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中村彝(つね)アトリエ(茨城県)

茨城県近代美術館(水戸市千波町)の敷地内にある「中村彝アトリエ」に行ってきた。美術館入口より看板に従って進むと、木立の中にアトリエは建っている。
この日は美術館ボランティアの方が2名いて、建物や家具や作品について説明をしてくれた。

水戸出身の画家、中村彜は、若くして肺結核を患いながら、37歳で夭折するまで、新宿区下落合に自宅兼アトリエを構えて創作活動をしていたそうだ。1988年、茨城県近代美術館の開館を機に、中村彝会をはじめ彝を慕う方々のご協力を得て、故郷である水戸の地にほぼ当時の姿で新築復元されたそうだ。形見分けされていた遺品が寄贈され、彝会からの寄付もあったと聞く。身の回りの世話をしていた岡崎きいさんの部屋もある。また、家具は当時からのもので、絵の中に登場する椅子やテーブルもある。

「カルピスの包み紙のある静物」の背景に登場する、壁をくり抜いた棚(ニッチ)
「雉子の静物」に登場する椅子

今年(2024)年は、没後100年を記念して「中村彝展」が茨城県近代美術館で開催される。会期は2024年11月10日(日)から2025年1月11日(日)まで。展示もぜひ見に行きたい。そしてアトリエにも立ち寄りたい。

彝のお墓は、水戸の祇園寺にあるとのこと。

また、アトリエのあった新宿区下落合ではアトリエの老朽化が進み、2014年、当時の建築部材も多数使用して「新宿区立中村彝アトリエ記念館」に復元整備されたそうだ。JR目白駅から徒歩10分とのこと。

どちらも今度行ってみたい。

2024年6月現在の情報を掲載しています。最新の情報は、茨城県近代美術館ホームページへ。

中央のテーブルは「静物」に登場する
郷土作家なので茨城県近代美術館でのコレクションも多い
中村彝アトリエ案内図
天窓から光が差すアトリエ


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