞」の祖
* 中間態は再起的なヴォイス
** 能動態・中間態ともに二つの形があり、それによって現在・過去を言い分けることができたらしい

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ゲルマン語およびイタロ・ケルト語(〜前2000年)
接続法と願望法が融合
完了・未完了の区別が接続法にまで及ぶ

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イタリック族・ケルト族(前2000年〜)
接続法未完了現在から未来形が作られる。

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イタリック語(前1400年〜)
不変化詞が前置詞・接続詞・副詞となる
直接法に過去形が登場

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ラテン語
法・相・テンスにおける論理的なシリーズ
直接法:完了(過去・現在・未来) 未完了(過去・現在・未来)
接続法:完了(過去・現在) 未完了(過去・現在)

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俗ラテン語

(直接法)
過去完了 → 単純過去
現在完了 → 単純過去
未来完了 → 消失
未完了過去
未完了現在
未完了未来 → 消失

(接続法)
過去完了 → 未完了過去
現在完了 → 消失
未完了過去 → 消失
未完了現在

参考文献
A・T・ホームズ、A・H・シュッツ、『フランス語の歴史』、松原秀一訳、大修館書店、1974

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