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「ストーリー」って「私の話」でしかなくて、「あなた」を置いてけぼりにしてしまうこともある

昨日書いた、共感してもらうだけでは共感慣れしている現代人にとてつもない早さで消費されちゃうねという話に関連して、
「ストーリー」や「物の背景を見せる」ということもストーリーを伝えるまでの導線をしっかり設計しないと、情報量が多い現代では誰も「知らないブランドの知らないストーリー」は見てくれないという話。(僕自身も無意識にそうしてしまう)

よくある例だと、ブランドの担当者が「物作りの背景」や「ストーリー」をお客さんに見せればブランド力が上がると思っているので誰も興味のない背景を押し付けてくることが多い。

言ってしまえば全ての物作りにストーリーと背景がある。誰かの斬新なアイデアや長年の苦労など、深掘りすればするほどエピソードは出てくる。
ただ「深掘り」する時間なんてのは全員にない、次から次へと新しい情報が流れ、またこれまでの歴史で積み重なってきた老舗の動きを追いかけているだけでも十分だ。
ましてよく知らない業界の背景やストーリーは案外退屈だったりする。
そんな時間ないから、ネットの評価が高いそれなりに安価なものを選んでしまうのは仕方ない。

ストーリーは重要だが、それは最初のフェーズではない。
なぜならストーリーの主語は「私」だから。私の話を、興味のない人はそりゃ聞かん。と、考えるとやはり「問いかけ」や「新しい価値観」を伝えることの方が最初の段階としては正しいように思う。「私とあなた」を含む話をして、「私たち」に主語を変えていく。

そしてそこに共感してくれた方々に向けて、ストーリーや背景を伝えることでより強度のある共感が生まれ、行動に繋がってくると自分の活動を通して感じている。

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