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ステップファミリーのパターンと事前に気を付けること~子連れ再婚に向けて~

ひとくちに「ステップファミリー」といっても、その中身は様々です。
今回は、再婚前の夫と妻のステイタスによって大きく3つに分けて、それぞれに事前に知っておいた方がいいと筆者が思う、主だった事柄について説明します。

1.シングルマザーの再婚
2.シングルファーザーの再婚
3.シングルファーザーとシングルマザーの再婚

1.シングルマザーの再婚
 シングルマザーの再婚では、新たなパートナーのことを継父(けいふ)と呼びます。そして、①継父が初婚もしくは結婚経験はあるが子どもがいない場合と、②継父に前のパートナーとの間に子どもがいる場合の2つのパターンに分かれます。

【①②共通】
・子どもの氏をどうするか。
 →継父との養子縁組をするかどうか。妻の氏を名乗る、養子縁組せずに
 子どもの氏を母親と同じにするなどの選択肢もあります。
・別居父との面会交流がある場合、再婚後はどうするか。
 →別居父と話し合うと同時に再婚男性にも理解してもらう必要がある。
・別居父からの養育費がある場合、再婚後はどうするか。
 →継父子間養子縁組で養育費が減額(または無し)になる場合がある。


【①の場合】
・男性側が子どもを望む場合が多い。
(婚活の場合はそれが結婚の条件としてあげる男性も多い)


【②の場合】
・男性側の前妻の子どもへの養育費の支払い、面会交流の有無を確認し、それらを再婚後どうするかについて相互理解する必要がある。

2.シングルファーザーの再婚
 シングルファーザーの再婚では、新たなパートナーのことを継母(けいぼ)と呼びます。そして、①継母が初婚もしくは結婚経験はあるが子どもがいない場合と、②継母に前のパートナーとの間に子どもがいる場合の2つのパターンに分かれます。


【①②共通】
・継母と子どもの養子縁組をするかどうか。
 →夫婦の入籍だけでは、継母と子どもの法的な親子関係はありません。
・別居母との面会交流がある場合、再婚後はどうするか。
 →別居母と話し合うと同時に再婚相手にも理解してもらう必要がある。


【①の場合】
・女性側が子どもを望むかどうかについて理解しておく。


【②の場合】
・女性側が以前の結婚で子どもがいる場合、養育費や面会交流の有無や再婚
 後の継続について確認し、相互に理解しあう必要がある。

3.シングルファーザーとシングルマザーの再婚
 夫婦とも子どもがいる再婚となります。ステップファミリーの中に、継親子(けいおやこ)関係および実親子関係が2つ存在し、それぞれの関係性が複雑になります。子どもたちは継(けい)きょうだいの関係になります。


【男性側、女性側共通】
・それぞれの子どもとの継親子間の養子縁組をどうするか。
 →継父子間(夫と妻の連れ子)、継母子間(妻と夫の連れ子)の両方養子
 縁組をするのかどうか。
・それぞれの子どもが、前夫や前妻との面会交流や養育費の受け取りがあった場合、再婚後はどのようにするのかお互いに確認し、理解しあう。
・継きょうだいの関係性について配慮する。
 →それぞれの家庭で異なった文化(習慣やしつけ)で育ってきています。
 同居後はそれぞれの実親が教育やしつけを担うなど子どもの養育方針につ
 いて夫婦で確認する必要があります。
 →家計について話し合うのをおすすめします。特に子どもの教育費や保険
 について。


 以上、再婚前に考えたり、話し合ったり、情報収集しておいた方がいい事柄について挙げました。実際には、子どもの年齢や別居親の状況によっても配慮すべきこと、事前に検討しておくことが異なってきます。特に重要な事柄は、継親子間の養子縁組と子どもの氏の問題、そして、別居親との関係性をどうしていくかということです。


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