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簡単だけど難しい「雑談」

フォレスト出版編集部の寺崎です。

緊急事態宣言が延長ということで、人とのふれあい薄めなリモートワークの日々が常態化しています。

大手企業、あるいは業種によってはほぼすべてリモートという方も多いようですが、フォレスト出版はリモートとリアルのミクスチャを目指しています。

リモートワークによって、あんだけ時間のかかった会議が事前審議制を取り入れることで劇的に生産性が高まったり、多忙な著者を相手にした打ち合わせでは、日時のセッティングそのものに時間がかっていたのが、すきま時間にZOOMでサクッと打合せできたり、生産性が全体的に高まっているのは事実。

一方、いまだに困っているのが「雑談」のできなさ。

先日、Voicy公式「フォレスト出版チャンネル|知恵の木を植えるラジオ」にて、雑談をテーマにフリートークしたところ、予想以上に多くの方に聴いていただいて、正直驚いています。

フリートークといっても、内容は『面白いほど雑談が弾む101の会話テクニック』(神岡真司・著)という本から引用してるだけなんですけどね汗。

ともあれ、雑談ってテーマは時代を問わずニーズがあるんだなぁと感じた次第です。

というわけで、本日も「雑談テクニック」のいくつかを『面白いほど雑談が弾む101の会話テクニック』からご紹介したいと思います。

相手の話の中の「キーワード」を繰り返せば好印象になる

 会話を楽しいピンポンゲームのように続けるには、上手な「相づち」が欠かせません。
「うなずき」や「相づち」の仕方が悪いと会話はしぼんでいくからです。
「へーそうなんだ。へーそう……」と気のないセリフの「相づち」はNGでしょう。
 また、ひたすら相手のセリフを急かして「それでそれで?」「で、どうした?」「え? え?」などと畳み込むような「相づち」をしていると、話し手の気分を害するでしょう。
「相づち」は、タイミングとどんな言葉を選ぶかが重要です。
 相手の話をしっかり興味深く聞いていますよ──というサインだからです。
 最も無難でカンタンな「相づち」は、まずは「オウム返し」と心得ておきましょう。

A「 社員旅行でフィリピンに行きました。海外旅行は初体験だったので緊張しましたよ」
B「 えーっ、初体験でしたか、てっきり海外旅行のベテランなのかと思ってましたよ」

 Aの最大のトピックは「初体験」です。
 ここを伝えたいのが一番なのです。フィリピンでの出来事は、それからの話になりますから、まずはここに焦点を当てます。
「初体験」という言葉をオウム返しするからこそ、しっかり受け止めた印象になります。
 よい「オウム返し」は、大事な「キーワード」を見逃さないことです。

ここでうっかり「あ、フィリピン行ったんだ。マニラ?セブ島?」と突っ込でしまいそうですが、あえてそこではなく「初体験」という部分にフォーカスする。すると、相手は「自分の話をしっかり聞いてもらえている」という安心感が芽生えるわけですね。

「いや」「でも」「しかし」「だけど」の逆説の接続詞はタブー

「うんうん。それってよくわかるよ」

 このように、自分の話が「理解」されると安心します。自分の考えが支持され、「間違っていなかった」と思うと自信ももてるのです。
 人とのコミュニケーションには、こうした「理解」の表明が欠かせません。考え方に少しぐらいの差異があっても、多少の異論があってもかまわないのです。
 まずは、肯定的に受け止めないと、微妙な雰囲気にもなりかねないからです。

A「 ……という風に私は考えます。そのほうが合理的だし、何より安上がりです」
B「 いや、でもさあ、それって長期的に考えると、あんまり効率的とは言えないんじゃないの?」
A「 あのね、だからさ、さっきから説明してるでしょ。この話は、はじめにコストありきの選択だって(怒)」

「でも」「だが」「しかし」の逆説の接続詞をつけると相手は警戒します。
 これから、反対意見を述べますよ──という「宣戦布告」だからです。
 まずは、「よくわかります」「なるほどそうですね」「同感ですね」と受け止めましょう。
 異論がある場合は、そのあと「二、三、質問してもいいですか?」と付け加え、相手の考えの弱いところにふれるだけでよいのです。
 それなら相手も冷静に対応してくれるはずでしょう。

ビジネスの場面においては、逆説の接続詞できちんと自分の意見を通す必要があるシーンは多いかもしれません。しかしながら、ここは人間関係を築く雑談。いったんは相手の意見を受け入れながら、異論を控えめに差しはさむ。そうすれば、人間関係は良好に保たれます。

ほめて、おだてて、三方ヨシ

 人は、お世辞だとわかっていても、おだてられると口元がほころんできます。ウソでもほめられると、悪い気がしない──というのが人間なのです。
 ただし、あまりしつこく、おべんちゃらを言われ続けると、だんだん馬鹿にされているな──と感じて怒り出すのも人間です。お世辞はほどほどがよいのです。

A「つまり、これらの部分への改良で、従来の性能がグンとアップしたわけです」
B「いやあ、わかりやすいです。鈴木さんは、技術面にもお詳しくて頼もしいなあ
A「 いやあ、技術面は、ちょっとかじっただけで大したことないんですけど……」
B「 そうですか? うちの会社の人間は、みんな鈴木さんの博識に感心してますよ
A「え?(笑)、そうですかー、いやあ、それは買い被られちゃって…」

 このようにストレートにほめるだけでなく、伝聞の話として「みんながスゴイと言ってますよ」などと間接的に伝えるだけで信憑性が増します。
「部長がきみのこと、仕事ができるってほめてたぞ」などと、たとえウソを伝えたとしても、「部長」も「伝達した人」も好印象になるのです。
 心理学でいう「ウィンザー効果」で、直接ほめるよりも嬉しくさせる効果が高いのです。

「○○がおまえのことほめてたぞ」ってやつに、みんな等しく弱いですよねぇ。これって、逆バージョンは最悪です。

「○○がおまえのことバカだって言ってたよ」

実際に学生時代に友人にこういう言い方をされたことがあったのですが、本人に「おまえバカ」と言われるより腹が立ちました。それと同時に、そんな伝聞をわざわざ自分にしてきた目の前の友人にも腹が立ちました。

みなさん、気を付けましょう。

伝聞でホメる!

これで人間関係はばっちりです。

こうした「雑談の小ネタ」を101本収録した『面白いほど雑談が弾む101の会話テクニック』がこちらです。

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