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何度でも訪れたい美術館〜ナショナルギャラリー編〜

ロンドンのナショナルギャラリーは、世界で有名な美術館の一つ。私はイギリスに住んでいた頃何度も足を運んだけれど、いつもたくさんの人で賑わっていた。

「こんなに騒がしい中絵画を見るんだ!」と初めて行った時は驚いた。無料で入れることもあって、子どもも名画の前に座って模写していたり、色々な驚きと発見があった。

ナショナルギャラリーの魅力

1. 膨大なコレクションの数々

ナショナルギャラリーは、西洋美術の中でも特にイギリス、フランス、イタリアなどの名だたる巨匠の作品を豊富に所蔵している。常設展示されている絵画は2,300点以上もあり、数多くの名作を一度に楽しむことができるのでとてもお得。

2. 無料で入場できる!

ナショナルギャラリーは入場料が無料なので、誰でも気軽に訪れることができる。もちろん出入りも自由。午前中に一度入ってお昼を食べて、また入って見る、ということも可能。

世界中からの観光客に混じって、学校から散策に来た子供達、模写をする学生もよく見られる。

3. 中心地に位置

ロンドンの中心地に位置するナショナルギャラリーは、観光スポットやショッピングエリアからも近くアクセスがとても簡単!観光の合間に気軽に立ち寄ることができる。

目の前にはTrafalgar Square(トラファルガースクエア)という広場があり、写真を撮ったり待ち合わせする人でいつも賑やかだ。

4. 特別展示やイベント

ナショナルギャラリーでは定期的に特別展示やイベントが開催されており、常設展示とは異なるテーマやアーティストに焦点を当てた展示を楽しむことができる。

自分の好きなアーティストのときに訪れるとコアな情報を得ることができる。

レディ・ジェーン・グレイの処刑

The Execution of Lady Jane Greyは、ポール・ドラローシュが1833年に描いた絵画。『ジェイン・グレイの処刑』とも呼ばれる。
ナショナルギャラリーの常設展示の一つ。

この絵画は、中野京子さんの『怖い絵』を読んで知ったのだが、実物を目の前にするとその大きさに「本当に怖い!!」と固まってしまった。

サイズ 246 cm × 297 cm


ジェーン・グレイは、イングランドの王位継承を巡る政治的な争いに巻き込まれ、不本意ながら王位についたことが処刑の原因となった。

ジェーン・グレイはイングランド王ヘンリー8世のひ孫の子(玄孫)であり、エドワード6世の死後、エドワード6世の遺言により王位継承者とされた。

しかしながら、メアリー1世がエドワード6世の遺言を無視して王位に就き、ジェーン・グレイを反逆者として処刑することにした。

時代と権力の流れとはいえ、彼女はわずか16歳という若さで命を落とした。本人はもちろんのこと、周囲の人もそれは無念だっただろう。

侍女だろうか。彼女の後ろで絶望する女性の姿が悲しい。
このリアルで巨大な絵の前に立つと、時代を超えてまるでその場面を目撃しているようだ。一度見たら忘れられなくなる。

The Ambassadors 大使たち

ホルバインといえば、ヘンリー8世の肖像が有名。この『大使たち』も、なかなか迫力のある有名絵画。

実はナショナルギャラリーのこの絵には仕掛けがあるので、何度も楽しみに鑑賞した。

大使たちの下に何か気になるものが。

前から見るとよく分からないのだが、横から見ると。

近くに寄って横からのある角度で見ると、頭蓋骨が!

こんな面白い仕掛けがあるということで、家族や友人とこの角度を探して興奮している人も多い。

本当にたくさんの名画

その他、ゴッホやフェルメール、レオナルド・ダ・ビンチにモネ、ルノワール、クリムト...

「絵画はよく知らない」という人でも見たことあるような名画が、次から次へと登場する。

それらのうちの一つでも、日本に来れば見るために1500円くらい余裕で払うだろう。けれどこれら全てのアート、無料で鑑賞できる。

本当に行く価値のある美術館だ。

絵画を前にして幸せな気持ちや悲しい気持ち、不思議な気持ちになり、「他にはない体験」をすることができるだろう。

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