掘り起こせ!中小企業の「稼ぐ力」

地方創生にもいくつかパターンが試行錯誤されているがこちらは中小企業の再生。

著者は小出宗昭氏。
静岡銀行でM&Aのメインプレイヤーから出向を経て中小企業支援にシフト、いわゆる「エフビズモデル」で支援実績をあげているという話。
ケースも多く紹介されていて、最後は「里山資本主義」の藻谷浩介氏との対談という構成になっている。

地域再生できる人材のプロとしての3条件は「ビジネスセンス」「高いコミュニケーション能力」「情熱」が絶対不可欠とのこと。
よく読むとコンサルティングそのものである。
相手の話を聞き、普段からアンテナを立ててタイムリーに解を出せるようにしておく、そして情熱を持って取り組む、と。

特に組織編に書かれている「センター長はこうして選ばれる」の項はヒリヒリする。
この項目にできていることがサラッとできる人材はそう多くないだろうが、そのくらいの力がないとうまくいかないということで、ある種の覚悟が必要なのだと思う。

これを書いている途中で検索していたら富士市のエフビズが不正受給問題で閉鎖されるという、微妙なオチがついてしまったがまあここに書かれていることには一端の真実があると思う。

藻谷氏との対談はお互いのヨイショっぽくなってしまっていたのであまり読まなくてもいいかも。

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