究極の住職隣接:職場に引っ越してみた

みなさんごきげんよう、福太郎です。

久しぶりにライフスタイルの変更があり筆をとる。

11月より、職場でもある小高パイオニアヴィレッジの宿泊部屋にお引越し。

3週間たって落ち着いてきたので、久しくライフスタイル実験ログシリーズを綴りましょか。

来歴としては、実家暮らし→ゲストハウス漂流生活→古民家住み込み→シェアハウス→移住/ルームシェア→そして宿泊施設兼コワーキング(職場でもある)という多彩っぷり。

Before:一軒家をルームシェア。職場は徒歩3分

以前の家について軽くレビューを。

電車はあるが1〜3時間に一本、一人一台クルマを持つレベルの超超超高度車社会の福島県南相馬市に車も大した家財道具も持たずに身軽に移住できたのは、ルームシェアの空き部屋に滑り込めたのが大きい。

会社の事業がら、移住者を多少面倒見ることもあったそうで、物件を借りたことがあったそう。
場所的にも歩いて3分程度なので、とりあえずきた人をそこに仮住まいさせるというような場所となってる、ユーティリティな家。

必須家具系は先住民の方の所有物を使わせてもらったので、自分で買ったり処分する手間がいらなかったのはとてもありがたかった。

余談
僕が移住した2020年春はコロナの感染拡大とともに世間の緊張がMaxレベルの時。
僕含めそのタイミングで移住した人は、元住んでいる人を追い出して2週間隔離するのに何度か使われていた。
そのため一部の人は、家のある地名の「東町」をそのまんま使い、「東町隔離病棟」と喩えることも(笑)。

1Fにリビングキッチン風呂トイレなどの機能があり、2Fに2部屋。
一人一部屋があてがわれていたという感じ。
築年数が40年か50年程度(?)、別に新しくて綺麗というわけでもないが、全く不便も欠陥もなかった。

強いていうなら屋根裏に獣が住み着いてたっぽく、壁の中からコリコリキーキー音が聞こえたぐらい。
(結局実物とご対面したことはなく、何がいたかは謎)

ハード面で不満があったとすれば、3点。
・東日本大震災の影響か、部屋の窓が閉まらず、隙間風つらい。
・風呂が寒い。めっちゃ通気性いい。
・トイレに換気扇がないので窓を開ける。暑いし寒い。

寒さが苦手な僕にとってはなかなかクリティカルなお悩み。

良かったところ
・駅徒歩2分。チャリを使って爆速で行けば電車のアナウンスが聞こえてからでも乗れる
・なんか備え付けの壁際の棚みたいなのがそこそこあったので、収納を買わなくて良かった(引っ越す前に撮ったので何も残ってないけど)

・西側に面した部屋だったので夕日が差し込んできてなんかエモい。

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ソフト面に関して

以前にシェアハウスに住んでいた経験はあるが、「ルームシェア」は初の試み。
似ているようでこのニュアンスの違いは、結構大きいもんです。
僕の中にある事例が1つなので結論づけられないが、実感した違いを記そう。

シェアハウスは文字通り「暮らし」をシェアするという感じ。
一緒に料理を作ったり家事を分担してやったり、時には出かけたり飲んだり。
友達以上家族未満な感じ。
リビングルームに溜まり場ができていて他者の存在感も感じれたりしていたし、皿も溜まっていたら自然と誰かが洗うし、共益費を出して消費財を買い出しに行ったりもする。

他方、ルームシェアは、「家という空間」をシェアする、という感じ。
それぞれのことはそれぞれで。
Youtuberとかがしているルームシェアは、友達同士とかでやるケースが多いので、多少「お泊まり会の延長」的なテンション感が生まれる。

僕の場合は、「友達」とも違う関係性なので、ワイワイつるむみたいな感じでもない。(多少の世代の違いもあったかもしれないが)
仕事もライフスタイルが全く違うので生活の場所は、自分の部屋が中心だった。

ゴミ袋や消耗品系はいい具合に各々がタイミングを見て「買っといたよ」みたいな感じ。

総じて、職場とも近く、駅徒歩でも3分。
住居スペックは過不足なく。(冬寒いのは辛いが!)
家賃も水道光熱費家賃を含めて都市部の半額程度の値段だったので、かなり良かったんじゃないか?と思っている。

引っ越しの経緯

そもそも引っ越しの経緯としては、ルームシェアの相方が南相馬を旅立ったことがきっかけ。

家の契約更新のタイミングも重なったので、誰か移住してくる人を捕まえて契約名義の変更すみ続けっか〜と思ったものの、見事に逃してしてしまった…

そうなった時、浮上した選択肢は以下の通り。

・自分で住み続ける
引っ越しがいらないので楽
誰か移住してきた時に手っ取り早く使える住居をホールドしておく(全体最適)
水道光熱系の契約等を自分でやる面倒さ
2人で折半→1人なので家賃は上がる
もともとミニマリストなのでめちゃくちゃ持て余す
トイレ行くのにもいちいち1Fに降りなければならない、生活導線の面倒さ

寒い冬をこの家で越すのかぁ…

・引っ越す
物件探すのが面倒
ほぼ確実に前より職場が遠くなる
家具を揃えたりするなど初期コストが高まる
意外とこの地域の物件は高い
フルで自分の生活を組み立てる楽しさ

ちょうど職場の宿泊設備も長期滞在者がいなくなるということで、そうだ、職場に住めばいいんじゃん!というわけ。

After:究極の住職隣接。This is ちょうどいい。

職場でもある小高パイオニアヴィレッジ。
コワーキングスペースとゲストハウス(簡易宿泊)を兼ね備えた設備で、小高区で新しく事業を興そうと活動する人々が集ってくる。

一般宿泊を受け入れつつも、移住してくる人の仮滞在場所として長期滞在を受け入れもやっている。

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基本の作りは2段ベッドとデスクがひとつ。それが5部屋。

僕は自分の以前の家具等を多少持ち込んである程度アレンジしている。
突っ張り棒の洋服かけを置いて、ベッドにはスマホを取り付けられるアームをくっつけて。

部屋の大きさはあまりないし収納もないが、2段ベッドの上段に本などを置いて、下段と床の隙間にもいろいろしまうなど、縦空間を有効活用することでやりくりしている。

住んでみていいところは、いろいろスペックが良いものが置いてあること。
キッチンとかはかなり立派で調理器具も充実しているので、自炊に再び目覚め始めている。
ドラム式洗濯乾燥機最高。
自分で干さなければならない面倒さよ、さらば!よろしくね、シワシワのシャツ。

そして次に、(比較的)温かいこと。
僕は寒いのが嫌いだ。以前の家はかなりそういう意味では相性が悪い。
部屋が小さいのでエアコンをつければすぐに温まるし、日中も南向きに光を取り込むパネルがあるのでむしろ少し暑いぐらいになる。

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↑こんな感じの半透明のパネルが南向きにある。

そして、インフラコストが下げられること。
これは少々コスい考えだが、施設は一応事業として運営しているので、例えばトイレットペーパーやティッシュ、洗剤、Wifiなど暮らしにおける必需品が共用で使える。
もちろんそのコストも鑑みた値段設定にはなっているのだが、まず自分が買わねばならないという手間が省けているのはでかい。

働環境があり、暮らしのインフラがあり、コミュニティがある。
移住してくる人が仮住まいするのにもぴったりな場所だ。

一方、壁が薄いのが難点。
ホテルではなくあくまで「簡易宿所」なのでトレードオフではあるが。
せめてスタッフの自分が迷惑をかけるわけにはいかないと、他の宿泊者さんがいる日には息を潜めるようにしている。

あと、マットレスが柔らかすぎるのか、こちらに引っ越してから腰が痛くなった。。。
パイプベッドの上にヨガマットをひき、その上に敷布団を置いてみている。
マットレスはリストラし、上段ベッドの上にて鎮座させた。

こうして暮らしの実験は続く

ルームシェアと、ホテル(?)暮らしと、住職隣接というスタイルを実験してみた。

ルームシェアは、ある程度暮らしのコストを下げられる部分はありつつ、同居人とのコミュニケーションをしっかりとって、あくまでセミパブリックな暮らしを受け入れ、調整していく必要があると実感した。

シェアハウスの場合はルールの作成や管理人の存在など「全体最適化」がうまく図られていくように自ずとなる。
イメージはメンバーが輪になって、その中心にコアなもの(ここでいう価値観やルール)を囲うという感じ。

対してルームシェアは1対1なので、イメージは天秤。
どちらかに偏りが行きすぎてはいけないし、多少揺れながら微妙なバランス感を保っていく。

ホステル暮らしは家では完全オフモードになってしまう(あまりそれを自分ではよしとしてない)自分を適度に律してくれる、いい装置だと思う。
例えばお皿を平気で2日放置しがちだが、みんなが使うし自分が管理人ともなると、すぐに綺麗にしよう!という気になる(しばしばできてないけど…)

また、住職隣接はいい。朝の余裕が圧倒的に違う。
その可処分時間でウォーキングに出かけたり、ちょっとしっかりニュースを見たりすることで、充実感を得られる。
これからもいろいろライフスタイルは変わるだろうが、リモートワーク可能もしくは住職隣接を心がけていこう。


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