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【テックタッチ 木津氏】ジェネラリストだからこそ目指せるCSEの道。SIer出身者の新しいキャリアの選択肢

フォースタートアップス(以下、フォースタ)では、エンジニアに特化した専門チームであるエンジニアプロデュースチームを作り、スタートアップに対してキーパーソンとなりうるCTO・VPoE・エンジニアのご支援をしております。

テックタッチ株式会社は、企業がテクノロジーを使いこなし事業や働き方を変革するための、デジタルトランスフォーメーションプラットフォーム(DXP)を提供する会社です。

今回は10年携わったSIerからスタートアップへ転職した木津さんに、PdMへのキャリアを見据えた「カスタマーサクセスエンジニア(CSE)」の取り組みや、スタートアップ企業の選び方、働く魅力などについて聞きました。

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木津 騎頼 氏
2011年日本情報通信株式会社に入社。2016年までインフラエンジニアとして業務担当後、アプリケーションエンジニアへ社内ジョブチェンジ。IBM CloudやGoogle系ソリューションのプリセールとアプリケーション開発に従事。業務の傍らIBM Cloudの日本国内の普及活動にも参加し、米国IBMより普及活動を評価されIBM Champion for Cloudを2年受賞。
2021年4月よりテックタッチ株式会社のCustomerSuccessEngineerへジョイン。


目指すはPdM。第一歩として足りないスキルを補えるカスタマーサクセスエンジニアに

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──まずは、テックタッチ入社前までのご経歴を教えてください。

木津:私は2011年に、新卒でインフラエンジニアに就きました。およそ6年ほど働き、その間は24時間365日、運用と構築を引き受ける仕事をしていました。

2016年にスキルアップを目指してアプリケーションエンジニアとして社内ジョブチェンジをして、プリセールスとアプリケーション開発に4年ほど従事します。主にPoC(実証実験)案件等を対象にしたアプリケーションの提案と実際の開発を担当していました。

──簡単に、現在のお仕事について教えていただけますか。

2021年4月にテックタッチへ入社し、現在はプロダクトチームの一員として、カスタマーサクセスエンジニア(以下、CSE)の職種に就いています。

主な業務は、カスタマーサクセスマネージャー(以下、CSM)だけでは解決できない顧客の課題に対して、技術で解決する役割を担っています。対顧客・対CSM・対プロダクトチームの三方のリレーションを円滑にさせる役割が中心です。

──当初、転職活動を始めたタイミングではプロダクトマネージャー(PdM)を目指されていたと伺いました。

木津:そうです。社会に出て10年が経ち、「では、次の10年は何をしよう?」と考えた時に、PdMを目指したいと思うようになったんです。これまでは受託の仕事が中心だったため、常に提案書と契約書の行き来が開発業務の手前で発生していました。

私が関わった案件の多くは初期の提案には、機能追加・機能改善についての予算までは組み込まれていません。展開後に改修要望や不具合があれば、その度に契約を交わす必要があったんです。それでは双方にとって思い描くようなスピードが出せないと思い、であれば自社プロダクトを持つ会社でPdMを目指したいと考えるようになったんです。

──なぜPdMを目指される中で、今のCSEの役割でジョインされたのですか?
木津:PdMとなる上で、足りないスキルがあると感じたからです。PdMの要件として、一般的に必要とされるのは3つあります。

1つ目は市場の声をヒアリングしてプロダクトニーズをくみ取り、プロダクトビジョンや目標、ロードマップを決めていくスキル。2つ目はエンジニアが開発を進めるために必要となる、具体施策の要件定義から開発機能の優先順位付け、効果検証といった開発を推進していくスキル。
そして3つ目は市場の反応を見ながら改善していくプロダクトグロースのスキルです。

私はこれまで開発には携わったことがあるものの、それ以外の場面での経験はありませんでした。

また、受託開発を担う企業に所属していたことから、自社でプロダクトの機能追加・機能改善を自ら考えて実装した経験がなかったため、まずはこれまでの開発のスキルを活かしながら、プロダクトグロースの全般を把握できるCSEのポジションがPdMに向けた最初の一歩になると思い、参画を決めました。

転職先選びの基準は「プロダクトと人」

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──ここからは、転職先の探し方についてお伺いします。木津さんは始めからスタートアップ企業を選択肢に入れていましたか?

木津:「どの会社に行きたいか?」と、ゼロベースで自分に問いかけた時、スタートアップへの転職は選択肢の一つになっていました。

というのも、私の学生時代はスタートアップ企業への就職はまだ一般的ではありませんでした。それが10年経ち、いまや転職先として大企業や中堅企業と比較しても十分に魅力的で、身近な存在というのが私の認識です。

しばしば福利厚生などは大企業と比較されますが、一方で、スタートアップでしか味わえない「自分たちで作っていく」という面白みがあります。

──とはいえ大企業と比べて、不安定であることも否めないと思います。不安はありませんでしたか?

木津:もちろん情報として「スタートアップで働くのが大変」という声も耳に入っていました。ただ、何がどう “大変” かはわからない。不安を払拭するために私はフォースタさんに相談しました。

きっかけは、たまたまテレビで目にしたフォースタさんの特集です。そこで、はじめて存在を知りました。スタートアップに特化した転職支援をしているサービスは珍しかったので印象的だったのを覚えています。

すると偶然にも、フォースタの上條さんから連絡が来て(笑)。これもご縁だなと思い、お話を聞かせていただくことにしました。

──そうだったんですね!(笑)実際に相談してみて、不安は解消されましたか?

そうですね、資金調達のシリーズに合わせて働き方が変わってくることをよく理解できました。これを踏まえて転職先を探せたので、事前に「スタートアップでの働き方」に関する不安要素を取り除くことはできていたと思います。

そのうえで、自分が描いているキャリアプランに合わせて、身につけたスキルが活かせる環境を探すことを主軸にフォースタさんにはご協力いただきました。

──最終的にテックタッチを希望した決め手は何でしたか?

木津:決め手は2つあり、1つはプロダクトに興味を持てたことでした。これまでの経験から業務改善の面白さを知っていたので、BtoBのサービスを中心に見ていたんです。そこから、より自分が好きだと思えるプロダクトを扱うスタートアップを選びました。

もう1つは、働き方のイメージができたことが理由です。面接の際は、一緒に仕事をすることになる人たちとの面談を希望すればセッティングしてくれたりと、手厚い対応をしてくれたのがとても良かったです。

フォースタさんからも事前に「テックタッチは選考体験がいい」と聞かされていたのですが、「それってどういうこと?」と気になっていたんです。実際に選考を受けてみると、確かにその通りだと納得しましたね。

「将来はPdMを目指したい」と相談をした際も、「それならまずCSEのポジションを経験してみては」との打診がありました。こうした寄り添う姿勢に好感があり、私もぜひ一緒に働きたいと思ったんです。


CSEで磨く「技術理解とコミュニケーション力」

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──現在、CSEとして活躍する木津さんに、仕事のやりがいと大変だと感じる部分をお聞きしたいと思います。まずはやりがいからお願いします。

木津:入社からまだ1年未満という段階ですが、CSEにチャレンジできていることがそのままやりがいに直結していると感じます。まだ世の中的にはCSEに関する情報も少ないため、そこをつくっていく面白さがあります。

「CSEといえばテックタッチの木津さんだよね」という、業界内での認知が取れたら達成感もあると思いますね!

現場の手応えという意味では、弊社代表やCS責任者から感謝の声をもらえることで実感を得ています。「CSM本来の業務に集中できるようになった」とCS責任者から言ってもらえたり、「求めていた未来図に対してうまくワークできた」と代表からも言ってもらえたのが嬉しかったですね。

──反対に、大変だと感じる部分を教えてください。

木津:技術力だけでは成り立たないことに難しさを感じています。

CSEは技術理解に加え、お客様とのコミュニケーションの機会が多いため、言語化能力も問われる仕事です。技術的な回答や問題発生時の対応方針の合意等で、お客様へ適切に理解いただけるよう、コミュニケーションスキルも必要であると感じています。

幸いにも前職時代に、顧客とのやりとりは多くありましたし、インフラエンジニア時代には国や地方自治体に対して精密さが重要になる報告書を出してきた経験があります。それらのバックボーンが今に非常に活きていると感じます。もし技術力だけに特化したキャリアであれば、CSEはより難しく感じていたかもしれません。

──木津さんと同じようにPdMになりたい方に向けて何かアドバイスをいただけますか?

木津:開発エンジニアからPdMを目指している場合、2つの選択肢があると思います。
1つはアーリーステージのスタートアップでいきなりPdMになる方法です。市場のニーズを探りながら「0→1」でプロダクトをつくる経験ができます。ただ、アーリーステージのスタートアップの場合は自分がアウトプットをする側の存在。職種をチェンジする段階では、ある意味で博打的な要素もあり難易度も高いと考えています。

2つ目は私のようにある程度、成熟した組織でCSEというポジションから、段階を経てPdMになる道。たとえば、テックタッチはすでにプロダクトを展開していて、第2第3のプロダクトに向けて、お客様の課題をいただける状態です。課題や困りごとを直接ヒアリングすることができますし、プロダクトチームと一緒に問題解決することで、現場でPdMの仕事に対するナレッジを深めることもできます。

また、2〜3年でキャリアに対する志向が変わっても、CSEはPdMにもCSにも進むことができるポジションだと思っています。ジェネラリストだからこそ目指せる道もあると思うので、幅広く仕事をしてきたエンジニアにとってはいい選択肢だと思いますね。

──最後に、テックタッチで働きたい方に向けてメッセージをお願いします。

木津:スタートアップに転職することの魅力は、一緒に戦地を駆けめぐれる仲間がいることだと思っています。ものの見方や角度も、大手や中堅の企業で働く人たちとは少し違うものがあるはずです。

そしてテックタッチは、そういった環境をまさに体現していると感じます。キャリアを自らの手で切り拓き、仲間から刺激を受け、時には自分が誰かの刺激になる。そういう働き方を求めている方は、ぜひ一緒に働きましょう。

特にCSEという職種は、これから仕事をつくり、事例や働き方をつくっていくポジションなので、その分やりがいも大きいと思います。次のキャリアとして、ぜひ検討してみてください。

──木津さん、CSEの魅力に迫る、素敵なお話をありがとうございました!


インタビューご協力:テックタッチ株式会社

取材・編集:for Startups エンジニアプロデュースチーム



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