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第41回:超秘教入門3|Trilogy 秘教の世界を伝えた三人の女性たち  


秘教を学ぶに当たって

ここでいう秘教とは、西洋でいうところの「神智学」のことである。
その秘教とは、「古代から東洋に伝えられた神聖な科学」をいう。

この「神聖な科学」を別の言葉に置き換えれば「神智」となる。
神智とは、より具体的に言えば「この宇宙に存在する生命の進化について解き明かす知恵」となるだろう。

そのような話を聞けば、誰もが「何だか小難しく感じる」かもしれないが、事実、秘教の世界を学ぶということは「本当に難しい」ものである。

「秘教」という言葉を漢字で記せばたった二文字の話だが、その秘教の世界を紐解けば、中身は膨大且つ複雑な内容が、銀河の星々をちりばめたが如く広がっている。

もし、人が何かをきっかけにして秘教の世界に興味を持ったとしても、いざその世界に足を踏み入れれば、その内容は膨大且つ複雑であるが故に「どこから手を付けて良いのか分からない」のが現状である。

それで我が国の秘教に興味を持った霊的な探求者は、従来は以下に記す書籍を購入して秘教の膨大且つ複雑な教えを学ぶ入り口としてきたのである。

神智学の神髄(神智学のエッセンス)| 出帆新社
E・ノーマン・ピアースン 著 / 仲里誠桔 訳
神智学大要(全9巻)| 出帆新社
A・E・パウエル 編著 / 仲里誠桔 訳
第1巻  エーテル体   
第2巻  アストラル体・上
第3巻  アストラル体・下
第4巻  メンタル体・上 
第5巻  メンタル体・下 
第6巻  コーザル体・上 
第7巻  コーザル体・下 
第8巻  太陽系・上   
第9巻  太陽系・下   

しかし、近年どうした訳かこの「神智学の神髄」と「神智学大要」を出版していた出帆新社がインターネット上で検索しても見つからなくなってしまった・・・。
恐らく、倒産したか解散したか、ということになるのだろう。
秘教を学ぶ者にとっては、実に残念至極な事である。

この出帆新社の「神智学の神髄」と「神智学大要」の専門書籍が入手できないということは、今後、秘教を志す初学者にとっては迂遠な道のりを辿ることを意味する。

それはこれから紹介する著名な三人の女性秘教家達の著書から、直接秘教の知識を学ばなければならないからだ。

【神智学の教え】ヘレナ・ペトロヴナ・ブラヴァツキー

ヘレナ・ペトロヴナ・ブラヴァツキー
(1831-1891)
イニシエーション 4.0段階

ヘレナ・ペトロヴナ・ブラヴァツキーの著書

アイシス・アンベイルド(1877)
シークレット・ドクトリン(1888)
神智学の鍵(1889)
沈黙の声(1889)
(その他に論文集の実践的オカルティズム、小説の夢魔物語など)

19世紀後期、ロシア人貴族の女性H・P・ブラヴァツキーによってアメリカのニューヨークに神智学協会が設立された。

彼女の背後には、人間を超えた偉大な二人の超人がいたと言われている。
それがヒマラヤに居住するという秘教の世界で有名なアデプト(超人)の「モリヤ大師」と「クートフーミ大師」である。

ヘルマン・シュミーヒェン:画

ブラヴァツキーを導いたヒマラヤの大師達
 第一光線「力と意志」モリヤ大師(左)   
 第二光線「愛と知恵」クートフーミ大師(右)

秘教の世界には太陽系から注がれる「七光線」
というエネルギーの概念がある。これは
私達の霊的進化に関わる光線だと言われている。

この二人の大師は、その七光線の第一と第二の
光線を司る大師であり、他の五つの光線を司る
五人の大師は以下の通りである。

第三光線「実現力」    ヴェネチャン大師     
第四光線「 美 」       セラピス大師          
第五光線「科学」        ヒラリオン大師         
第六光線「理想」     イエス大師        
第七光線「祭礼的」    ジャーメン大師         
                                         (ラコッツィ大師)である。

これら七人の大師達を「七大聖」という。

彼らはブラヴァツキーを通して、新時代を迎えるに当たって人類が進化に必要となる霊的な知識を世界に普及させる事を目的として神智学協会を設立したという。

ブラヴァツキーは今生このような霊的使命を背負って生まれてきたので、彼女の魂は自身により多くの人生経験を積ませることを求めた。

それは後に彼女が東洋に古代から伝えられた「神聖な科学」を人類に伝える伝道者として、それに相応しい実力を培わなければならなかったからだ。

そのため彼女はまだ18歳という若さにも関わらず、霊的探求者として中近東、アメリカ、南米、アジアなどの世界各地を二十数年かけて遍歴する事になったのである。

ブラヴァツキーはそのような数奇な人生を辿り、物質文明に支配された近代の西洋に古代の霊的な叡智を伝えた功績から、霊的世界の探求者達からは「近代オカルティズムの母」と呼ばれ讃えられている。

(この他にも、H・P・ブラヴァツキー帰幽後、ヒラリオン大師の教えを伝えたフランシア・ラドゥー著述の「寺院の教え」という神智学叢書もある。
この教えは、モリヤ大師がアグニ・ヨガの教えをヘレナ・レーリッヒに伝える前に出版されたものである。)

【アグニ・ヨガの教え】ヘレナ・レーリッヒ

へレナ・レーリッヒ(1879-1954)
イニシエーション 4.0段階

アグニ・ヨガ、モリヤ大師の教え

モリヤの庭の木の葉Ⅰ(召命)(1924)
モリヤの庭の木の葉Ⅱ(啓明)(1925)
新時代一共同体(1926)
アグニ・ヨガ(1919)
無限Ⅰ(1930)
無限Ⅱ(1930)
ハイラーキー(1931)
ハ-ト(1932)
火の世界Ⅰ(1933)
火の世界Ⅱ(1934)
火の世界Ⅲ(1935)
アウム(1936)
同胞団(1937)

ヘレナ・レーリッヒ自身の著作

ヘレナ・レーリッヒの手紙Ⅰ(1939)
ヘレナ・レーリッヒの手紙Ⅱ(1940)

アグニ・ヨガの教えとは

アグニ・ヨガの「アグニ」とは、サンスクリット語で「火」を意味する言葉である。
即ち、アグニ・ヨガとは「火のヨガ」を意味するのだ。
 
では、この「火」とは具体的には何を意味するのだろうか。
それは新しい時代にこの地球上に必要とされる宇宙から注がれるエネルギーのことを意味するのである。
 
要するに、アグニ・ヨガとは、人類が新時代を迎えるに当たって今後直面するだろう「火のエネルギーに対処するための霊的な教え」と言えよう。
 
このアグニ・ヨガの教えは、20世紀になってモリヤ大師がロシア人の貴族女性ヘレナ・レーリッヒにもたらし著述させたものである。
(一般的にヘレナ・レーリッヒは著名なロシア人画家のニコラス・レーリッヒの妻として名の知られた女性である。)

但し、モリヤの庭の木の葉Ⅰ(召命)は「モリヤ」と銘打ってはいるものの、アグニ・ヨガ叢書の中でこれだけは「マイトレーヤの教え」であるという。

このアグニ・ヨガを学ぶには、竜王文庫から出版されている「アグニ・ヨガ叢書」を取り寄せなくてはならない。

なお、アグニ・ヨガ叢書の15冊のうち和訳されたものは6冊で、竜王文庫から入手可能である。

モリヤの庭の木の葉Ⅰ(召命)
モリヤの庭の木の葉Ⅱ(啓明)
アグニ・ヨガ(前編)
アグニ・ヨガ(後編)
ハート
ヘレナ・レーリッヒの手紙(抜粋編)

それとは別に、竜王文庫からはアグニ・ヨガの入門書としてアグニ・ヨガ協会編(田中恵美子・訳)「アグニ・ヨガ入門」、「アグニ・ヨガの教え(ダイジェスト版)」の二冊が出版されている。

但し、アグニ・ヨガの和訳本と入門書は、いずれもコピー本であることに留意していただきたい。

また、アグニ・ヨガを学ぶ上で理解しなくてはいけないことは、アグニ・ヨガは「霊的な思想哲学の教え」になるので、用途によっては適していないということも明記しておく。

要するに、従来の健康法としてのハタヨガのように「プラーナヤーマ(呼吸法)やアーサナ(アクロバット的ポーズ)や瞑想法などの仕方は記述されていない」ということである。

以上が、秘教の世界で言われているアグニ・ヨガの概要になる。

【アリス・ベイリーの教え】

アリス・ベイリー(1880-1949)
イニシエーション 3.2段階

ジュワル・クール大師の教え(アリス・ベイリーの教え)

イニシエーション(1922)
秘教瞑想に関する手紙(1922)
宇宙の火(1925)
ホワイトマジック(1934)
新時代の弟子道・第一巻 (1944)
新時代の弟子道・第二巻(1944)
人類の問題(1944)
キリストの再臨(1947)
国家の運命(1949)
グラマー 眩惑と錯覚の克服(1950)
テレパシーとエーテル体(1950)
新しい時代の教育(1954)
ハイラーキーの出現(1957)

七つの光線に関する論文

秘教心理学・第一巻 (1936)
秘教心理学・第二巻(1942)
秘教占星学 (1951)
秘教治療 (1953)
光線とイニシエーション(1960)

ジュワルクール大師の肖像画

ジュワルクール大師|アニー・ゴウランド:画
風の噂ではこの画を見た当のジュワルクール大師は
「妥当な肖像だ」と言われたという。

ハイラーキーの大師となると、
私のような凡夫にはご縁が全く無いので、
このような絵画で大師の御姿を拝見することが
できるというのは、なんともありがたい。

余談になるが、2005年に私は一度だけ、
大師の「ファミリア」にお目に掛かった事がある。その時の彼の姿は、
「杖をつき腰の曲がった正装姿の老紳士」だった。

ファミリアとは大師が想念の力を使って自身の姿を
他の人物に変え、人々の前に現れる事を言う。
私はこの体験から、ハイラーキーの
大師の存在を確信している。

アリス・ベイリー自身の著作

意識の進化-アリス・ベイリーの講演録 (1922)
魂とそのメカニズム(1930)
知性から直感へ(1932)
ベツレヘムからカルバリーへ (1937)
魂の光-パタンジャリのラージャ・ヨガ経典(1927)
未完の自叙伝(1951)

声をかけてきたのは・・・。

1919年11月のある日。
ニューヨークに暮らすイギリス人女性アリス・ベイリーは、三人の娘を小学校に送り出した後、「少しばかり散歩しよう」とふと思い立った。

そして近くの丘に登り、ベンチに座って休んでいると、上空から妙なる調べが聞こえてくるではないか・・・。
その調べに耳を傾けていると、姿は見えないが何者かの声が聞こえてくる。

「私は数冊の本を出したいので、私が述べる事をあなたに著述して貰いたい。」と、その見えざる者は彼女に言う。

アリス・ベイリーは訝しい顔をし、
「私は低級霊媒じゃないから、そんな話は聴かないわよっ!」と、速攻拒否。

その見えざる者の声は、彼女にはねつけられてもなお諦めず、
「とにかく私が述べる事を著述して貰いたいのだ。」と言う。

アリス・ベイリーはしつこく迫るその声に、
「嫌よ。くだらない自動書記なんて御免被りますっ!」と、再度、速攻拒否。

その見えざる声は、なかなかの根性の持ち主とみえ、
「三週間経ったらまた来るから、より良い返事を待っている。」と言い残し、消えていった。

アリス・ベイリーは、この「低級霊の囁き」に不快感を抱きつつ自宅に戻った。
この体験がありふれたくだらない心霊現象だと思っていた彼女は誰にも話さず、そのまま放置しているうちにすっかり忘れてしまった・・・。

そして、三週間が経った夜のことである。
アリス・ベイリーは娘達を寝かせた後、部屋に座って寛いでいた。

・・・すると、またあの見えざるものの声が話しかけてきた。
彼女は前回と同じく、今回もその声に対して速攻拒否。

しかし、見えざる者の声は根性が座っていて諦めない。
「二週間経ったらまた来るから、改めて良い返事を待っている。少し経てば、あなたは私の思っている事が理解できるだろう。」と言って消えていった。

彼女は何故かその二週間の間に創作意欲を掻き立てられ、「人類と太陽の秘伝」という題名で試しに一章だけ文章を書き上げてみた。

そして、彼女は自らが所属する神智学協会の会報にこれを発表したところ、人々から思いがけない高評価を得ることになった。

彼女はこの執筆を行うに当たって、自身の感性に身を任せ書き上げた結果、出来上がったものがこの「人類と太陽の秘伝」であった。

この時、ようやくアリス・ベイリーは何者かが自身にインスピレーションを与え導いている事に気付く。
それがあの妙なる調べと共に聞こえてきた「姿なき者の存在」であったことに・・・。
結果、彼女はその声の主の存在を高次元存在と認め、要請を受け入れる事になった。

補足を付け加えれば、もしこれが低級霊の悪戯ならその人物に憑依し、俗に言う「お筆先」という形でその人の「自由意志」を奪う。
だが、この声の主は彼女を尊重し、自由意志を奪うことなくインスピレーションを与え導いた。
その接し方の違いによって、その存在が低次か高次かを「見極めること」ができる。

これがアリス・ベイリーとジュワルクール大師の一連の遣り取りの始まりである。
なお、ジュワルクール大師が秘教の教えの著述者としてアリス・ベイリーを選んだ理由は、彼女が高度なテレパシー能力を有していたからだ。

ここから彼女は大師と二人三脚で36年間に亘って計18冊の著述を記し、アリス・ベイリー自身の6冊の著作を含め、計24冊の書籍を世に残した。
なお、アリス・ベイリーの和訳の書籍はAABライブラリーで購入できる。

このアリス・ベイリーの教えは、ブラヴァツキーが教えた秘教の教えを更に発展、拡大させたものであり、今後の人類が新時代を迎え霊的進化を目指す上では絶対必須の教材と言えるであろう。

気を失わないで

如何だろうか。
このような著名な女性秘教家達の著作の羅列を見せられたら、眼前に空々漠々たる乾いた砂漠が広がりだしたのではないだろうか。

かくいう私も、秘教の道を歩み出した当初はその膨大且つ複雑な教えに、何度も気を失いそうになったものである。
その心境を一言で表わすと、「ちょっと待ってくれよ・・・。」というものだ。

故に、秘教を志した初学者が挫折する理由は想像に難くない。

それは第一に「どこから手を付けたらいいのか分からない」ということだ。

第二に、手を付けるべき教材(例えば神智学大要 第1巻)を手にして頁を広げた時に、「圧倒的に広がる秘教の教えの内容量」に途方に暮れるというものである。

第三に、秘教の習得の困難に追い討ちをかけるように「秘教の教えの複雑さ」が難易度を更に高め、初学者の向学心を割り箸を折るが如く、いとも容易く挫いてしまう。

そして、折角大枚をはたいて購入したその秘教の教材(神智学大要 全9巻)は、いつしか埃を被る事になるのである。

私には目に浮かぶ。
初学者達が遠い目をして窓の外を眺めている光景が・・・。
そのときの彼らの心境はこうだ。
「嗚呼・・・。この金を他の物に費やせば良かった・・・。」
私もそのようなときを経て、今の秘教を知る私があるのだから。

どの本から読んだら良いのか?(H・P・ブラヴァツキー編)

そのようなわけで、秘教に興味を持った初学者達がこの教えを知る上で挫折しないように頼まれもしないお節介を焼くと、次のような助言をすることができる。

出帆新社の「神智学の神髄」と「神智学大要(全9巻)」が入手できなくなった現在、秘教を学ぶ入門書としては「神智学の鍵(著 H・P・ブラヴァツキー/訳 田中恵美子)」から読み始めると良いだろう。

何せブラヴァツキーは、古代から伝えられた東洋の叡智を「神智学」として近代の西洋に広めたオカルティズムの母なのだから。

但し、ブラヴァツキーの著書で気をつけなくてはならないことは、後の神智学でいう「メンタル体」を「マナス」という用語で表現していることである。

もう少し具体的に言えば、メンタル体は「高級」と「低級」の二つに分かれており、前者を「コーザル体」後者を「メンタル体」と呼ぶが、それをブラヴァツキーは「高級マナス」と「低級マナス」と表現している。

また、エーテル体を「アストラル体」と言い、アストラル体を「カーマ・ルーパ」と言ったりするので、現在の神智学で使われている用語とは多少異なる部分がある。

これらのことを踏まえた上で、他のブラヴァツキーの著作も読まれると良いだろう。

どの本から読んだら良いのか?(アグニ・ヨガ編)

アグニ・ヨガの場合は、竜王文庫から入門書として「アグニ・ヨガ入門」、「アグニ・ヨガの教え(ダイジェスト版)」の二冊が出版 されているので、それを購入し読むのが一番の近道である。
但し、この二冊の本はコピー本であるということと、こう言っては何だが、誤字脱字が多くやや読み辛いという問題点がある。

なので、今回の記事を読まれた方は既にアグニ・ヨガの概要を把握されているので、直接アグニ・ヨガ叢書の「モリヤの庭の木の葉Ⅰ(召命)」「モリヤの庭の木の葉Ⅱ(啓明)」の二冊を購入し読み進めることをお奨めする。

アグニ・ヨガに触れてみれば、ブラヴァツキーの著書とはまた違う難解さと出会うことになる。

それはブラヴァツキーの著書は「理論的に理解すること」が難解であり、アグニ・ヨガは「抽象的な表現」で説かれているため別の意味で難解であるということだ。

これを別の言葉で表現すれば、前者が「左脳的な難解さ」、後者が「右脳的な難解さ」という違いである。

どの本から読んだら良いのか?(アリス・ベイリー編)

アリスベイリーの入門書としては、アルテから出版されている以下の入門書が初学者が学ぶには適していると言われている。

トランス・ヒマラヤ密教入門(全4巻)|編・アート・ユリアーンス / 訳・土方三羊
〈第1巻〉人間の本質
〈第2巻〉生命としての地球
〈第3巻〉意識の進化
〈第4巻〉真理の実践

私はこの入門書を読んだ事がないので胸を張ってここで紹介することはできないが、友人からは「アリス・ベイリーの入門書としては非常に優れている」という話を聞いている。

女性は男性よりも劣る・・・ホントに?

ここまで話を進めてきて気付いた方もおられるだろうが、「秘教の教えは一つではない」ということである。
これには霊的な意味があり、人類が段階を経て秘教の教えを理解できるように配慮してのことだ。

即ち、秘教の教えは一つではないが、「宇宙の真理は一つ」なのである。

ここで、改めて秘教の教えを段階を追って並べてみよう。
第一段階|神智学の教え (H・P・ブラヴァツキー)
第二段階|アグニ・ヨガの教え (ヘレナ・レーリッヒ)
第三段階|アリス・ベイリーの教え (アリス・ベイリー)

なお、この三段階に分けられた秘教の教えを見て気付く事は、ハイラーキーの大師方は秘教を人類に伝道していく上で、伝道者として選んだのは男性ではなく「女性」であるということだ。
「これが何を意味するのか」を深く考えてみて欲しい。

現在の世界は、基本的に男性を中心とした社会で回っている。
即ち、女性よりも男性優位の社会体制で成り立っているのだ。
そのため、残念なことに「男尊女卑」という考え方が未だに存在しており、時として「男女平等」という言葉が使われているのがその証拠である。
もし、男女不平等な社会でなければ、このような言葉が日常の中で使われるはずはないからだ。

要するに、民主主義を掲げている先進国であっても、未だに男女の格差が依然として存在しているのである。
これは私達人類が「霊的にはまだ本当に進化していない」ことを意味していると言えるだろう。

本来、宇宙は「陰陽の法則」で成り立っているのだから、男女の優劣の差というものは無いはずである。

現に、秘教の伝道者としてハイラーキーの大師方から選ばれ、秘教の教えを授けられた三人の女性達は、皆高度に進化したイニシエート達であった。
このように大師方は女性を男性よりも劣る存在とは見ず、「高度に進化した人間」であれば霊的な使命を託すに足る存在として見なしたのである。

即ち、ハイラーキーの大師方から人間を見た場合、「男女同格」であることは言うまでもない。

秘教の教えが示す来るべき宝瓶宮(アクエリアス)の時代、女性は男性が作り出した悪しき社会構造から解放され、女性本来が持つ輝きを取り戻すであろう。
そして、その輝かしい光で新時代の世界を美しく照らすに違いない。

推薦動画:Emerson, Lake & Palmer - Trilogy (Official Audio)

Trilogy|Emerson, Lake & Palmer(ELP)

今回で超秘教入門も3回目、
記事の中で紹介した女性の秘教家も3人、
またその女性達を霊的に導いた大師の画像も3人
・・・というように、
偶然にも「3」という数字が続いたので、
自然に頭に浮かんできた言葉が「トリロジー」。
トリロジーとは「三部作」という意味。
(別にこの記事は三部作ではないが・・・。)

そして、記事を書いているときにBGMで
流していた曲が70年代に活躍したプログレバンド
Emerson, Lake & Palmerの曲で「Trilogy」。

この曲は彼らの1972年のアルバムTrilogyの中に
収録されている同名の曲であるが、このアルバム
自体のテーマが三部作。なので、冒頭の曲も、
①永遠の謎 パート1 -The Endless Enigma 
②フーガ - Fugue            
③永遠の謎 パート2 - The Endless Enigma
・・・というように3部で構成されている。

今回、推薦動画として挙げた曲のTrilogyも、
1曲の中で3つのパートに分かれている。

秘教の学習は大変骨が折れるので、
往年のブリティッシュロックバンドでも聴いて
息を抜いて貰えたらと思う次第である。
因みに、ELPは3人のトリオのロックバンド。

今回は記事を書いていると、
何故か「3」という数字が付き纏ってきた。
う~ん、何とも不思議である。

画像出典:https://www.esopedia.urobore.net