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【日本暮らし記録Vol.9】コザル妊娠・出産の記録①

コザルを産んで3年。あっという間に3年。と言いたいところですが、生まれてから1年は産休を取っていてコロナ禍真っ只中ということもあって、ゆっくり流れたというのが私の記憶です。
そして記憶がどんどん薄まっていく前に、記録に残しておこうと思います。

今、出産の手段は人それぞれで、その人の希望の出産を、少なくとも以前よりは選べる時代になったように思います。ただそう感じるのは都市部に住んでいるからこそではある気がします。そして常に追加料金がかかります。

妊娠期

結婚して2年目にコザルを授かりました。
妊娠発覚前に母と母娘旅で城崎温泉に行っていたのですが、どうも食欲がおかしい。元気なのに、いつもなら食べれる量が全く食べれず、どう考えても美味しそうなお肉を二切れ口に含んでも、気持ち悪くなって食べれなくなりました。これは、妊娠している。。とほぼほぼ確信していました。

城崎の風景



そこからの悪阻がなかなかしんどく、口に入れられるものが今まで買ったこともなかったトマトジュース(レモン追加)しか飲めませんでした。
すごいですね、妊娠って。本当に味覚が変わるというか、それしか無理の状態になりました。出勤時に、車酔い以上の気持ち悪さで、目が回りながら電車に乗ったことも覚えてます。よー行ってたな、私。
お腹も大きくないのに、常に胃の圧迫感と、車酔いの気持ち悪さが残りつつ、自分の舌がまるで自分のものでないような感じで食事が全く美味しくなく感じるようになってました。幸い、悪阻で吐くことはなかったのですが、残念ながら安定期を超してコザルが産まれるまでこの状態は続きました。

妊娠中、私は幸せを感じていたというよりは、常に倦怠感というか残念感を味わいながら過ごしていました。よく安定期の妊婦さんのホワホワ感(?)や幸せいっぱいのオーラは私にはあまりなく、美味しいはずのご飯は進まず、どうしたらこのしんどさが無くなるのか格闘していました。なので私の妊娠期は、特にいい思い出もありません。むしろ自分のお腹の中に、別の生命体が生きていると思うと怖くなった時期もあり、ドラマやアニメでさえ、普段は平気なアクション・ミステリー・ホラーは受けつけなくなりました。見れていたのは普段絶対見ないラブストリーやアットホーム系笑。変わらず見れていたのはコメディで、夫はよく私にコメディー系のシリーズ『IT Clound』『ブルックリン999』『How I met your mother』などを見せてくれていました。これが唯一私の妊娠期で楽しかったことです。

無痛分娩ができる産院探し

出産は無痛分娩ができる産院を探しました。理由は、私は20代の頃から不安感が溜まると過呼吸を起こすことがあったからです。夫と出会ってからは随分と減りましたが、いまだに高速道路の車運転、特急電車(駅と駅の感覚が長い急行系の電車)などは気をつけていないと不意に手足の感覚が冷たくなり、不安感が頂点になり過呼吸につながる場合があります。呼吸法で改善できるようになってきたのですが、出産は初めてのことで、どれだけの痛みなのか、どれだけ時間がかかるかわからないことが私には負担が多すぎて、おそらく自然分娩は無理だと思ったのです。

自然分娩が一番お母さんや赤ちゃんにとって安全なのはわかっています。ですが私にとっての安全は、まずは私が赤ちゃんを産むために正気を保つことと、自分をコントロールできることが最優先でした。

私が選んだ産院は、出産前にバースプランを立てるのですが、母の判断で、無痛か自然分娩か直前のギリギリで選んでもいいというなんとも心強い産院でした。きっといろんなお母さんがいるのをたくさん見てきた産院だからこその対応なのだと思います。今でも婦人科でと小児科でお世話になっています。

結果は、無痛にして私は正解でした

無痛分娩|出産まで待機中のこと

陣痛が来たのは予定日ちょうど一週間前の夜中の午前3時ごろ。
実は切迫早産の疑いで数週間前まで入院していたので、陣痛の感覚がわかった私。(切迫早産の入院話はまた別にて。)またおしるしも出ていたのでタクシーを呼んで産院へ。
痛みはまだ生理痛のちょっと痛い程度で子宮口も開いてなかったのでお部屋で待機。無痛用の麻酔針を背中に入れるのがかなり苦痛で、大きくなったお腹を抱えて横向きに丸くなる姿勢はとても辛かったです。針も痛かったなぁ。待機はここから9時間になりました。

どのタイミングで無痛用の麻酔ボタンを押せばいいかわからず、とりあえず看護師さんがきたら聞いてみようと思いながら待っていると骨盤が猛烈に痛くなってきました。陣痛の痛みは腰に来るのかと思っていた私。骨盤が痛くなってよくわからず、看護師さんに「陣痛の痛みってどんな感じなんですか?」、「子宮口が開くってどんな感じなんですか」などとりあえず疑問聞いて、答えを聞いて、パニックになるのを防いでいました。看護師さんも丁寧に答えてくださり、本当に助かりました。ひとまず麻酔ボタンを押せばいいとわかり、押すと数分で骨盤の痛みが和らぎ、安堵から眠気が襲ってきたので寝てしまいました笑。
起きると、お尻と子宮の間が内側から引っ張られている感覚がして、すぐにナースコール。聞くと「その状態を維持してほしい!いいよ、いいよ!」と。どうやら麻酔が効きすぎると、陣痛の痛みの感覚が全くなくなってしまうので、この陣痛らしき感覚は、いきむときのヒントになるから、この状態では麻酔ボタンを押したらダメよ、と教えてもらいなるほど〜と納得。寝て元気も出てきて、知らない間に子宮口が8cmまで開いていました。(後から分かったのですが、陣痛促進剤も使っていてくれた様子)
切迫早産の入院中に仲良くなった助産師さんが偶然担当になり、「私が帰るまでに取り出してあげるから一緒にがんばろうね!」ととても嬉しいことを言ってくれました。出産直前までこんなにもコニュニケーションが取れることは、無痛の良さだと思います。

ここで思わぬハプニングが。コザルを覆う子宮の膜?が出てきていると看護師さん。「あらぁ、あらぁ笑 あんまりこんな事ないけど、お腹の赤ちゃん、面白い事するねえ笑」とかなりほんわかムード。それにつられて夫も私も大笑い。これ信じられないと思いますが、陣痛の真っ只中です。

夜中の3時からお昼の13時ごろまで最終待機し、分娩室へ行くことになりました。夫も夜中から私が麻酔で落ち着くまで緊張でお疲れのようで、待合室で爆睡したらしい。笑

コザル妊娠・出産の記録②へ。


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