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この発想はなかった!どんな会議でも時間通りに終わらせる方法

ほとんどの人が会議が嫌いなはずです。
クソつまらない、発言が求められる、公開説教が始まる、他の仕事ができない、集まることが目的になった会議になっている……などいろいろ理由はありますが、会議が嫌われる一番の理由は「長い」ことではないでしょうか。
しかも、議題の答えがなかなか決まらず、ダラダラと時間が延長していくことなんて日常茶飯事です。

ちなみに、あなたは会議の予定を入れるなら、以下の①と②のどちらの日がいいですか?
あるいは、どちらの日だとありがたいと感じますか?

①比較的時間の融通が効く日
②業務が多かったり、他の予定も入っている身動きが取りづらい日

②の忙しいときに会議を入れられたら最悪と思う人は多いのではないでしょうか。
しかし、そんなときほど会議を入れるべきと語るのが次の新刊、鈴木邦成『はかどる技術』です。

物流やロジスティクス工学のセオリーを仕事や人生に当てはめることで見えてくる、まったく新しい効率化のハックを解説している本です。
以下、本書から会議を時間通りに終わらせる考え方を記した箇所を、本記事用に一部抜粋・改編して掲載します。


終了時間を徹底するために、余裕がないときにこそ会議を入れろ

不正確な見積もり時間が長い会議の一因

 会議が長く感じられる大きな理由の1つに「会議がいつ終わるかわからない」ということがあげられます。
 会議時間をきちんと設定しても、早く終われば「まだ時間がありますから」と時間いっぱいまで行うところがあります。
 その場合も議論が白熱したり、予定外の検討事項が飛び込んだりすれば、急きょ会議が延長されかねません。
 さらにいえば、「進行が遅れているので時間を延長します」ということは日常茶飯事でしょう。「時間オーバーなので、もう会議は終わりにします」と打ち切られることは少ないはずです。時間が来ても検討事項が残っていれば会議は延々と続きます。

 日本の会議の傾向として、「スタート時間は秒単位で正確なのに、終わる時間は分単位どころか時間単位で遅れることも珍しくない」ということです。
 会議を正確に終わらせようとすると、「時間が足りなかったので延長したほうがいいのでは……」「別の機会に改めて検討する必要があるならば、今、決めてしまいましょう」といった意見が必ず出ます。
 このように時間管理がうまくない会社がほとんどです。「時間ですから、終わりです」と率直にいえない日本人の国民性もあるでしょう。
 会議の時間が延びる大きな理由としては、個々の検討項目や報告事項について所要時間の設定が甘いのでしょう。
 たとえば「質問時間は5分以内」といった定型的な設定ならば、内容によっては短すぎることになり、それで時間が延びる可能性が出てくることは明らかです。
 どんなによいファシリテーターがいても、発言者が多くなればそれぞれの持ち時間を管理できなくなります。
 ちなみに、学術研究の学会などではベルを用意したり、タイムキーパーを設けたりして時間を管理しています。少し時間をオーバーしただけでも注意されることになります。したがって学術講演会などで大幅に終了時間が延びたという話はほとんど聞いたことがないのです。

会議が長くなると時間管理は甘くなる

 一般に会議時間は長くなると、気が大きくなるのか、少々の遅れを見過ごす傾向にあります。「5分遅れるのも20分遅れるのも同じ」といった考えです。
 これは行動経済学でいう比率バイアスが働くことが関係しています。比率バイアスとは意思決定などにおいて比率や割合を数字や状況の見せ方により読み誤ることです。
 たとえば、20分の会議が40分になれば「倍も時間がかかりまずい」となります。これに対し1時間の会議が1時間20分になっても「20分のオーバーなら許容範囲だろう」となります。
 しかし、どちらも8時間の勤務時間のうちの20分の浪費時間であることには変わりないのです。
 会議時間を分母とするのではなく、勤務時間を分母として考えるべきでしょう。長い会議になり、時間に対しての許容度が増すのは警戒しなければなりません。

 行動経済学の視点から解決策のヒントを挙げるとすれば、「ナッジ」を設けることをお勧めします。
 ナッジとは行動科学をベースに「ちょっとしたきっかけ」で意思決定を方向付ける手法のことをいい、このナッジを会議の終わりにそれとなく設けておくことで、ストレスなく会議を時間通りに終わらせることができるようになります。
 要するに、終了時間が来たら必ず終わらせるように、終了後に次のイベントを組み込んでおくのです。
「会議のあとはとくに予定はない」というのでは延々と会議が続くリスクが出てきます。「今日は会議デー」といった設定には間違ってもしてはいけません。
「会議の終了予定の午後3時には来客があり対応しなければならない」「ノー残業デーの午後4時から会議を行う」「昼食前の11時30分から短い会議を行う」といった工夫も有効です。

 ポイントは「前後の時間に余裕のあるときに会議を入れない」こと。他の業務の隙間に上手に組み込むことが会議の滞りを解消するコツなのです。


これ、個人的にもかなり参考になる考え方なんですよね。たとえ、会議が長引きそうでも、「このあと別件の打ち合わせがあるので」などと言えれば中座できますよね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

(編集部 石  黒 )



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