見出し画像

キム・ギドク死去

 キム・ギドク(1960-2020)がいなければ韓国語を始めていないし、就職してからあまり見なくなっていた映画に再び熱中することもなかったし、この仕事にも就かなかったかもしれない。

 監督作は以下のとおり。

鰐~ワニ~ 악어(1996年)
ワイルド・アニマル 야생동물 보호구역(1997年)
悪い女~青い門~ 파란 대문(1998年)
魚と寝る女 섬(2000年)
リアル・フィクション 실제 상황(2000年)
受取人不明 수취인불명(2001年)
悪い男 나쁜 남자(2001年)
コースト・ガード 해안선(2002年)
春夏秋冬そして春 봄, 여름, 가을, 겨울 그리고 봄(2003年)
サマリア 사마리아(2004年)
うつせみ 빈집(2004年)
弓 활(2005年)
絶対の愛 시간(2006年)
ブレス 숨(2007年)
悲夢 비몽(2008年)
アリラン 아리랑(2011年)
아멘(2011年)
嘆きのピエタ 피에타(2012年)
メビウス 뫼비우스(2013年)
殺されたミンジュ ONE ON ONE 일대일(2014年)
STOP (2015年)
The NET 網に囚われた男 그물(2016年)
人間の時間 인간, 공간, 시간 그리고 인간(2018年)

 「아멘(アーメン)」「殺されたミンジュ」「STOP」「人間の時間」は見ていないが、全部すごい。全部本気に撮られ、本気の登場人物たちが出てくる作品ばかりだ。

 「サマリア」をDVDで見たのが最初で、あれで間違いなく人生が変わった。当時は20代半ばで子供目線で見ていたが、今見たら父親目線で見られるだろうか。

 「ブレス」からはリアルタイムで鑑賞してきた。「悲夢」までの快進撃もすごかったが、少し間を置いてからの「アリラン」の衝撃も忘れられない。カムバック作の「嘆きのピエタ」もすごかったし、近作の「The NET」も相変わらずすごかった。

 あっけない幕切れとなったが、映画作家は死後も作品が残る。生き残った者は残った作品を見て、その意味を考えていける。さて。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?