神社と神社本庁

神社について調べはじめた20代のころ、「神社本庁」という役所のような名前の組織があることを知りました。神社は神道の施設ですから、特定の宗教に対してだけ管轄する省庁があるのは変だな?、と何となく思ったものです。
よく調べると神社本庁というのは、各都道府県の神社でつくる神社庁というのがあって、その神社庁を統括している宗教法人なのでした。
なのになぜ役所のように「庁」がつくのかというと、第二次大戦に日本が負けるまで、神社は神祇院という内務省の一部局が統括していたからで、だから役所っぽい名前になったのでしょう。
しかも日本全国の神社がを統括する組織ではなく、神社の互助会的な性質がある組織です。まあ各神社の払う会費によって運営されている組織としてみたほうが実情に合っていると思われます。
他にも、神社で売っているお札(大麻という)は、実は神社本庁の売り物で、神社は神社本庁の出している大麻を委託販売しているという制度になっています。で、この大麻の売り上げはまずは神社本庁に行き、その後に各神社に支払われるというシステムになっています。

あと、軽く驚くのは、神社本庁という名前でありながら、神社によってはこの神社庁に入っていない神社も結構あるということです。こういう神社は神社庁に入っていないのですから神社本庁に会費も払っていませんし、お札も自分たちで作って自分たちの社務所で売っています。
島根県の出雲大社なんて日本発祥の地で、11月に全国の神さまが集まるという偉い神社で、皇族なんかも結婚式を挙げるところですが、この出雲大社も神社本庁には入っていません。

私の住む北海道でも、道内の神社の半数は神社本庁には入ってないそうです。これについてはまた書こうと思います。

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