【FOR YOU独自】所属タレントの個性・才能を最大化するための仕組みやプランについて紐解く。

2023年11月17日 12:00

初めまして、FOR YOUにてCSOをやっている川畑です。
私の管轄は大きく全社戦略・タレント事業部そして新規事業になるのですが、本日はタレント事業部についてご紹介をさせていただければと思います。

FOR YOUタレント事務所のご紹介

FOR YOUにおけるタレント事業は今年6期目に入っておりまして（会社は9期目）、総勢9名のタレントを抱えております。
タレントカテゴリは我々独自の定義も一部入っておりますが、俳優・マルチそしてパワーインフルエンサーの3カテゴリでタレントを分類しています。

マルチの定義はデジタル・マスメディアを起点とし、かつマルチな領域（最近で言いますと例えばパワーインフルエンサーをやりながらモデルもやりつつ、女優をやるなど）に展開するカテゴリとして定義をしております。
三つのカテゴリを展開している理由はいくつかあるのですが、端的に言うとSNS台頭により前述で例にしたようなマルチタレントが増えていくと考えているからです。つまり一人のタレントがSNSを起点に個性に応じてマルチチャネル展開していくことです。

そのため事務所としては、俳優・マルチそしてパワーインフルエンサーの異なる文化性・必要スキル・マネタイズ手法、そして必要回収期間など各カテゴリでの特性をナレッジ・ノウハウとして事務所に蓄積し、事務所戦略や各タレントでのマネージメント方法に活かす必要があると考えています。

FOR YOUのいくつかのチャレンジ

まず我々が目指すゴールとしては各タレントの個性・才能に応じたマルチタレント化に対応できるよう事務所としてもマルチチャネルへの対応を進めています。

1つ目は前述したようにそれぞれ独立したカテゴリのナレッジ・ノウハウを蓄積することです。
具体的にはタレントをSからDクラスまで入所から売上定義を行い5年目ほどまでのテーブルを各タレントカテゴリで用意しています。
それにより最適なタレントおよびマネージャーの比率・必要な打ち手、そして最大化の目処と規模感をある程度予測する形を目指しています。
もちろんタレント業はその通りにならない、とたくさんの方からFBをいただいており、自分自身ド素人ながらも難しさを早くも感じているところはあります。

一方で私のキャリアで学んできたことは直感や仮説をデータや数字で検証することや予測に落とし、チームやPJT全体の軌道が正しい方向に向かっているか確認・調整しながら着実にゴールに向かって進むことです。

2つ目は打ち手についてになります。
基本的に戦略は2年ベースで大枠4つのマネタイズポイントを起き、KPIおよび各所打ち手を設定します。
4つのマネタイズポイントはSNS宣伝案件、広告案件、制作、物販などです。一部タレントによってはファンクラブやグッズ展開なども始めています。
タレントの特性によっては初回からSNSや広告案件が取れるケースもありますし、逆も然りです。この例は前者がパワーインフルエンサーであり、後者は俳優であったりします。それぞれのカテゴリによってマネタイズポイントの着手時期や転換時期が異なり、それに応じて売上ピークの作り方が異なってきます。

これらをマーケティングプランのように資料に落とし、各タレントに実装を行いPDCAを回しています。このプランを社内では“二カ年計画”と呼称しています。

もう一つの打ち手としてはSNSのフォロワー数を再現性を持って伸ばすことです。よくマーケティングで使われるカスタマージャーニーをファンとタレントに置き換え、認知から信頼とフェーズや適切な手法を定義しています。

そして投稿内容もタレントのフェーズや段階によりリーチかエンゲージメントを取るべきかを議論し、投稿内容を採択しています。

これら手法を用いて二カ年計画と同様の目標増加フォロワー数を設定し、達成を目指しています。これらを社内ではSNSグロースプランと呼称をしています。
二カ年計画とSNSグロースプランの生み出したい価値としては、旧来から普遍的にあるタレントの認知度や露出の質に応じたタレント単価の相関性や仕組みをSNSメディアを起点にマルチチャネルを通じて実現することです。
これらを本格的に着手して半年でSNSフォロワー数の純増が数千単位で見えるタレントも出てきており、結果の芽は出てきている状態にあります。

今後のチャレンジとしては、更にこの結果を伸ばすももちろんですが、海外展開もできるように東アジアを中心にSNS運用のノウハウやすでに国内で投稿している内容を自動翻訳ツールやコンテンツを生成してくれるツールを利活用し、一人のタレントのSNSにおける活動や効果を最大化するような仕組み作りも進めています。
具体的には中国を中心に展開を始めており、数千人単位で数ヶ月でフォロワー数を伸ばすことに成功しています。

3つ目のチャレンジはマルチチャネルの一部を社内に作ることです。
これは半歩ほど事務所を出る話ですが、SNSドラマは非常に重要な一つと考えておりまして、当社でもFYSSというスタジオを立ち上げ制作周りのノウハウやコネクションなどを目下拡充しています。
ここに自社タレントを露出できることで当然ながらタレント認知最大化もできますし、俳優としての作品も残せるので関係者の方の目に止まる機会をできるだけ作りたいと思っています。

制作も昔はコンビニ雑誌欄や街中で探す時代から検索やSNSが起点になっているケースをよく聞きますので、関連作品もネットにアーカイブすることでその機会をしっかり捉えられるようにしていきたいと考えています。
同時に先ほどのグローバル展開スキームを用いてSNSドラマも同様に海外配信をすでに始めております。
特に東アジアの方々は日本コンテンツへの距離感が近く、むしろ日本語をそのまま聴きたいという方もいるくらいなので非常に相性はいいと考えています。

今回は一部のチャレンジの紹介かつまだまだ検証段階のところもあり、曖昧なご紹介にはなりましたが、我々としてはタレントの個性・才能を最大化するために二カ年計画・SNSグロースプラン、そしてコンテンツ生成とグローバルへの配給網の仕組み作りを行っています。
それは芸能活動の一つの障壁である1日の活動量の限界を突破するためとなります。
限りあるリソースを最適な目標や戦略に落とし、テックの力で最大化する、というのがコンセプトのようなものとなります。
これらにより結果的に国内のコンテンツが当社のみならず最大化され、ひいてはグローバルへの配給量も最大化され、結果や効果が最大化されることを目指しております。