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フリーランスの日本語講師は仕事探しも身軽に動く

私はフランスの人口2500人も満たない小さい村に住んでいますが、すぐ隣の少し大きめの村(といっても13000人くらい)の小さい語学教室で、日本語を時々教えています。

私の場合はオンラインの個人レッスンがメインなので、対面レッスンは今はここだけです。以前は近所だったら相手の家に行ったり自分の家で教えたりもしていましたが、今は一切やっておりません。どんなに近くに住んでいてもオンラインのレッスンのみです。そのため、私にとっては唯一の対面レッスンの場所でもあるのですが、実はここで働くきっかけは自分からの売り込みでした。

日本語学校などや大きい語学学校だったら「教師募集」などに応募するのが普通でしょうけど、私が住んでるような田舎に日本語学校はもちろんありませんし、アソシエーションなども当然存在しません。ところがちょうど昨年、Facebookの地元グループでこの語学教室のオープンの投稿を見たのです。「へええ、こんな田舎でも語学教室?」と思ったのですが、実はここらは田舎とはいえ国境に近く、隣の国で働いている外国人がとても多いのでフランス語ができない英語圏の人が意外とたくさんいるのです。同じように隣の国で仕事をするには英語が必須というので、英語のレッスンは非常に需要があり、個人でやってる人はかなりいるのは知っていました。この新しい語学教室も当然ながら英語・仏語をメインにイタリア語、スペイン語、ロシア語など多言語のクラスがあります!などと宣伝していました。

教室のサイトを見ても「日本語」とは書いていなかったので、自分から直接連絡し、経営者(自身も教師、東欧出身でマルチリンガルです。確か5ヶ国語以上が話せます)と話しをして、その場で採用決定。といってもその時点では日本語クラスというものはありませんでしたが、新しく開設ということで呼びかけ、すぐに数人の生徒さんたちが集まりました。もちろん他の言語ほど人気がないので数は少ないですが、中学生のグループや、プライベートも週に数回、場所柄バイリンガルの学習者さんも多く、楽しくやっています。私の場合は自分のオンラインの個人レッスンがメインなので、正直ここで稼ごう!などとは全く思っていなく、自分の経験のためという感じです。また、ずっとオンラインでやっていると、対面レッスンは気分も変わりますし、発見が多いのも事実です。

フランスでは相当稼いでいないと、「フリーランス」という肩書はキラキラしたものでもなければ、社会的ステータスもそんなにありません。元々サラリーマンの副業斡旋(申告しないで働く人が多いから)のために誰でも気軽にはじめられるよ~というノリでスタートした制度ですから、自営業までいけばともかく「個人で仕事してます」なんてくらいじゃローンも組めないでしょうし(予定もないからわかりませんが)まともにあつかってもらえないんじゃないかと思います。(全て憶測)

逆に言えば、はい、世界共通ワード、フリーランスはまったくもって「自由の身」です。責任は大きいけど、誰かに何かを言われるわけでもありませんし、自分の好きなように仕事ができます。実際、この教室で即決してもらったのも、「すでにフリーランスだった」というのも大きかったようです。フランスは雇用するのもされるのも実はとっても大変な国です。経営者は簡単にクビにできませんせし(雇用される側はがっつり守られています)お金もかかります。フリーランスと仕事をするほうが経費も少なくてすむのです。

ただし、当然ながらどの業種でもフリーランスの場合は、仕事は自分で探してこなくてはなりません。自分でアンテナを張って、これかな?と思ったら自分から動く、もうこれはお約束です。ネットの求人を待っていたら遅いです。私は他の仕事も自分からネットでCVを送り、オンラインの日本語講師として採用されたことがありますが、逆に求人募集で応募したところのほうがダメだったことが多いくらいです。もちろんいつもうまくいくとは限らないけど、ダメ元くらいの感覚でいたほうがちょうどいいです。

フリーランスであることの利点をいかして、仕事探しだって好きな風に自由にしたいし、頭の中も身体もできるだけいつも身軽でいたいなって思っています。












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