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#16 あなたの1番大切な人 「書く習慣」 1ヶ月チャレンジ ”ブルースの授業がなければ、いまの価値観はなかったと思う話”

大切な人ということで、あの人に会っていなければ今の価値感は育まれていないな思う人を書きます。

シュタイナー学校の先生、ブルース

高校はオーストラリアでシュタイナー教育の学校に行きました。
ブルースはその学校の教師。

ブルースは1学年下のクラスを担任していて、難しい顔をして、髭をたくわえていて、決してとっつきやすい教師ではなかったです。

哲学の授業

ブルースが担当する授業が哲学だと聞いて、やっかいだなと思ったのを覚えています。
ノートも残っていないので、授業のタイトルは覚えていませんが、下記のような投げかけに、17歳の脳内に稲妻が走りました。

砂漠で鳴った鉄砲の音は、誰も聞く人がいないが、そこに音はあるか?

ブルースの哲学の授業より

色弱の人が赤や緑の箱に入った。それは何色か?

ブルースの哲学の授業より

え〜それって答えがない問題じゃん!

いくら考えても分かりませんでした。

クラスは禅の問答のように、激しく盛り上がります。
生徒が発言すれば、ブルースがさらに難しい条件で答えを返してきます。

受け取る耳がなくても音は存在できるのか?

存在できるとしたら、それはどう証明できるのか?

存在しないのであれば発砲で生じた音は何だったのか?

面白くてびっくりしました。

その後、哲学に親しむきっかけに

ブルースの授業がきっかけで、大学で哲学の授業をとり、物理学科の友達と宇宙の存在や神と科学について、暇さえあれば話していました。

それほど知識もなかったので、思いつくままにお互いのアイディアをテーブルに出していただけだったと思いますが、それがこの上なく楽しかったです。

古代ギリシャの哲学者たちが、円形シアターで激論を交わし、哲学を生み出していった姿に、好奇心だけは似ていたと思います。


Photo by Pim Chu on Unsplash

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