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#332【ゲスト/起業】起業で成功する人、失敗する人(前篇)

このnoteは2022年2月17  日配信のVoicyの音源「フォレスト出版チャンネル|知恵の木を植えるラジオ」の内容をもとに作成したものです。

土屋:皆さん、こんにちは。フォレスト出版チャンネルのパーソナリティを務める土屋芳輝です。実は、今回が私にとって初めての収録になります。不慣れなので、聞きづらいところが出てくると思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。そして、本日は編集部の石黒さんとともにお伝えします。石黒さん、よろしくお願いします。

石黒:よろしくお願いします。

土屋:今日は、素晴らしいゲストにお越しいただいているということなんですけれども。

石黒:そうなんです。企業コンサルタントとしてご活躍されている、金原隆之さんです。

土屋:金原さん、どうぞよろしくお願いいたします。

金原:よろしくお願いします。金原です。

石黒:実は金原さんはおよそ2年前の2020年に、フォレスト出版から『起業で成功する人、失敗する人』という本を出版されていまして、そのご縁で、お忙しい中、ご出演いただいております。

土屋:ありがとうございます。ということで、本日は起業コンサルタントの金原さんをお迎えしてお届けします。このチャンネルのリスナーの方やフォレスト出版の読者の方には、起業したい、起業したもののこの先がちょっと不安だという方も多いと思います。そこで金原さんにはそういった方達へヒントになるようなお話をしていただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

金原:はい。よろしくお願いします。

土屋:では早速、質問していきたいんですけれども、金原さんは起業コンサルタントということですが、具体的にどんなことをされているのでしょうか?自己紹介を兼ねて教えていただけますか?

金原:ありがとうございます。わかりました。私、金原は株式会社TotalAgentというコンサルティング会社の代表をしております。主に全国対応でフランチャイズ、もしくは医療介護福祉の業界を中心に、起業、創業、資金調達等のサポートをさせていただいている。これが一番メインの業務になっております。それに付随しまして、中小企業の創業から5年以内くらいの会社さんの経営財務の顧問をさせていただいていると。この経営財務とは、要するマーケティングと資金繰りのお手伝いをさせていただいていると。これがメインのお仕事として、現在行っております。また同時に、一般社団法人のトータルライセンスグループの代表理事をやっているんですけども、こちらは士業の総合グループ、例えば弁護士、行政書士、司法書士、税理士等々ですかね。このような士業のグループの代表をしておりまして、色んなお客様のご相談を受けるという活動をしております。

起業に向いている人、向いていない人

石黒:ありがとうございます。金原さんの企業コンサルタントとしての面白いところが、起業させて終わりじゃなくて、起業後のバックアップがまたすばらしいんですね。その経験を基に、以前本を書いていただいて、ご好評いただいているところでもあるんですけれども、ただその企画者である、私自身がとても起業・独立には向いていると思えないんですよね。リスクを背負いたくないっていうのがあって、やっぱりサラリーマンの方が安心していられるなっていうのが今のところの僕の率直な感情なんですよ。でも、世の中は起業ブームで、サラリーマンなんかやっていたら、将来どうのこうのみたいな、ネガティブな声も聞こえてくるので、迷う部分もたまにはあるんですけども、金原さんの中で、起業に向いている人、向いていない人の傾向というのがあれば教えていただきたいなと思うんですが。

金原:はい。わかりました。まずは起業に向いていない人ですね。これが1番明確になっています。1番起業に向いてないなと思う人のポイントは大きく分けると、2つ。1つは、転職をするように起業したいって考えている人。今の仕事が嫌でとか、今の仕事は稼ぎが悪くてとか、理由は色々とあるとしても、今の仕事を辞めて次の仕事に転職しようかなっていうことってあると思うんです。この転職するように起業しようとしている人。ただ、仕事を変えたいだけ。条件を変えたいだけという想いで起業しようとする人は、向いてないです。

石黒:イメージ湧きますね。確固とした、俺はこれがやりたいんだみたいなものがない。

金原:そういうことですね。なので、精神的に脆かったりするので、ちょっとした挫折で、起業もすぐやめちゃうようなことに陥りやすい。ある意味、こっちの方が時給がいいからこっちの仕事にしようって言っているのと、あんまり大差がない。ちょっと強い言葉で言うとですね。なので、あんまり最後まで踏ん張れないっていう意味も含めて、メンタルですね。というところで、転職するように起業を考えている人っていうのは少し向いてないなと言うのが1つ。

石黒:はい。

金原:もう1つは、立ち位置の話なんですけど、起業をしたいのか、オーナーになりたいのか。これが混在している人がいるんですね。起業したいってことは、自分がやりたいことがあって、その事業を自分で起こすことを起業と言うんですけれども。ではなくて、どちらかと言うと投資家に近い。お金だけ出して運用したいという意味合いに近い感じですね。オーナーとして、お金だけ出して、不労所を得たいっていう人はどちらかというとオーナー業、投資業になるので、そうすると実は起業には向いてなかったりします。それこそ、不労所得が取れるような運用であるとか、不動産運用であるとか、そういうような形のところに絞った方がいい。どっちが悪い、どっちがいいという話ではないんですけれども、それを持って起業だと思っちゃうと失敗しちゃうよということなんです。

石黒:なるほど。ありがとうございます。それを聞いて、やっぱり私は起業に向いていないなと改めて思ったんですけど(笑)。

金原:(笑)。

起業のリスクとは?

石黒:なぜ、起業をやりたくない、起業は怖いと思っているかというと、失敗することが大半だと思うんですよ。そのリスクって私はやだなって。背負いたくないなって。もしかしたら一家離散することだってあると思うんですよ。こういう本とかだとみんな、「起業しよう」「企業はすごいぞ」みたいなものを出したりとかするんですけど、僕は起業の怖さというのも伝えるべきなんじゃないかなって思っていて。起業で失敗した人の悲惨な末路のエピソードとかあれば、逆に聞いてみたいなと思うんですけど。

金原:なるほど。もちろんあります。確かに起業するということは、自分のやりたいことができるっていうプラスの面があるんですけれども、おっしゃる通り、リスクも当然あります。今の生活が一変してしまう。例えば、ある程度のところに住み、ある程度のものを食べ、ある程度の生活、特に家族がいてっていう状況が日本では諸外国に比べると、そういう層の方って多いじゃないですか。ある程度給料をもらって生活されている方、そうじゃない方も当然いらっしゃいますけど、ある程度のレベルで安定しているっていうのが多いと思うんです。ただ、これは起業の失敗によりなくなってしまう可能性は非常に高い。

石黒:非常に高い・・・。

金原:非常に高い。自分の財を投入するか、お金を借りるかしないと起業ってほぼできないんですよ。確かにライターさんみたいな形で、パソコン一台でできる人もいるんですけれども、そういうような仕事って実はすごく少なくて、一般的には自分のお金を投じるか、お金を借りてこないと起業ってできないんですね。財を投入するにしろ、融資を受けるにしろ、必ずついてまわるのが、皆さんに気になっている金銭的リスクですね。これが最悪の場合は・・・、行き着くとこまでいってしまった場合ですよ。あくまでも最悪の場合ですけれども、当然最後の最後には自己破産をしてしまうとか、持っていたお家を売却しなきゃいけないとか、これは充分にありえる話なんです。要は会社をやっていて、資金繰りに困って、何も売るものもなくなって、最後に自分の家を担保にしたり。これが失敗すると、当然担保を取られちゃいますから。住むところもなくなってしまったりとか。正直、こういうリスクはあります。私は起業コンサルタントなので、「起業はこういうところが素晴らしいですよ」っていうのが仕事みたいに思われがちなんですけど、リスクはやはりしっかりと伝えなきゃいけないっていうのは、石黒さんがおっしゃっていたことと同じような感覚で持っています。本当に大変なことになる可能性もあるので、そういうのも含めて、先ほどの転職するように起業するんだったらやめたほうがいいよと。本当にやりたいことがあればいいんですけど、そうじゃなければ、ちょっと控えたほうがいいのかなっていう人もいらっしゃいます。

自分のやりたい職種を選ぶ方法

石黒:ありがとうございます。そうですよね。でも、それでもやっぱり将来的に起業したいっていう人はいっぱいいるんですよね。ただ、先ほどの転職するように起業しようって考えることに似ているかもしれないんですけど、起業はしたいんだけど、結局、自分が何をしたいか、何をやりたいかを自分でも分ってない人って結構いると思うんですよ。それこそ、『「やりたいこと」の見つけ方』っていう本がベストセラーになったぐらいなんですけど、将来的には起業したいけど、何をしたいかよくわからないっていう人が自分に合った起業、職種を選ぶにはどうすればいいんでしょうか?

金原:はい。考え方次第なんですけれども、自分のやりたい職種を選ぶ方法って実は1つありまして、順番に3つポイントで考えていけばいいと僕は思っているんです。1番最初に考えるのは、絶対やりたくないことを挙げてください。

石黒:なるほど。

金原:どうしても自分はこれだけはやりたくない。職業の名前を出しちゃうと、おかしな話になっちゃうのでやらないんですけど、自分の中であるじゃないですか。この仕事はやりたくない。こういう業務はやりたくない。こういう業態はやりたくないっていう、まずはやりたくないことを出してほしいんですね。

石黒:はい。

金原:まず、それを選択肢から全部外しましょうと。やりたくないことを全部外した段階で、次に考えるのは、何年先かわからないですけど、未来の自分を見たとして、どうなっていたいか。どういうふうになりたいか。例えば、いくら稼げるようになりたいとか、ライフワークバランスをしっかりとって生活していたいとか、あるじゃないですか。そういう、どうなりたいかっていう、未来の自分を少し想像してみるんですね。

石黒:はい。

金原:これが2つ目。要するに、1番最初に、やりたくないことを全部取っ払って、次になりたい自分を想像する。で、それに向けて今までの自分がそうなるためには、残された選択肢で何があるかっていうのを常に考える。こうやって順を追ってやっていくと、意外と業種は絞れていきますね。

石黒:そうですね。

金原:いきなりパッと考えて、何をやりたいって言ってもなかなか出てこないんですけど、1個1個順を追って踏んでいくと、意外とこの道かっていうのが見えてくるんです。最後に残った枠の中に入っている職業で1番やりたいことを選べばいいというだけなんです。

石黒:なるほど。そうですよね。自分は何をやりたいか分からないっていう人は、今の話を聞いて、明確になることがあったんじゃないかなと感じましたね。ありがとうございます。土屋さんは何か金原さんに質問とかありますか?

やりたいことがあるならばやったほうがいい

土屋:そうですね。僕自身、実はフォレスト出版に2008年に入りまして、2016年に一回会社の資本を受けながらなんですけれども、起業という形をとって独立しまして、また今年2021年にフォレスト出版に戻ってきたんですけども、4年間、実際に起業してみて、やっぱり起業した人ならではの怖さだったりとか、色々と追われるものがあったりとか、逆に喜びとか、すごく自由にできる部分とか、いい面も色々とあって。起業っていうと、意外と大変なようでやってみたら結構できちゃったみたいなこともあったりして、本当にやりたい人がいたら、ぜひやってみたらいいんじゃないかなと思うんですけれども、そこら辺ってどうでしょうかね?

金原:そうですね。やりたいと思うのであれば、タイミングはともかくとしてやってみたほうがいいと思います。人生1度きりですし、皆さん言いますけどね。人生一度きりだって言うんですけど、1度きりなら1度きりなりに今すぐできなくても、5年後ならできる、3年後ならできる、はたまた10年後ならできるって人もいると思うんです。そこは無理をするという意味ではなくて、やりたいことがあるのであれば、やりたいことができる状況まで頑張りましょう。例えばいくら貯めるっていう目標があれば、いくら貯金が貯まったらやりましょうと。ある意味、そのタイミングは人それぞれだと思うんですけれども、最終的な一言ということで言えば、やりたいことがあるならばやったほうがいいですと僕は思います。

土屋:そうですね。僕もそう思っていて、僕の場合は本の「成功する人、失敗する人」で言えば、もしかしたら失敗する人なのかもしれないんですけども、僕はやってみて、フォレスト出版にまた戻って普通に働いているので、そういう意味では、やってよかったなっていうのはすごく思います。

金原:おっしゃる通りです。起業して失敗しても終わりじゃないので、それを踏まえて、また再度お勤めに出るとか、別の仕事をするというのは充分ありの世界だと思っています。ビジネスがですね。アメリカで有名な人たちも、皆、何回破産したかっていうような人たちばかりなので、一回失敗したら終わりではないので、失敗する可能性もありますけれども、そういう意味ではやった方がいいかなと思っております。

石黒:ありがとうございます。最初に私のネガティブな話から始まって、最後は前向きなところに着地したので、すごくよかったです。

金原:(笑)。

石黒:ありがとうございます。せっかくなので最後に、ご著書『起業で成功する人、失敗する人』を金原さんにご紹介いただければなと思うのですが。

金原:はい。ありがとうございます。フォレスト出版さんから出していただきました、『起業で成功する人、失敗する人』なんですけれども、ポイントが3つのセクションに分かれているんですね。これはターゲットが、これから起業しようかなって考えている人、もしくは起業したばっかりの人、もしくは企業からだいたい2~3年くらい経っている人ですね。フェーズが3つに分かれているので、時系列に追うこともできるし、今自分がどのステージにいて、どのフェーズに行ってっていうのも非常に参考にしやすい章立てとなっている本でございます。で、自己啓発本とかだとマインドについてとかって多いと思うんですけれども、この本のもう1つの特徴としては、当然マインドの話もするんですが、例えばスキル、やること、やるべきことといった形で、技法であったり、実際、こうやってトライしてみましょう。例えば、私の経験則上の実例なんかも中に入っておりますので、そういう意味ではどちらかというと自己啓発というよりは、何かしら手引き書みたいな形で使ってもらえると非常に使いやすいのかなというような形の本となっております。

土屋:ありがとうございました。今日は金原さんに起業について伺いましたが、お時間がきてしまいまいた。明日もまたお越しいただけるということで、次回は「コロナ禍における起業」、気になりますね。これについても詳しくお聞きしたいと思います。ぜひ明日も皆さんお聞きください。それでは、金原さん、石黒さん、本日はありがとうございました。

金原・石黒:ありがとうございました。

(書き起こし:フォレスト出版本部・冨田弘子)


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