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罰ゲーム化する管理職

職場を見渡してみたとき、単純に憧れを持って管理職になりたいと思っている社員は少ないと感じている。

とかく経営陣との間に挟まれる中間管理職は見ていて可哀想に思える。
プレイヤーをしつつチームマネジメントをする彼ら彼女らをみるとあまりに多忙すぎてお世辞にも魅力的とは言い難い。

この本はそんな感覚をデータで視認化してくれている。
そして処方箋を構造的な観点と管理職実務者の観点から用意してくれている。

しかしながら、おそらくこの処方箋ですら完璧ではない。
例えば早くから特定人材を選抜する一方で非幹部候補者のスペシャリスト化を進めることは、そもそも人間の直線的とは言い難い成長曲線とはマッチしないし、他分野のノウハウを組み合わせて新たな価値が形成される過程にはジェネラリストの方が強みがあるしその形成にはある程度時間がかかる事実も見落としているだろう。

ただ個人的には著者の指摘するアンラーニングの大切さは否定し難い。
成功体験さ自信の源にもなるが衰退の始まりにもなる。
常にアンラーニングして新しい気づきを得つつ前に進めるか。
罰ゲーム化する管理職が生き残るための処方箋もそこにあるのかもしれない。

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