見出し画像

全部モネ。


「100%モネ。」という言葉に惹かれ、
ずっと行きたいと思っていた美術展。
混んでいると聞いて、少し空きそうなタイミングを密かに狙っていた。

2023年の仕事納めをした翌日、
上野の森美術館へ向かった。

モネ作品を見るためだけに、
東京から地元に帰るのをわざわざ1日延期したのだ。
が、めちゃくちゃ混んでいた。
「平日だし」なんて見込みは甘かったようだ。

上野の森美術館で開催中の、
「モネ 連作の情景」。


日本人はモネが好き。
と聞いたことがあるけれど、この混み具合を見ると確かにそうなのかもしれない。
私もモネが好きだ。

・・・・・


積み藁

私の中では、モネの連作と聞いて1番最初にイメージするモチーフが睡蓮。
次が積み藁。

だから、積み藁の連作を目の前にして、
「本物だー!」と、テンションがあがった。


中でも好きだったのは、
積みわら、雪の効果

National Galleries Scotland: National
Google Arts & Culture


雪を描くなら、私は白やグレーを使う。
モネは、オレンジやベージュなど柔らかい色も使って表現している。
ひんやりとした美しい空気の中に優しい暖かさを感じる。


ウォータールー橋

モネは、ウォータールー橋をモチーフに41もの作品を制作したらしい。

学生時代美術部だった私としては、
これは衝撃だった。
同じものを41??

同じモチーフを何枚も描く課題が出たとして、
朝・昼・夕方・夜・雨の日・雪の日・霧の日・晴天・・・
41も思いつかない。

きっと、モネは瞬間を捉える繊細さを持っていた人なんだろうな。
全部並べて見てみたい。

チャリング・クロス橋、テムズ川 

今回一番気に入った作品。
とにかく光が優しく美しい。
細かく砕いたパールをキャンバスに塗り込んだみたい。
絵の具で、こんなにも柔らかな陽光のきらきらを表現してしまうなんて。

・・・

モネの作品は、
モチーフそのものの姿よりも、
雰囲気や空気感が伝わってくる作品が多い。

だからか、自分の記憶と繋がりやすいというか、
この空気感懐かしいって思ったり。
行ったことがない場所なのに知ってるような。

そういう体験ができるから、
立ち止まってみてしまう。

なんでモネに惹かれるのか
自分でもよく分かってなかったけど、

ぼーっと見て味わうのが好きな私に、
きっとぴったりなんだと思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?