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機材選びで重視していること#7 手振れ補正編

こんにちは。花火公式撮影のアシュラです。
今回から花火撮影用機材選びで私が重視していることについて書いてみます。花火は三脚に載せた状態で長時間BULB撮影するため、それに向くカメラにはちょっと変わった要素が求められ、一般的に評価が高いカメラ=花火撮影向きとは限りません。このギャップがミラーレス時代になって一眼レフ時代より大きくなったように感じています。

第7回目はボディ内手振れ補正についていってみます。

ボディ内手振れ補正が【ついていない】

マジかよ??って題目ですが、ミラーレス手持ち撮影の幅が広がったりオールドレンズでも手振れ補正が効いて便利なボディ内手ブレ補正機能ですが、花火撮影においては付いていない機種が有利と断言できます。ここはミラーレスになってボディ内手振れ補正がついている機種が増えて特に特に注意が必要になりました。補正を止めておけば良いじゃん。という訳にはいかない理由は後述します。

そもそも三脚に載せて撮る関係で手ブレしませんので不要です。こちらは過去に別の媒体で検証記事を書いていたりしますが、レンズ内手振れ補正もわずかに画質を劣化させます。しかしボディ内手振れ補正はより悪い影響がありました。

OFFにしておけば一緒!にならない理由とは

デジタルカメラについている画像センサーはセンサー温度が高くなると熱ノイズが発生する特性があります。CMOSセンサーになってCCDよりも温度に対する感度が低くなりましたが、それでも温度が50ºCを超えると目に見えて画質が低下します。
夏場の35度に近い環境で1時間程度BULB撮影が継続することもザラな花火撮影においてはセンサーは50℃に近い状態か機種によっては超えることも。。。センサーが高温な状態ではダークノイズ電流(光がない状態で生成される熱的に生成された電子)を多く含み通常時の画質とはかなり開きが出てしまいます。星撮り界隈ではペルチェ素子でセンサーを冷やしている程。

画像センサーで発生する熱は筐体側へ逃がすしくみになっていますが、ボディ内手振れ補正のある機種では画像センサーを浮かす構造と排熱構造の両立が難しい関係で熱がうまく逃がせません
一方ボディ内手振れ補正のない機種ではセンサーを浮かしておく必要がないのでセンサー直裏にヒートシンクが設置でき排熱面で圧倒的に有利です。
もしどうしても手振れ補正と画質を両立したい場合はファンのついた機種を選択するしかありません。(LUMIX S5 II / IIXくらい?)但しファンは稼働部品なので寿命面では不安が残ります。

動画界隈では熱で撮影止まった!とかの書き込みをよく見かけますが、動画では画像エンジン側の発熱も加わるためこの傾向がより顕著です。静止画同様に排熱対策がしっかり考えられた機種を選ばないと熱ノイズが発生してクオリティに差が出ます。

最後に熱に強い機種の特徴を並べておきます。

動画も長時間撮れる機種
ボディ内手振れ補正がない
ファンがついている
外部にヒートシンク
筐体自体が大きい(表面処理大きい)

具体的にはこのあたり
EOS R5C(固定センサー+ファンで最強)
SIGMA fpL fp(固定センサー+ヒートシンク)
LUMIX S5 II / IIX(ボディ内手振れ補正ありですが空冷ファンで40度保証)

以上 簡単ですが花火撮影機材選択で重視していること第七弾でした。

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