蝶々夫人

有名なオペラの演目。
連続テレビ小説の「エール」でも若き日の双浦 環(柴咲コウ)がオーディションを受ける場面がある。

私は「蝶々夫人」のことはほとんど知らなかった。そこでNHKで宮崎あおい主演で放送された「蝶々さん」の再放送を見た。
アメリカに憧れて、夢の地へ行くために青い目の海軍士官に騙される蝶々さんが切なかった。私も立場が同じならその道を選択したはずだ。

結局、武士の娘である蝶々さんは自ら命を絶つのだが、もし生きていた時代が違っていれば彼女も幸せに生きることができたと思う。

そういえば、『エム・バタフライ』という映画があった。ジョン・ローンが京劇の女形に扮して北京のフランス大使館に赴任した男を色気で腑抜けにさせて機密情報を盗み出すという物語だったと思う。
ジョン・ローンの女形は妖艶で魅力的だった。彼女の本当の顔はスパイだったという話だ。

女形といえば、歌舞伎でとても好きな役者がいる。中村芝のぶ という人だが、可憐な娘役を演らせれば芝のぶにかなう役者はいない。
YouTubeの動画を載せるのでご覧いただきたい。

私が好きな落語も歌舞伎も元々は大衆芸能としてスタートした。
身分差別という悪しき制度の中、歌舞伎役者は下賤な者として扱われ、氏を名乗れなかったために屋号を名乗っていたが、今や一流の芸術。役者も歌舞伎の舞台だけではなく、映画やテレビジョンで大活躍している。
一方、落語は今でも頑なに大衆芸能の地位を守り続けている。まあ、それが落語のいいところかもしれない。

久しぶりに寄席か歌舞伎座に出かけたい。その時は着物でおしゃれをして。病人の身としては夢だけど。

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