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FIRE達成者が実践!年100万円の支出削減法

インフレがすごいですね。実質賃金が下がりまくっています。1年前のマネーフォワードの家計簿と比較しても一目瞭然です。
しかもこの先、さらなる増税が行われる予定のとのこと。ついに退職金にまで政府が手をつっこうもとしています。

自己責任論は好きではありませんが、自分の一票では政治を動かせない以上(いろんなご意見があるとは思いますが……)、自分の資産は自分で守るしかありません。
では、どうやって?
参考になるのが、世帯手取り630万円でスタートして資産1.2億円をつくった過程を詳しく綴ったグミ&パン著『夫婦でFIRE』です。

この中から、誰でもすぐに実践できる資産防衛の方法としての断捨離について記した箇所を、本記事用に一部抜粋、改編してご紹介します。


いらないものを捨てる

 私の好きな言葉に「Less is more」という言葉があります。「より少ないもので、より豊かに」という意味で、減らすことによって豊かになることを重視します。
 しかし、家の中に私が好きだと思っているものでも、妻には部屋にあると邪魔でしかないし、目障りなものもあるかもしれません。もちろん、その逆もあります。
 そこで、事実から出発することを重要視しました。つまり、やってみて結論を出すのです。とりあえずやってみて徐々に改善していき、自分たちが住みやすい環境を整えていくのです。

 まず、日々の生活で幸福につながっていないものを、フリマアプリで売るか捨てるかしました。
「ソファーいる?」「テレビいる?」など1つずつ時間をかけて話し合い、徐々に手放しながら進めたので、約3カ月を要しました。
 手放したおもなものは、テレビ、ソファー、ダイニングテーブルと椅子、衣服などです。こうして、家にあるものの大半を処分しました。
 残ったものが自分たちにとって本当に大切なものです。
「夫婦ともに必要なもの」「夫婦のどちらかが必要なもの」「夫婦ともにいらないもの」に分けて考えました。
 最初に2人ともいらないと判断したものを処分すると、その時点で何割かものが減ります。そのあと、夫婦の意見が異なるものに関して1つずつ、「本当にこれを残す必要があるのか」と話し合って決めていきます。
 たとえば、妻はテレビを残したかったのですが、私はいらない。それで、プロジェクターに替えることで決着がつきました(照明と一体型になっているもの)。プロジェクターをインターネットにつないで使います。そのように1つずつ見直していくのです。
 判断の基準は、新しい生活で子どもを迎え入れるので、子育てを含めて環境を整えること。意見が異なるものに関しては、家族全員にとって必要なものかどうかを基準にしました。自分だけしか必要のないものは、基本的に処分することにしました。
 2人とも必要と判断したものは、子どものもの、ディズニー関連のもの、アップル製品などで、家電などは、場所を取らずに多機能なもの、たとえば掃除機をロボット掃除機に買い替えました。調理器具も、炊飯と調理ができる電気圧力鍋を買うなどして、必要最低限に減らしました。
 ロボット掃除機は場所をとるし、費用もかかるので、自分で掃除すればいいのではないかと考える人がいるかもしれません。しかし私たちの考え方は、「お金より時間」で、時短になるものは積極的にとり入れます。たとえば効果が大きいものだと、ドラム式洗濯機や食洗機などです。
 ものを減らす理由は、部屋を広く使うというよりも、ものが少なければ管理の手間がはぶけるからです。
 掃除するときにも、テレビのほこりを払ったりする手間がかかる。家賃も、当然それを置くスペース分だけ必要になるので、基本的に場所をとるものを減らす。ものが少ないほうが管理の手間がはぶけるし、お金も残るわけです。

何にお金を使うと幸福度が上がるのか

 モノを減らすと、本当に大切なものがわかるため、お金や時間をムダに使うことが減ります。これによって、「お金」を投資に回したり、「時間」を夫婦の価値観の理解や収入を増やす行動により多く使えるようになります。
 ちなみに、何にお金を使えば幸福を得られるか、そしてその幸福感が持続するかをはかるための概念に「地位財」「非地位財」があります。これはロバート・H・フランク『幸せとお金の経済学』(フォレスト出版)に記載されている考え方で(「地位財」という語を最初に使ったのはフレッド・ハーシュ〈1976年〉)です。

「地位財」とは、クルマや家などの物的なものをはじめとした、他人との比較優位によってはじめて価値の生まれるもののことで、幸福の持続性は低いとされています。
 一方の「非地位財」は休暇や健康など、他人が何を持っているかどうかとは関係なく、それ自体に価値があり、喜びを得ることができるものとされ、幸福の持続性が高いとされます。
 こうした価値基準を参考にすると、自分にとって何が大切で何が無駄かが、より明確に見えてくるのではないでしょうか。

 以上のように、私たちは家計を見直し、モノを減らした結果、年間100万円程度の支出の削減に成功しました。
 具体的には、年間で食費30万円、家賃25万円、被服費20万円、交際費10万円、趣味娯楽費10万円、水道光熱費5万円を減らし、外食費は株主優待などを活用することによって現金支出を減らしました。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

(編集部 いしぐ ろ)

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