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前世の物語

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前世のお話をつづっています。 いかなる時にもそれぞれ人の数だけ物語がある。 そして大切な想い。置いてきた想い。忘れようとした想い。人は想いを守りながら生きています。正しくても正し…
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記事一覧

④今世ではもう、誰も傷つけたくない。

前回の続きです。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 19歳の時にジャックは王子付きに任命され…

ひいろ
3週間前
14

③今世ではもう、誰も傷つけたくない。

前回の続きです。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ジャックは17歳の年に、役割を貰った。 …

ひいろ
1か月前
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②今世ではもう、誰も傷つけたくない。

前回の続きです。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ジャックが希望した兵の募集は勉学を伴う…

ひいろ
1か月前
14

②“共にあった”。それだけでも、生きた証拠。

前回の続きです。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 剣術の先生と真剣での稽古の最中…

ひいろ
3か月前
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“共にあった”。それだけでも、生きた証拠。

《前世のお話です》 日本。 銃は知らない。 そんな時代。 私は、小さい村の出身であった。…

ひいろ
3か月前
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今世ではもう、誰も傷つけたくない。

《前世のお話です》 最初に降り立ったのは、石畳の牢獄。 牢獄の中には自分しかいない。 外…

ひいろ
5か月前
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私は、未来を迎えに行く事にした。

未来を迎えに行く。 私は自分の未来についてあまり興味が持てなかった。何となく手近で周りも納得する仕事をして、何となくレールにそって生きてる。 。 未来に興味が持てなかったのは、自分が“幸せになる姿”が、全く想像できなかったから。 だけど、その思考にたどり着いた時、興味を持てない“理由は必ず存在する”と強く思っていた。 元々、過去世も見えたりするよく分からないこの世界で生きていて、ヒプノセラピストになったり、カウンセラーの資格を取ったりしてみたが、興味あるくせにやりたくない

「けど、知ってた?結局僕の命は僕のものなのにね。」

画面を通してであったが、ある方の姿を通して視えた前世。 〈前世のお話です〉 〜〜〜〜〜〜…

ひいろ
1年前
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⑧終「けど、知ってた?結局僕の命は僕のものなのにね。」

前回の続きです。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 雪が降っている。 体にも少し積もってい…

ひいろ
9か月前
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⑦「けど、知ってた?結局僕の命は僕のものなのにね。」

前回の続きです。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 一ヶ月が過ぎた。 那留守(なるかみ)様…

ひいろ
9か月前
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⑥「けど、知ってた?結局僕の命は僕のものなのにね。」

前回の続きです。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 那留守(なるかみ)様はまっすぐにこう言…

ひいろ
10か月前
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⑤「けど、知ってた?結局僕の命は僕のものなのにね。」

前回の続きです。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 那留守(なるかみ)様の言葉は… 何の理解…

ひいろ
1年前
8

自分が作り出してしまう世界へ

肉体に別れを告げた時。 穏やかであれば幸いである。 未練があっても幸いである。 誰かを恨…

ひいろ
1年前
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④「けど、知ってた?結局僕の命は僕のものなのにね。」

前回の続きです。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 私と那留守(なるかみ)様の間にほとんど会話は無かった。 身支度の際も、食事を運ぶ時も。 体調の加減を聞くが、「変わりない」とだけ言われる。 実際床にいる事よりも、座って読み物をしていたり体を動かしている事が多かった。 顔色も悪いようには思えず、 何が彼を呪っているのか、検討もつかない。 いや、検討はつく。 “あの中に本気で僕を殺したい奴らがいる。 あの中には命をかけて僕を守ろうとする大人と、命をかけて僕を殺