話の入り口が間違っている
議論の結論が出なかったり、中途半端な結論のまま進行してしまう。
行動しても、結果が伴わない、効果がない。
それはなぜか。
話の入り口が間違っているからです。
1.子育ての環境が間違っている
外出先、旅行先で騒いでしまう子供に、困ってしまう親が多いようです。
・周囲の目が気になり、手につかない。
・どのように静かにさせたら良いのか困っている。
様々な場面、場所で「子供のぐずり」が親の悩みの種にです。
親が困るのは、親自身が「こうあるべきだ」と決めていて、その通りにならないからイライラしたり悩んだりします。きっと、それが他人の子だったら「騒がしいわ」と感じていることが多いのでしょう。
そのため「子供っていうのは、そういうもの」とか「少し騒いでも問題ないところへだけ行こう」と考えられる人には、何も困ることがありません。
困っているのは、親自身の問題です。
【そもそも、入り口が間違っています!】
出かけるから。悩むんです。どのようにしたら、出かけなくて済むのか、だれかに頼めないか。考えることが先決ですね。
2.人生設計に対する意識の間違い
ほかにも日常には、「入り口を間違えている」ことが多々あります。
たとえばFP相談(資金計画)でよくある質問に「住宅取得」があります。
・持ち家が得なのか、賃貸が良いのか
・マンションが良いのか、戸建てが良いのか
【回答例】その方にとって、何が良くて何が悪いのか、損か得か、ご家庭の資産の状況や人生観によって選択が異なります。そのための判断材料はFPとして随時提供しております。
ところで。
【この質問、入り口がヘンです!】
選択肢が2つだということ。本当に「購入/賃貸」か。欲しいのが「マンション/戸建て」のみなのか。
すでに十分検討した結果、2択になったのなら良いですが、私の経験では「雑誌で読んだ」「ネットで調べた」「友人から聞いた」など、情報が受け身になっているばかりに選択肢が限定されているケースが多々あります。ですから、ご自身の置かれた環境において、例えば
・両親と同居
・リース
・セルフビルド
など様々な選択肢を洗い出してから検討しないと、後悔するかもしれません。選択肢が2つしかないのは、情報収集が不足している証拠です。
3.資産運用に対する意識の間違い
どのような投資をすべきか相談を受けることも多くあります。
・貯蓄が良いのか投資が良いのか
・投資が株式、債券、FX、不動産、どれが良いのか
・どうすれば高いリターンが得られるか
【回答例】目標の利回り(運用成果)がいくらかを設定する必要があります。いつまでに、いくら収益を得るのかを考えれば投資対象を絞ることができます。絞られます。また、貯蓄は投資の一部なので、貯蓄と投資を分けることはあまり意味をなしません。強いて言うなら、貯蓄は「現金の保管」、投資は「資産の増強」と分けると理解できる方もいらっしゃるでしょうか。また、投資判断を急ぐことは、あまり好ましくありません。
【この相談、入り口が相当狭いです!】
投資とは、時間をかけて資産価値を増強することです。金融資産だけが投資対象ではありません。
どのような人生を実現するか、どのような家族イベント計画したいのか考え、必要な「技術」「知識」「経験」「豊かな思考」を備えることこそ、大切な投資です。また、投資に関する正確な知識を身につけることも、投資です。
ほかにも、子供への投資は豊かな人生の実現に貢献してくれるはずです。
4.質問も回答も間違っている
『東京都の感染拡大についてどう思いますか?』
※相変わらずの、7月29日ぶら下がりのトンチンカン会見
https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/statement/2021/0729kaiken.html
得意の論点ずらしの回答です。ワクチン接種したら心配ありません。摂取していない人は、しばらく我慢してください。つまり、感染リスクを抑える行動よりも、発症(症状)レベルを抑えることを優先するわけです。
2020年末の時点で、ことしの7月時点ではほとんどの国民が接種できないことは示されていました。
また、人流と感染者数、重症者数の相関が示されないまま、いつの間にか人流を抑えることが効果的だということになっています。
そんな状態で、人流の抑制とワクチン摂取の加速によって収束をめざすということです。変なの。。。
【1年半以上前から、入り口が間違えています!】
東京都の感染者数は、半数以上が「感染経路が不明」「推定不可」です。
大半の人は、どうすれば感染を抑えることが分かっていません。どの程度分析が進んでいるのか。進めようとしているのか。
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/by-age-tokyo/
・本当に人流の抑制が必要なのか
・ワクチン接種は、いつまで効果があるのか
分からないことだらけ。感染経路を分析しないと、何の対策もできないはず。
5.●回目が許されるのは何回までか
故事やことわざでは、3度という言葉がよく使われます。
・2度あることは3度ある
・3度目の正直
・居候3杯目※
※居候は他人の家に厄介になっているので、食事のときには遠慮して、3杯目の飯のお替わりにはそっと出す。
英語にも同様の表現がありますが、ひとは「3回目」が区切りと考えることが多いようです。
東京都における4回目の緊急事態宣言は効果がイマイチ。長引く宣言期間に慣れてしまった感じがします。3回目こそ!と思っていたのは一部の政治家くらいでしょうか。8月には4回目の緊急事態宣言を継続、エリア拡大したところで効果は限定的だということが容易に想像できます。
いったい何度繰り返したら気が済むのか、との意見もチラホラ。
【毎回、入り口が間違っている!】
効果がないのに、全く同じことを繰り返している。
〇度目の緊急事態宣言と言っていますので前回までと同じ手法です。7/30(金)午前の西村大臣が「引き続き、宣言・重点措置にご協力をお願いします」と、同夜の総理大臣の会見では「8月末までの間、今回の宣言が最後となるような覚悟」とおっしゃっているので、今回が最後の宣言になるはずがありません。
発言に大きな問題があることに、誰も気づいていないのだろうか。
これまでとは異なる方法にリセットし、新たな道を選択する必要がります。第〇波、第〇回××宣言などの言葉が飛び交うようでは、改善なし。
6.職場で質問する相手を探すとき
新入社員、配置転換などで新しいことを始めたときには、上司や同僚に質問をする機会が増えるでしょう。
その際に、表情が明るい人、時間に余裕がありそうな人、親しい人など、話しかけやすい人を選択することが多くなります。しかし、聞きやすい人のうち「余裕を持て余している人」に質問するのは得策とは言えません。悪い言い方をすれば「あまり仕事が出来ない人」かも知れません。結果、間違ったことを教えられることも考えられます。
機嫌が悪そうな人や、忙しそうな人に質問をするには、少々勇気がいるかもしれません。しかし、正解を得るには、そういった人に質問することこそ重要です。忙しい人は仕事の処理量など取組み・結果が優秀なので仕事が集まり、忙しくしています。気持ちに余裕がなく機嫌が悪そうなのかも知れません。
その人が話し上手かは別として、根気よく質問することが、質問の解決につながることでしょう。それでもやはり、話かけやすい人が良い。それはそれで、否定はしません。
【組織、体制が間違っている!】
ストレスが溜まる職場です。この組織、問題ありです。
・忙しい人と、余裕がある人が混在する職場。
・聞きやすい人と、話しかけにくい人がいる職場。
ストレスが溜まりそうですね。
誰もが高いスキルをもつ育成環境が必要です。
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