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電車のドアに挟まれた話

まだまだあるよシリーズ(すぐシリーズって言いたがる。それが僕の悪い癖♡)

今回も、電車で起こった面白い話。

これまた27歳くらいの頃。冬。寒い。
始発駅なので慌てることなく電車に乗れる。

電車のドアはボタンで開閉になっているので自分でボタンを押して開閉するが、私が乗り込もうとした時はドアが開いていた。

足をドアに踏み入れた時、これまた50代くらいのおっちゃんが内側の開閉ボタンを押した。「ん??」と思うのも束の間、電車のドアは私の身体の真ん中をしっかり挟んだ。

え〜!!!!挟まってんじゃん!!!

という声も出ず。同時に「こういう時って自動的に開くよね」という考えも起こり、数秒待ってみても、、、開かない!!!

おい車掌!どうなんってんだ?あ、まだ車掌も運転手も乗ってないのか。え?電車ってこういうもんなの?

とか、色んなことを考えつつ電車の中を見ると、おばちゃんが私を見てあたふたしている。「はよ、開けてくれ。あたふたしてないで」と思っても、顔も半分になっているから喋れない。

こんな時、妙に冷静になる私は結局自分の短い腕をめいっぱい伸ばし、外側の『開く』ボタンを押して自らを助けた。

おばちゃんはほっとした顔をして席に着いた。

この事件の犯人のおっちゃんはドア側の椅子に座って、私に背を向けていて全く気が付かない。
更に。イヤホンをして目を閉じて指揮をしている。なんだ、クラッシックを聞いてんのか。指揮者に憧れてんのか?んな場合か!

と、おっちゃんの対面に座ってガン見してみた。目を閉じているので全く気づかなかったけど。

「寒かったから閉めたのよね、あなた。でもさ、挟まったわけよ、私が。ね?おっちゃん。目を閉じて指揮してる場合じゃないわけよ。周り見なさいよ。指揮者になりたいなら尚更ね!」と念を送っておいた。

「ついでにおばちゃんもさ。ただ、開くボタンを押せばいいだけなのよ。あたふたしていても解決しないわけ。冷静にね。」と、おばちゃんにもテレパシーで伝えておいた。

常に冷静に。杉下右京に学ぶところ。

【相棒】大好きな名探偵【ワクン】が事件を解決しました!次回の活躍も乞うご期待!


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