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【プレイド 祖父江氏】サービスリリースまでのフローを理解し、ユーザー目線を意識したものづくりを実現

フォースタートアップス(以下、フォースタ)では、エンジニアに特化した専門チームであるエンジニアプロデュースチームを作り、スタートアップに対してキーパーソンとなりうるCTO・VPoE・エンジニアのご支援をしております。

株式会社プレイド(以下、プレイド)は「データによって人の価値を最大化する」をミッションとして掲げ、CXプラットフォーム「KARTE」をメインに事業展開しています。「KARTE」とは、サイトに来訪するユーザーの行動をリアルタイムで解析し、より最適な顧客体験を提供するプロダクトです。

今回は、2021年にプレイドへ転職した祖父江 聡士 氏に、入社の決め手やスタートアップで働く意義、将来の目標などを伺いました。

祖父江 聡士 氏
2019年に自然言語処理系スタートアップ、ストックマーク株式会社(以下、ストックマーク)に新卒入社。DXを支援する大企業向けのSaaSシステムに携わる。顧客からのフィードバックをもとに要件定義から、設計、開発、運用まで幅広く経験。新規事業の立ち上げにも参画する。
2021年9月に株式会社プレイドへ入社。現在は、新たなプロダクト開発を進めている。


「どう」作るかだけでなく「どんな目的で」作るのか、踏み込んで考えたい

──まず、プレイド入社までのご経歴を教えてください。
祖父江:大学院在学中からストックマークでインターンとして勤務し、そのまま新卒入社しました。ストックマークでは一日数十万件配信されるWebニュースを網羅的に収集するシステムの開発を経験したのち、新規事業の立ち上げにも参画するなど、フロントエンド・バックエンド問わず、人手が必要なところを埋めるような働き方をしていました。

約2年半働いたあと、2021年9月にプレイドへ転職しました。

──いつからエンジニアを目指そうと思ったのですか。
祖父江:実は、大学院1年の頃までエンジニアを目指してはいませんでした。当時所属していた研究室の教授の推薦で大手企業に入って悠々自適の生活を送るという、今とは全く違うキャリアビジョンを描いてましたね。

しかし、研究室での研究に全く面白みを感じられず、このまま教授の推薦で自分の進路を決めていいものか、非常に悩みました。親にも相談したら「これから40年は働くのだから、好きなことでないと続かない」と助言をもらい、「好きなことってなんだろう」と考えると同時に、何か新しいことにチャレンジできる機会を探しました。

その中で出会ったのが、スタートアップのピッチコンテストです。そこで有志の大学生同士でチームを組み、議論しながら事業アイデアをブラッシュアップしていく過程で、気の合う仲間とひとつの目標に向かって全力で挑戦することに大きな楽しさを感じました。そのコンテストで受賞できたのも大きな自信につながりました。

──祖父江さんはエンジニアとしてコンテストに参加したのでしょうか?
祖父江:いえ、当時はプログラムが書けなかったので、ビジネスサイドの一員として参加していました。その後、コンテストで意気投合した仲間4人と「そのまま学生起業しよう」と飲食系サービスを立ち上げます。私は、チラシ配りや飲食店の飛び込み営業などを行っていました。

エンジニアになりたいと思ったきっかけは、起業仲間であるエンジニアの生産性の高さに刺激を受けたからです。役に立つプロダクトを早いスパンで、しかもたった一人でリリースしていく様子を見て驚きました。そこで初めて自分もエンジニアを目指そうと思い立ったんです。

仲間とは離れ、一から技術を身に着けるつもりでストックマークの門を叩いたのが、エンジニアとしてのキャリアの始まりです。

──その後、転職したいと思ったきっかけはどのようなものだったのでしょうか?
祖父江:何をどう開発するかではなく「どんな目的で」開発するのか、納得感をもって仕事に向き合いたいと考えました。ストックマークでは何を作るかがあらかじめ決まっていて、エンジニアはそれをどう実現させるかにフォーカスするような開発の仕方でした。それも一つのやり方ではありますが、私は「なぜ、どうして作るのか」の部分まで踏み込んでみたかったんです。踏み込めればより良いものづくりができるかもしれないと考えたのと、単純に自分の市場価値を確かめたい思いもあり、転職を決意しました。

──最終的にプレイドを希望した決め手を教えてください。
祖父江:決め手は3つあります。まず1つ目は「0→1のフェーズが経験できそう」と思ったこと。様々な企業を見るなかで、プレイドは比較的社員数も多く、大きな組織だと感じました。しかし事業が成熟しきっているわけではなく、常に新しいアプリケーションが立ち上がっている状況から、ここなら新規事業立ち上げに近い経験ができると考えました。

2つ目は、プレイドの技術力の高さを改めて感じたからです。もともとプレイドは優秀なエンジニアが多いイメージを持っていましたが、選考の途中で確信に変わりました。面接時に見せてもらった「KARTE Live」という機能が、訪問者がサイト上でどんな動きをしているかリアルタイムで把握できるものだったのですが、それを目の当たりにして「技術でそんなこともできるのか」と感銘を受けたのを覚えています。

3つ目は、プレイドのビジネスモデルが「BtoB」よりは「BtoBtoC」に近いと気づき、多くの人に活用され、影響を与えられることも決め手になりました。サービスを作るうえでやりがいを感じる瞬間は「自分が作ったものをどれだけ多くの人が使ってくれて、喜んでくれるか」にあると思います。プレイドに入ればその実感を肌で感じられると思い、入社を決めました。


職種の異なるメンバーが集まることで、ユーザー目線を意識したものづくりができる

──現在祖父江さんがプレイドで携わっている仕事を教えてください。
祖父江:プレイドの強みである「集めたデータを高速処理し、可視化できる解析基盤」を生かして、現在はその基盤を応用したアプリケーション開発に携わっています。具体的にはWebサイト上での接客を可能にするwebチャット機能や、蓄えたデータをもとに、顧客に最適なメールやアプリのプッシュ通知を高速配信する配信基盤など、複数のアプリケーション開発に携わっております。

──入社してから、どのような働き方ができていますか?
祖父江:チームで動いているのですが、ものづくり全体のフローを俯瞰できるような働き方ができていると思います。チームにはエンジニアだけではなくデザイナー、ビジネスサイドなど様々な職種の人が配属されます。職種の異なるメンバーと意見を交わすことで、エンジニア視点に偏らずユーザー目線をより意識したものづくりができる。先ほどもチーム全体で、LPのメッセージング部分を話し合っていました。

一つのプロダクトをリリースするまでのプロセス全体を把握できて、非常に勉強になっています。

──働くうえで祖父江さんが意識していることを教えてください。
祖父江:自分で抱え込まず、分からないことを素直に聞く姿勢は常に意識しています。周囲に頼ることは相手の貴重な時間を割くことになるので、状況によってはためらってしまう人もいるかもしれません。しかし、そこで抱えたまま進まない状態が一番良くないので、臆せず「教えてください」と伝える姿勢は大事にしています。

幸いプレイドには面倒見の良い先輩がたくさんいて、聞けば丁寧に教えてくださるので非常にありがたいです。

また、「失敗から学習しよう」というカルチャーも、気軽に聞いたり、意見したりしやすい環境を後押ししていると思います。私自身も深く考えて進むよりは、とりあえず仮説を立てて実行し、うまくいかなかったら改善していくタイプなので、自分の気質とも合ってますね。

──プレイドでどんな存在になっていきたいですか。
祖父江:セールス部隊と開発部隊との間に少し距離を感じているので、両者の仲介役ができれば面白いのでは、と思っています。それぞれの分野のプロフェッショナルが近づくことで生まれるシナジーに、非常に興味があるからです。

組織をまたいで横断したタスクの旗振り役になることで、より円滑に業務が遂行できるよう貢献したいです。もともと人とコミュニケーションを取るのが得意なほうなので、他の人の手が届かない部分で、自分なりの価値を発揮していければと思います。


新たな価値を生み出し、会社にダイレクトに貢献できるのがスタートアップ

──フォースタに相談をしてみて印象的だったことを教えてください。
祖父江:紹介してくれたスタートアップのバリエーションが非常に豊富なのが印象的でした。それまでは名前を知らなかったけれど、話を聞いてみたら興味深いと感じるスタートアップが多かったです。数々の企業としっかり関係構築ができているからこそ、求職者に合った魅力的なスタートアップを紹介できるのだと感じました。

ヒューマンキャピタリストの井上香さんが、プレイドの選考を後押ししてくれたのも印象深いです。実は、最初はフォースタさんからプレイドを勧められたとき「自分が受けてもどうせ落ちる」とあきらめており、選考も断っていました。しかし井上さんが「カジュアル面談で話だけでも聞いてみては」と背中を押してくださったからこそ、今自分はここにいます。そういった意味でも、使って良かったなと思います。

──スタートアップに関心はあっても、リスクを考えると踏み出せない人も少なくありません。祖父江さんはどうお考えですか?
祖父江:私見ですが、スタートアップで働くことにリスクはないと考えます。今後ますます「自分が組織に与えられる価値」を会社側からシビアに問われる時代になると思っています。その点、スタートアップであれば新たな価値を創出できて、目に見える形で会社に貢献する働き方を実現しやすいのではないでしょうか。

いわゆる業務を適切にこなすのが目的化している組織もあると思いますが、私にとってはそのような環境下で働くことが逆にリスクだと感じます。

スタートアップは何でも挑戦できて視野も広がりますし、がむしゃらに仕事して成長したい人にはピッタリの環境だと思います。特に若手のうちは技術力に自信がなくても、ポテンシャルを評価してもらえる可能性はあると思うので、気になる企業には積極的に飛び込んでみてはどうでしょうか。

──祖父江さんが目指したいエンジニア像や、将来の目標を教えてください。
祖父江:一人で事業を立ち上げられるようなフルスタックエンジニアになりたいです。そのためにはものづくりの部分だけでなく、サービスリリースまでにあるフローの理解をより深め、スキルを会得することが必要だと思っています。

もう1つ、これはプレイドで実現したいことにもつながるのですが、「人の魅力や適性をデータで可視化する仕組み」を作りたいと考えています。プレイドの解析基盤を活かして人の行動データを蓄え、実は関心のあることや自分でも気付けない適性を、データで引き出し可視化するようなイメージです。

「将来やりたいことがないから、とりあえず名の通った企業に行く」という話をよく聞きますが、自分もかつては近い思考だったからこそ、それがもったいないと思っていて、その人のキャリア選択や行動を後押しできるきっかけ作りができたら理想的です。

──最後に、プレイドで働きたいエンジニアに向けてメッセージをお願いします。
祖父江:プレイドでは、得意なことを活かした多様な働き方ができると思います。技術力で勝負するのももちろん良いですし、たとえ技術に自信がなくても、コミュニケーションに自信があればそれを強みに活躍することも可能です。「自分がどの分野でバリューを発揮できるか」を説明できれば、その可能性を大事にしてくれる会社だと思っています。

優秀なメンバーに囲まれながら、刺激的な環境でものづくりができるので、興味のある方は切磋琢磨しながら一緒に働きましょう!

──祖父江さんのチャレンジをこれからも楽しみにしております!貴重なお話をありがとうございました。


インタビューご協力:株式会社プレイド

執筆:近藤 ゆうこ

取材・編集:for Startups エンジニアプロデュースチーム


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